「一日が65時間の世界に生きている人向け」ムトゥ 踊るマハラジャ のさんの映画レビュー(感想・評価)
一日が65時間の世界に生きている人向け
とにかく長い。マジで長い、耐えがたいくらい長い。本当に長い。ありえない。
突然踊り出すのとかセリフ一つひとつにいちいち登場人物の顔がアップになってジャジャーン!とかやるの、はじめは「うけるw」と思ったけど、さすがに100万回やられると「まじでもういいから…」としか言いようがなくなる。
1時間半経過した時本当に疲れて限界を迎え追加料金を払っても座席をフルフラットにできるビジネスクラスに変更して今すぐに睡眠を取りたくなった。
なんといってもとにかくひたすらクドい。出てくる人まず全員顔がクドいし演技もクドい。音楽もクドイし台詞やカメラワークなどの演出も本当にやめてくれってくらいクドい。当たり前だけど踊りもクドいの極み(そこは持ち味だと思うのでクドくてもいいです)。
そのクドさの煮こごりが鍋キューブみたいにこゆ〜くギュッと濃縮されてるならいいんですけどそのままの濃度で3時間、まじで飽きるしクドイしもうつまらんし、クソほど興味のないヤマも落ちも意味もない何度も何度も同じ内容繰り返してくるジジイの話を6時間くらい密室で聞かされているような気持ちになる。そういう気持ちになるのが大好きな人にはオススメ。
この映画は一応オチはあるんですけどオチに差し掛かってからもクソほど長い。ていうか映画全編通してクライマックスが108回くらいある。
私は平均週に2回くらい映画館行くんですけど、映画の初めから終わりまでシートに座って鑑賞するのがこんなにもこんなにもしんどかったのは生まれて初めて。本当につらかった。本当につらくてこれは凶悪殺人をおかした犯罪者が刑務所で無理矢理見させられる罰か?と思った。
映画として面白い/つまらないとかもはや判断できない。長すぎる。テンポがおかしい。話の展開のスピードがおかしい。時間の感覚が人間じゃない。おかしい。これがエンタテインメントとして大ヒットするインドの文化水準に疑問を覚える。インドでは1日が65時間あるのか?
まじで長い本当に長いし本当にクドイから本当に本当に寿命が300年くらいあって不老不死でこの世の大抵のことはやりつくして暇で仕方がない人かカレールーを板チョコの代わりに嚙って食べられるくらいクドイのが得意な人向け。
インド映画初めてみたけど全部こういうかんじ?
本当に本当に本当に本当に長いしクドイ。(このレビューもたいがいクドイな)
森のエテコウさん
コメントありがとうございます。(確認が遅くなりすみません)
歌舞伎!なるほどたしかに…昼夜通しでいたことがありますが本当に長いし拍手や掛け声?もあって、同じ見て楽しむ娯楽とはいえ現代のシネコンで観る映画のありようとは別物です。歌舞伎なんかは皆さん見たことのある演目を何度も何度も見ますよね。そういうところからしても、観るコンテンツよりもその場所に行って鑑賞をするという行為そのもの意味を見出しているのかもしれないですね。
インドは暑いから…というのも大変頷ける説で、映画一つからその国の風土、文化を推し量れるエテコウさんの考え方に大変感心しました…そして映画ってやっぱりすごいな〜素晴らしいな〜〜〜と思いました…
この映画を観たのは小さな映画館ですが、最後の方は横のシートまで体が侵食していた気がします。つらかったけどこういうのもまた良い思い出ですね(?)
レビュー読んでくださりありがとうございました!
シートとは、映画館のシートか、ご自宅のシートでしょうか。ご自宅のシートならば、拷問ですね。でも、映画館だと又違った趣が(笑)
インドは暑い→涼しい(か分からないけど)映画館に出来るだけ長く居たい→長い映画ほど観客が集まる!
という具合で、インド映画は、日本の歌舞伎並みに長いのが当たり前なのかなと…
私、この映画を亡き銀座の映画館でリバイバル鑑賞して、生まれて初めて映画館で笑いと拍手を体験しました。
きっと本場インドでは、スクリーンに向けて、拍手喝采、怒濤罵倒、何でもありの、つまり映画を観る事がお祭りのような行事なのではと想像する次第です。