「反権力を描いてる所は大好き」未来世紀ブラジル saikimujinさんの映画レビュー(感想・評価)
反権力を描いてる所は大好き
熱狂的なファンがいるというカルト映画
夢のシーンのチープさや、ロココ調の紗がかかった絵作りは、カルト映画らしいなぁーと思わせる。
コーエン兄弟の「ビッグリボウスキ」のようだった。
映画の解説は、珍しくウィキペディアに詳しく記載してるのでそちらを見ると良い…
主人公の俳優さんが、全然主人公らしくない人相で、入っていけなかった。
この人、007 トゥモローネバーダイで敵役やってたんだけど、そん時はすごい良かったんだよなぁ
しかもRONINにも出てて、デニーロと共演してる。
あの反権力側のボーイッシュな女が良かった。あの巨大なトラックに乗って、早く一緒に逃げろ!権力から逃げるんだ!と感情移入。
映画会社の意向で作ったハッピーエンドバージョンもいいが、
バッドエンドのオリジナルラストの方がキレ味があるし、より批評的だ。
そしてデニーロ
彼が出ると、途端に安堵。
彼がいるから、最後まで観れた…
いなけりゃ結構きつい…
役柄的にもとても頼りになるデニーロはやはり最高だ。
デニーロは権力側のジャック役をやりたがっていたってエピソードが、何か良いね。
この映画、自分にはいまいちハマらなかったけど、反権力や反政府的な物語はドンピシャだった。
情報省というのが、日本でもすぐにでも出来そう。監督の先見の明だろう。
その情報省がミスで1人の男を殺してしまい、真実を追う男と、権力との闘いとなる。
監督曰く、この映画の政府がテロを利用する様は、正に現代のアメリカが、テロを理由に戦争する様とそっくりだ、と。
今も昔も、権力ってのはそういうもの。
だからおれは権力は嫌いなんだよな…
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