「マーティン・スコセッシ監督初期作にして傑作!」ミーン・ストリート たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)
マーティン・スコセッシ監督初期作にして傑作!
何という衝撃的で壮絶なラスト!
ニューヨークの裏社会でクライム雰囲気たっぷりのマーティン・スコセッシ監督初期作にして傑作!
リトル・イタリーで友人たちと過ごす男が描かれるが、その中心はチャーリー(ハーヴェイ・カイテル)とジョニー・ボーイ(ロバート・デ・ニーロ)。
ジョニーは、突然郵便ポストを爆破したり、屋上から銃を発砲したりする借金まみれのイカレた男。そんなジョニーを友人のチャーリーは助けようとする。ジョニーの叔父はマフィアっぽい権力者だが、その叔父に「ジョニーなんていう男とは付き合うな!」と言われてもジョニーのために何かと奔走するチャーリーだったが……というクライム的な友情映画という感じで物語は進む。
チャーリーは火に指をかざして「自分への刑罰」を課すのだが、ジョニー・ボーイがやって来た時に「刑罰が来た」というのは笑える。その場面でストーンズの「♪ジャンピング・ジャック・フラッシュ」が流れるのは印象的。
音楽面でも多数のオールディーズが流れるが、ビリヤード場での喧嘩シーンでの「♪プリーズ・ミスター・ポストマン」も良い。
この映画、途中の「薄暗いバーでの射殺シーン」から俄然と面白くなって、上り詰めていってのクライマックス。見事な盛り上がり。
自分は1979年12月に名画座(池袋テアトルダイヤ)で『タクシー・ドライバー』を観て衝撃を受け、その後のマーティン・スコセッシ監督作品はほとんど観ているが、あれを超える作品は出てこないだけでなく「明らかに退屈、しかも長尺」という映画ばかりだったので、あまり好きな監督ではない。→スコセッシ監督ファンには「すみません」ですが、個人的見解なので。
しかし、『タクシー・ドライバー』よりも前に作られた本作は「素晴らしき傑作」であった。
観て良かった。