真夏の夜のジャズのレビュー・感想・評価
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少し背伸びした気分で気軽にジャズを楽しめる作品です。
興味があって、観賞しました。
で、感想はと言うと、なんか映画を観ていると言う感じではありませんが、ジャズの雰囲気を堪能しました♪
映画と言うよりかは記録映画的な感じですが、セロニアス・モンクを始めとする様々なプレーヤーが登場していろんなジャズを楽しめるのがなんか心地良いんですよね。
その中でもルイ・アームストロングはやはり別格の貫禄。
トークも上手いし、曲も圧巻。観客を手玉に取っていて、それでいて「サッチモ」の世界を堪能させる巧さは流石の一言。
個人的には「この素晴らしき世界 (What a Wonderful World)」が聴きたかったんですが、舞台となる「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」の1958年版の映像なので、「この素晴らしき世界」は1967年の曲なので、ここではまだ誕生していないけど、聴きたかったかなあ〜w
またチャック・ベリーの登場もサプライズな感じで嬉しい。
最初、劇中でチャック・ベリーが登場した際は“えっ? チャック・ベリーってあのチャック・ベリー? ロックのプレーヤーなのになんで?”と思いましたが、この辺りのフランクかつサプライズが夏フェス独特なお祭りテイストなんですよね♪
個人的には観客の顔やステージの周囲の風景の映像なんかがイベントの雰囲気を味わえて楽しめましたが、出来たらステージ裏の映像とかも見れたら嬉しかったかな。
「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」は1954年から現在も続く、伝統ある恒例の夏フェスで今年はコロナの影響でイベントは中止とか。
また日本でも斑尾高原にてこの名を冠した「ニューポート・ジャズ・フェスティバル・イン・斑尾」が過去に開催されていましたが、スポンサー不足で開催がされないと言うのはなんか寂しい。
以前からジャズには興味があってニワカなジャスファンで、大好きな漫画「BLUE GIANT」でもっとジャズが好きなりましたが、やはりジャズは少し敷居が高い音楽と言うイメージはあるかと思います。
それでもジャズは身近にいろんな形で浸透している音楽だからこそ、ジャズBARでジャスを聴きに行くと言うは少し敷居が高く感じるなら、だからこそこう言う作品でジャズを親しむのが正解かなと。
本格的なジャズファンより、初心者なジャズファンの方が気軽に楽しめて、なんとなく背伸びした感じで質の良い作品を観た気に慣れますw
ご興味がありましたら、たまにはこんな作品も如何でしょうか♪
1958年、避暑地におけるセレブな夏フェス
ロックが社会的な認知を得る前のフェス。大人が大人のために楽しむ。セレブが集うヨットレースも同時開催されている。選ばれた人たちだけが楽しむフェス。全体的に品が良くて、出演者たちも一流のショウビジネスの世界で広く認知されている人たちばかり。天国的な世界が映像の中に切り取られている。人種も多様であり、そこに集う誰もが夏を楽しむ。金銭的な余裕がこの夏フェスを成功させているのだ。「誰もが」であっても「誰でも」ではない。「誰でも」ではなく完全に選ばれた上流階級に属する人たちのためのフェス。1958年のニューポートジャズフェスはそんな別世界での記録である。
しかし、4Kという割には音はよくても、映像が汚い。フィルムのキズが大して処理されていない。リマスターだけではなく、修復もきちんと出来なかったものか?残念な結果である。
"Newport Jazz Festival"
十五年くらい前に背伸びして映画館で鑑賞、また映画館で観られるとは、再度背伸びして二度目の鑑賞。
初鑑賞時、ルイ・アームストロングを知る位で有難いかなチャック・ベリーも登場で一安心、二度目の鑑賞も知識は変わらず、敷居の高いジャズってイメージのまま成長出来ない情けなさ。
だが変化は大有りで、二十代と三十代で観た違いは明らか、序盤のジミー・ジュフリーからジェリー・マリガン、ジョージ・シャリングと鮮明に残る演奏場面、圧巻の歌唱力が素晴らしいアニータ・オデイなど今の時代でも新しい、チャック・ベリーの「Sweet Little Sixteen」が古き良き時代の音楽でしかない存在に、どの時代で聴いても鳴っても斬新でテンポ良く速い進行に変拍子を駆使したジャズの素晴らしさ、ロックンロールを凌駕するジャズメンたちの演奏に酔いしれるのみ。
改めてサッチモの偉大さ、セロニアス・モンクの佇まい、ドラマーながら中心にいるチコ・ハミルトンなど音楽を含めた魅力にどっぷりとハマれそうな気が。。。
楽しそうだったり気怠そうだったり色々な表情を見せ優雅に過ごす人々、疎に映る黒人もチラホラと、ドキュメントよりは記録映画として字幕いらずな、写真家としての手腕が発揮された監督のバード・スターン、ハリウッドが作らなかったアメリカの芸術としての素晴らしいジャズを楽しく描いた映画。
旧チネ・ラヴィータにて初鑑賞。
The Golden Age in America
58年RI州Newportで開催されたJazz festivalの記録映画。4Kで再編集され、60年前の映像とは思えない美しい映像。
同時期にアメリカズカップも開催されており、東海岸の避暑地は大にぎわいだった様子がよくわかる。
Thelonious Monk、Dinah Washington、Chico Hamilton、そしてLouis Armstrongなどそうそうたる当時のスーパースターがすばらしいパフォーマンスをみせてくれている。ジャズをあまり聴いたことのない人でも十分に楽しめるのでは。
昼間の演奏と夜の演奏のコントラストが観客の反応含めとても印象的。
58年当時は朝鮮戦争が休戦し、ベトナム戦争が泥沼化する前のまさに米国の「黄金期」。
ただ、黄金期を享受しているのはWASPのestablishmentたちだけ。映像をよくみると、観客はほとんど白人で黒人はフェス関係者以外ほとんど見当たらない。
50sはモダンジャズにとっても黄金期だったといえるが、60sに移っていくにつれ、ジャズ文化の多くを担ってきた黒人にとっての公民権運動が一層過熱していく時代と重なっていく。
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