「15年経ってますますよくなってる」マトリックス 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
15年経ってますますよくなってる
99年に見た時は映像表現の進歩にびっくりしたものだが、15年経って見てもまだまだかっこいいので、テクノロジーだけでなく、デザインやセンスが優れていたことが分かる。当時作られたコンピューターの表現は今では見られたものでない映画が多い中、CRTかもしかするとブラウン管のモニターの中のコンピューター表現が今でもとてもかっこいい。美術や衣装もすごくかっこいいし、アクションもかっこいい。強い美意識でデザインされた世界観は時代を経ても色あせない。
お正月に景気のいい映画を見たいと思って見たのだが、とても景気がよく銃を乱射したり格闘していて面白くてテンションが上がった。
(追記)
2015年以来6年ぶり、『リザレクション』公開に当たって見返した。やっぱりすっごく面白い。
ネオは何をしていても2択を迫られる。ネオじゃなくても、日々の生活はそういうものだと気づかされる。
裏切者が意識のないトリニティに「オレは好きだったんだぜえ」と顔を近づけるのが気持ち悪くてすごくいい。トリニティが自分のことを好きになってくれていたらきっと彼は裏切らなかったことだろう。
人間が発電要員になっているのだけど、電気ウナギを品種改良して養殖した方がいいのではないか。
ネオが無敵超人になった続編はつまらないので見返す気がしない。新作は無敵超人じゃないといいなあ。
(追記)2022年8月10日鑑賞
午前十時の映画祭で見る。スクリーンは2回目だ。まだ去年見たばかりのせいか、フレッシュな感じがない。それでもとても楽しい。今回も素晴らしかった。Tジョイのでかい音でデジロックが聴けてよかった。人間が発電システムに使われていたのだけど、脳がコンピューターのCPUや記憶媒体の一部として使われている方がいいと思う。