「仮想現実に浸る多くの人間、AIと闘う少数の人間に少なからずのリアリティを感じる」マトリックス Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
仮想現実に浸る多くの人間、AIと闘う少数の人間に少なからずのリアリティを感じる
アンディ・ウォシャウスキー及びラリー・ウォシャウスキー共同監督による1999年製作/13のアメリカ映画。原題:The Matrix、配給:ワーナー・ブラザース映画。
情報が氾濫していて殆ど見た様な気になっていたが、なんと初見であった。
今見ても古くなく、いやAIや仮想現実映像が実用化されてきた今こそ、リアリティをより強く感じさせられるところがあった。素晴らしいストーリー構想だ。
また、映像革命と言われた特殊撮影による映像の数々は、その利用にアイデアが詰まってるせいか、今だ魅力的であった。モーフィアスがビルとビルを飛ぶ大ジャンプの成功させた後のネオのジャンプ失敗などかなり笑えし、トリニティの敵を片付ける手際良さ、ネオとスミスとの格闘シーンもなかなかの出来。
襲いかかってくるロボットの蛸状形状の気持ち悪さもお見事。そして、何より救世主のはずのネオが死に、それを愛の力で甦らせるトリニティという意外性に恋愛要素と新訳聖書的要素を絡ませてくるストーリー設計に、魅力を感じた。
製作ジョエル・シルバー、製作総指揮バリー・M・オズボーン、アンドリュー・メイソン、 アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー、アーウィン・ストフ、ブルース・バーマン、共同製作ダン・クラッチオロ。
脚本アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー、撮影ビル・ポープ、美術
オーウェン・パターソン、衣装キム・バレット、編集ザック・ステーンバーグ、音楽
ドン・デイビス、視覚効果監修ジョン・ゲイター、カンフー振付ユエン・ウーピン。
出演は、キアヌ・リーブス(ネオ)、ローレンス・フィッシュバーン(モーフィアス)、
キャリー=アン・モス(トリニティー)、ヒューゴ・ウィービング(エージェント・スミス)、グロリア・フォスター(預言者オラクル)、ジョー・パントリアーノ(サイファー)、
マーカス・チョン(タンク)、ポール・ゴダード(エージェント・ブラウン)、ロバート・テイラー(エージェント・ジョーンズ)、ジュリアン・アラハン(ガエイポック)、マット・ドーラン(マウス)、ベリンダ・マクロー(リースウィッチ)、アンソニー・レイ・パーカー(ドーザー)。