まごころを君にのレビュー・感想・評価
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脳外科手術
昼間はパン工場で働き、知的障害児向けの夜学に通うチャーリー。仲間だとか親友だとか言いつつもチャーリーをいじめる仲間たち・・・『キャリー』の原点なのかと思った。
家族のいないチャーリーには親身になって教えてくれるアリス・キニアン先生。研究所で働いていたため、画期的脳神経外科の権威のためにチャーリーを推薦するのだったが、当初は単にいじめられないようにという願いばかりだったのだろうな。手術は成功し、徐々に知能が高くなってゆくチャーリー。やがて学会で研究発表する段になって、チャーリーはアリスに恋していたことを告白する。
ロマンスも一段落。学会の準備に仲良く参加するチャーリーとアリス。しかし、ネズミのアルジャーノンが死んでしまったことに嘆き、自分も同じ道を歩むのではと悲嘆する・・・
〈ほぼ備忘録〉
人間をモルモットにする文明へ対する批判
「野のユリ」のラルフ・ネルソン監督の文明批判ドラマ。「不時着」「泥棒を消せ」「...チック...チック...チック」「ソルジャー・ブルー」を観て、理屈好きで癖の強い監督の印象がある。この有名な原作に惹かれるのも解るような気がするが、障碍者チャーリーを演じたクリフ・ロバートソンの演技以外見所がない。また、このような恣意的な芝居の演技に弱いアカデミー賞で受賞するのも納得の範囲内だ。
多様化を意識したい
障害者いじめが叫ばれたり老人ホームなどで事件が起きている今日この頃。
この映画は本当に、それを確かに表しているなぁと思いました。
パン屋さんで清掃の仕事をしている主人公は知恵遅れという言葉を使っていいのか分かりませんが、障害を持っていて周囲から度々イタズラという名のイジメを受けており、戯れて貰えるのは嬉しそうな主人公ですが、いつもからかわれている。
ある時はパン種をロッカー一杯に詰められたり、雪が降ると嘘をつかれたり。
そんな姿を見ると胸が痛みます。
そして主人公はチャンスを得て治験の手術をうけ、知恵を取り戻すと途端に周囲は離れていきます。
体は健康なので、もちろん性欲も出てくる。
そこは見ていて、女性なので健康な男性って、こういう衝動にかられるのか…と勉強になりました。
恋は実り良い日々も過ごすが、段々物覚えが悪くなり治験の手術が一時の効果だったこととなる。だけど無邪気な笑顔を取り戻す主人公。
健常が幸福か非常に考えさせられました。
傍で見守る先生が母、主人公が子供と見ると教育、子育ては本当に難しい課題なのだと私は考えさせられます。
人を思うように操ることは出来ないのだと、操っても破滅することもある。
いろんな見方が出来る映画だと、そしてハッピーエンドなのかもしれないと、見終わって数日経つと感じてしまうのも何故か…
チャンスがあれば少し時間が経ったら再度見直してみようと思います。
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