劇場公開日 1995年8月12日

マイ・フレンド・フォーエバーのレビュー・感想・評価

全49件中、1~20件目を表示

3.0【65.1】マイ・フレンド・フォーエバー 映画レビュー

2026年1月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ピーター・ホートン監督による1995年製作の映画「マイ・フレンド・フォーエバー」は、死という不可逆的な運命を前にした少年の彷徨を描いた一作である。映画全史における相対的評価を下すならば、本作は1990年代に隆盛を極めた「難病メロドラマ」のフォーマットに、ブラッド・レンフロという若手スターのカリスマ性を掛け合わせた感傷的エンターテインメントであり、芸術的完成度や社会への洞察において「フィラデルフィア」等の金字塔とは比較にならないほど、娯楽的欺瞞に満ちた小品であると言わざるを得ない。
作品の完成度について深く考察する。本作の最大の問題点は、物語の推進力を「主人公エリックの知的な幼拙さ」に依存させている点にある。エリックの言動は、設定年齢の11歳を著しく下回る8歳程度の児童の論理で動いており、この「浅はかさ」こそが物語を無理やり成立させるための不自然な設定となっている。大人の観客にとって、彼の行動は友情という名の美辞麗句では隠しきれない「無謀な暴挙」に映り、その非科学的な試行錯誤が親友デクスターの死を早めたのではないかという疑念を拭い去ることができない。映画としての完成度は、この致命的な倫理的・知的な破綻を、美しい映像と扇情的な音楽で覆い隠そうとする情緒的トリックの上に成り立っている。主要な映画祭で黙殺された事実は、本作が映画としての誠実さよりも、観客の涙腺を刺激する安易なドラマツルギーを選択したことへの、批評界からの妥当な回答といえる。
エリック役を演じたブラッド・レンフロは、デビューから続く「孤独な不良少年」というパブリックイメージをなぞる演技に終始している。エリックという少年が抱える孤独ゆえの必死さを表現してはいるが、論理的な裏付けを欠いた彼の「浅はかな行動」を、その圧倒的な眼光と野生味溢れるカリスマ性によって、観客に有無を言わさず納得させようとする力技が目立つ。当時、リバー・フェニックスの後継者と目された彼の瑞々しさは、本作において一種の偶像化を遂げているが、それは役柄の深い解釈というよりは、彼自身の持つ「壊れそうな少年性」という素材そのものの魅力に依存したものである。彼の存在がなければ、この物語の脆弱な論理構成は瞬時に崩壊していただろう。レンフロの演技は、映画をアイドルのポートレート的な輝きへと閉じ込めてしまった。
デクスター役のジョゼフ・マッゼロは、レンフロの動的な芝居に対し、静謐で繊細な表現に徹している。彼は死の恐怖を内面化し、エリックの「浅はかな情熱」を誰よりも深く愛し、寄り添う少年の悲哀を、抑制の効いた表情で体現している。彼の静謐な存在感があったからこそ、エリックの暴走は単なる非行ではなく、悲劇的な友情の形として成立した。
リンダ役のアナベラ・シオラは、デクスターの母として、死にゆく息子を見守る慈愛を静かに演じた。彼女の演技は、本作において数少ない大人の情緒的重みを担保している。本来止めるべきエリックの暴走を許容してしまうという脚本のリアリティの欠如を、母性という曖昧な表現で補完せざるを得なかった苦しさも透けて見えるが、その演技の重厚さは作品の品位を辛うじて支えている。
ガイリ役のダイアナ・スカーウィッドは、偏見に満ちたエリックの母を、極めて記号的に演じている。彼女のキャラクター造形があまりに一面的であるため、劇中の対立は深みのある社会批判ではなく、単なる子供騙しの構図へと退行してしまった。彼女の硬質な演技は、本作が抱える「勧善懲悪的メロドラマ」という限界を、期せずして際立たせる結果となっている。
そして医師役として物語の終盤を締めるジョン・キャロル・リンチは、短い出演時間ながらも、医療の無力さと誠実さを体現した。彼の落ち着いた佇まいは、少年たちの旅という名の狂騒が終わりを告げる際、残酷な現実を観客に突きつける重要な役割を果たしている。
監督・演出・編集においては、ピーター・ホートンは少年たちの冒険を一種のファンタジーとして彩ることに専念している。ミシシッピ川の美しいカットや、スローモーションを多用した演出は、物語の現実味を剥ぎ取り、観客を非日常的な感傷へと誘い出す。編集のテンポも、エリックの無鉄砲な熱情に同期しており、観客に思考を促す間を与えない。
脚本・ストーリーは、マックス・アップルによる「靴」のモチーフなど、技巧的な小道具の使い方は巧みである。しかし、全体を貫くのは、子供の無知を友情として美化するノスタルジーへの過度な依存である。特に終盤の展開は、科学的な現実を無視したセンチメンタリズムに堕しており、脚本としての強度は極めて低い。
映像・美術・衣装は、90年代のアメリカの地方都市を美しく、しかし現実離れした色彩で描いている。黄金色の光に包まれた川下りの光景は、死の影を覆い隠すための視覚的な装置として機能している。音楽を担当したデイヴ・グルーシンの旋律は、過剰なまでに叙情的であり、主題歌であるソウル・アサイラムの「Miss This」は、90年代オルタナティブ・ロックの哀愁を伴って、映画の論理的欠陥を感情的な余韻で塗り潰している。
総評として、本作は「ブラッド・レンフロのアイコン性」を消費するための、美しくも中身の乏しいメロドラマである。filmarksにおける高い支持は、本作が持つ「分かりやすい感動」の勝利であって、映画芸術としての質の証明ではない。批判的に見るならば、本作は深刻な題材を子供の火遊びのような冒険に矮小化しており、その「浅はかさ」を正当化した脚本は、評判倒れと言われても仕方のない弱さを抱えている。
作品[The Cure]
主演
評価対象: ブラッド・レンフロ(エリック 役)
適用評価点: B8 (24)
助演
評価対象: ジョゼフ・マッゼロ(デクスター 役)、アナベラ・シオラ(リンダ 役)、ダイアナ・スカーウィッド(ガイリ 役)、ジョン・キャロル・リンチ(スティーヴン・スティーヴンス 役)
適用評価点: B8 (8)
脚本・ストーリー
評価対象: マックス・アップル
適用評価点: C5 (35)
撮影・映像
評価対象: アンドリュー・ダン
適用評価点: B8 (8)
美術・衣装
評価対象: アーミン・ガンツ
適用評価点: B8 (8)
音楽
評価対象: デイヴ・グルーシン
適用評価点: A9 (9)
編集(減点)
評価対象: アンソニー・シェリン
適用評価点: -1
監督(最終評価)
評価対象: ピーター・ホートン
総合スコア:[65.1]

コメントする (0件)
共感した! 0件)
honey

5.0二人の名子役が織りなす感動作

2025年7月12日
iPhoneアプリから投稿

映画で初めて泣いた作品。

母はリバー・フェニックスが大好きだった。

自分はブラッド・レンフロが永遠の存在です。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
うまぶち

5.0泣きすぎて目が腫れた。

2024年12月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
どんどこどーん

5.0永遠の友情

2024年9月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
nayuta

4.0青春時代を思い起こされる

2024年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 冒頭のシーンからすると、学校でも馴染めていないと思われるエリック。そしてエイズに罹患したため、周囲の人と交流を持てないでいるデクスター。2人とも同世代の多数派とは異なるタイプのため孤独を抱えている。だからこそ周囲の人間には無い魅力があるのだろう。2人が出会うと強い友情で結ばれる理由がここにある。

 ストーリーは、浮き輪で川を下ろうとするとか、少ない資金で船に同乗させてもらうところなどが、何とも少年らしい若々しさを感じさせる。それらが、太陽に照らされ輝く水面や、夏特有の香りが漂ってきそうな草木、夜に見える満天の星空などの映像美と合わさって、青春時代を思い起こされるのが良い。

 終盤デクスターの母親がエリックの母親に詰め寄るシーンは、デクスターを親友として接していたエリックのことを、自分の息子のように大切にしているのが感じられたのが感動的だった。

コメントする 2件)
共感した! 4件)
根岸 圭一

4.0何回でも観たい感動作

2024年5月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
ャニーニ

5.0亡くなった少年が心の中で生き続ける作品

2023年9月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

孤立していた少年、エリックと
HIVに感染していたデクスターの2人の友情の
ストーリーでした。

2人の少年が純粋な気持ちで向き合い、
次第に打ち解ける過程が、川の流れのように

淡く描かれていました。

2人がミシシッピに向かった航海した旅は
エリックにとって、生涯忘れられない
想い出になったと思いました。

エリックの母親はHIV患者に差別的な
見方をしていたけれど

デクスターの母親が、2人が固い友情で
結ばれていたことを教えてくれました。

永遠の旅立ちを見送ったエリック。

川面に浮かんだ靴、エリックの瞳に
短い生涯を懸命に生きたデクスターが
映り込んでいるように思いました。

コメントする 9件)
共感した! 10件)
美紅

5.0爆涙❗️

2023年8月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 7件)
共感した! 4件)
りか

3.0大人目線で観ると

2023年1月31日
iPhoneアプリから投稿

期待したものの、個人的にはダメだった…
エリックの子供とはいえ、あまりの無責任行動に全く共感や感情移入は出来ず、ラストの感動シーンが台無し…
ただ、驚きはエリック役のブラッド・レンフロは25歳で薬物中毒で急死、デクスター役はなんと『ボヘミアン・ラプソディー』でジョン・ディーコンを演じたジョゼフ・マゼロだった事だった。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
Iwarenkon

4.5子供の演技に嘘がない。

2023年1月10日
iPhoneアプリから投稿

ドキュメンタリーをそのまま作品にしたかのような作品。必要以上に感情の押し付けが無く、観てて素直に感動できる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
FUNAO

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2022年10月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
HIDE Your Eyes

4.0【”僕の臨家に越して来た少年はHIVに感染していたんだ。けれど、僕らはいつの間にか友人になり、HIVの特効薬が出来た事を知って一緒に特効薬を求めてニューオーリンズへ旅に出たんだ。けれど・・。”】

2022年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■現題は、”The Cure"である。断然、邦題よりも優っている・・。
 やや暴力的な母親と2人で暮らしている少年・エリックは、隣家に越してきたHIVに感染している少年・デクスターと仲良くなる。
 ある日、2人はエイズ治療薬の開発のニュースを知る。
 エリックはデクスターを誘い、自家製のイカダでミシシッピー川を下る旅に出発するが…。

◆感想

 ・悲劇的な結末ではあるが、それまで孤独感を抱えつつ生きていた少年エリックと、デクスターの旅を続ける中での深まっていく交流と、友情の深まりが心に響くヒューマンドラマである。

 ・取分け、旅の中で病に倒れたデクスターが”死んだふり”をして病院関係者を驚かすシーンの後に、いつものようにエリックが、驚かせようと医者を呼びに行った際に,デクスターが息を引き取っていたシーンと、デクスターの母親が気丈に振舞いつつも、エリックを連れて家に帰る途中の車中のシーンは、印象的である。

 ・原題通り、デクスターは身体は斃れても、彼の心は、エリックや自分の母の心を救済したのである。あの、天真爛漫な笑顔と共に・・。

<一番驚いたのは、エリックを演じたブラッド・レンフロが将来を期待されつつ、僅か25歳でオーヴァー・ドーズにより早逝していた事実を知ったことである。
 この作品に出演した事で、命の大切さを学んでいた筈なのに・・。

 リヴァーフェニックスの速すぎる死を思い出してしまった。
 当時の、アメリカは映画界はドラッグが蔓延していたのだろうか・・。
 今作でのエリックの演技が印象的だった事もあり、非常に残念である。

<だが、今作は人間の命の大切さを見事に描いた作品であった事は、記載しておきたい。>

コメントする (0件)
共感した! 5件)
NOBU

5.0永遠のマイベスト

2022年5月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
ジャーニー

5.0思いとは真逆に自分の体はただ死へと向かっていく。 まじかで友達の死...

2022年5月1日
iPhoneアプリから投稿

思いとは真逆に自分の体はただ死へと向かっていく。
まじかで友達の死に対面する。

最後にデクスターのお母さんがエリックの母親に息子の死と、虐待のことを言うシーン。

エリックはどんな感じでまた学校行くのかな?ずっとあの場所に住むのかな。

エリック役の俳優さん、ブロットレンフローがもう亡くなってるって聞いて驚いた

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ikemencorrector

4.5友情の在り方

2022年4月18日
PCから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
to

5.0友情

2022年2月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

これ以上に友情というものを純粋に描いた作品にまだ出会っていない。
母の涙や汚いコンバースなどラスト30分は涙が止まらない。
文句なしの傑作ですね。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ほぼ物体X

4.5ブラッドレンフロ

2022年2月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 3件)
ゆい

5.0自然に泣ける映画

2021年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
ギズモ

4.0続きを考えたくなる映画

2020年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

とてもいい映画。エリックいいやつ。きっとエリックはあのあともデクスターの母親のところに通うのだと思う。成長して今よりもう少し生意気になってもデクスターの母親のところには通うのだと思う。エリックは成長してガールフレンドができたこと、結婚しようと思っている相手がいること、子供ができたこともすべてをデクスターの母親に話すのだと思う。デクスターの母親はエリックの子供に「おばさん」と呼ばれて親しまれるのだと思う。そしてエリックの母親はあのあとも何も変わらないのだと思う。ある種の大人は自分の間違いに気が付かないものだから(もしくは気づいても行動は変えられない)。
それと、エリックはデクスターとの思い出は誰にも話さないのだと思う。ガールフレンドができても、嫁さんができても、子供ができても、誰にも話さないと思う。誰にも何も言われたくないことは誰にも話すべきでない。
そしていつか、デクスターの母親が亡くなった時に初めて、エリックはデクスターとの思い出を一番大切な誰かに話すのだと思う。

あと、エリック役の子役を見て、なんとなくベン・アフレックが子どものときはこんな感じだったのかな、いや違うな、ベン・アフレックはもっとごついな、って思った。

コメントする 1件)
共感した! 4件)
yo_cga

3.5良い。

2020年5月5日
iPhoneアプリから投稿

最後の母のセリフはなけるなぁ。とてもよい。
あんなに死をあっさりさせていいものか、そして、靴は河に流したほうが良かったのか?そこが謎のままだった。あ、革靴だけに?!

コメントする (0件)
共感した! 1件)
かりぶ
PR U-NEXTで本編を観る