マイ・ドッグ・スキップのレビュー・感想・評価
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犬と少年の存在
レンタル店で探していた作品の近くにあったこの作品。犬好きなので手に取った。こういう出会いはネットではなかなかないと思う。たまに実店舗に行くとついつい借り過ぎてしまう罠。(笑)
動物モノにありがちなちょっとわざとらしいシーンもあることは否めないが、それだけにとどまらない、当時のアメリカがギュギュっと詰まっている。
広い家、モノにあふれた子供部屋。日本人が憧れた(る?)アメリカの姿。音楽と共にしばらく流れる冒頭のノスタルジックなシーンは住んだこともないのに、なぜか懐かしく感じる…なぜか(笑)
当時では珍しい一人っ子の少年。お決まりの悪ガキグループ(笑)から、近所でも学校でも嫌がらせされるシーンも。でもそれを把握しながら常に穏やかに見守る両親の姿もよかった。
大胆な行動をする綺麗なお母さん。寡黙なお父さん。子供達の憧れの存在の隣のお兄ちゃん。肉屋の店員。小さなコミュニティということもあるけど、みんなが顔見知り(なわけはないと思うけど)の街。犬がノーリードで歩くことが許される時代。いいなぁ。
暴力的なシーンや派手な演出はない。(そこがいい)
スキップと少年の成長を通して、いろんな課題を抱えながら時代を乗り越えていく大国の姿が垣間見られる作品だった。
事実に基づく作品だから当然なんだけど、確かにあの時代が存在していた、と改めて感じた。
エイサ・バターフィールドに似ていた少年。今は何を??
お母さんがくれたお誕生日プレゼント
監督のラッセルさんとスキップ(犬種ジャック・ラッセル・テリア)、ラッセル繋がりじゃん、?。映画「アーティスト」でご主人を救った愛犬もジャックだった。お利口で活発、テリアだからプライドも高い犬種です。
お父さん(ケビン・ベーコン)が犬を飼うのに反対なのは犬嫌いでなくペットロスで傷つく子供心を思ってだった。優しいお母さん(ダイアン・レイン)は犬の性格を分かっていたのだろうか、引っ込み思案で虐められっ子の少年ウィリー(フランキー・ムニッズ)も誰とでも仲良くなれる活発なスキップのおかげで友達も増えるし、可愛いガールフレンド(ケイトリン・ワックス)までできてしまう。素敵な家族や隣人たち、おやつをくれる肉屋のおじさん、当然、中には小悪党もいて災難に会うのだが皆がスキップを愛してくれている。昔、近所に鎖に一日中繋がれている犬がいて学校帰りに目が合うと下を向いていつも悲しそうだったのを思い出す、度を超えるのもマナー違反だが自由に街を散歩できたスキップは幸せなわんこだったろう。
戦争の時代と感化されやすい年頃のせいかスキップを軍用犬にと思いつく、中尉さんの言うにはタマタマの一個がふぐりに無いから不採用、調べてみたら「停留精巣」という疾患で放っておくと後年がんになりやすいらしい。野球でミスばかり、不甲斐ない自分に怒る余り騒ぎ回るスキップに手を挙げてしまう、家出してしまうスキップ、失ってみてスキップの存在の大きさに気付きます、自分の未熟な行動を悔やみ、また一つ大人になってゆくウィリー。
作家ウィリー・モリスの少年期を綴った自叙伝の映画化なのだが公開を前に64歳で亡くなります、結婚相手が猫好きで悩んだようですが作家にはにゃんこも似合うようで愛猫スピットとも幸せに暮らしたようです、今では虹の橋のたもとで再会し一緒に遊んでいることでしょう・・。
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