香港定期船

劇場公開日:

解説

「殴り込み戦闘機隊」のルイス・ギルバートが監督したユーモラスな冒険ドラマ。シモン・ケントの原作をヴァーノン・ハリスとルイス・ギルバートが脚色。撮影を受けもったのはオットー・ヘラー。音楽はケネス・V・ジョーンズ。出演するのはクルト・ユルゲンス、オーソン・ウェルズ、「大学は花ざかり」のシルヴィア・シムズ等。製作ジョージ・メイナード。

1959年製作/イギリス
原題または英題:Ferry to Hong Kong
配給:日本RKO
劇場公開日:1960年2月26日

ストーリー

中国の一部でありながらヨーロッパに向って開かれた唯一つの窓である香港。そこは、流れ者の白人達のたまり場でもある。オーストリアを追放された汚れた白人マーク・コンラッド(クルト・ユルゲンス)もこの地に流れついたヴァガボンドの一人だ。バーに入った彼は酒を売ることを拒否されると大あばれをやってのけ、友人をバーでもてなしていた肥大漢セシル船長(オーソン・ウェルズ)の席にすわりこみ、警察に引きわたされた。マークに手をやいた警察は彼をマカオにおっ払おうと考えた。そして、マークが乗せられたのはセシル船長の船「順発号」だった。だがマカオについても、ポルトガル政庁はマークの入国を許可しなかった。かくしてマークは定期船に乗ったままマカオ--香港間を行ったりきたりしていなければならぬ身の上になり、セシル船長はくさってしまった。船の中でのマークはなかなかの人気者だった。小学生たちをつれて乗船しているリズ・フェラース先生(シルヴィア・シスム)も彼と仲よしになった。借りた四ドルの金のお礼に、マークはリズをつれ上陸してナイト・クラブで一晩を楽しんだ。ところがここで又マークは騒ぎを起し、来あわせたセシル船長に警察につき出された。が、巧みに逃げ出したマークは一行より一足先に船に帰っていた。マカオを出航した「順発号」は台風にゆきあった。火薬をつんだジャンクと接触して爆風をくらい、しかも台風にいためつけられて、セシル船長は首を痛めてしまい、船も傷をうけた。マークは舵をとって、船を安全な方向に導いた。台風は去ったが、今度は大男イェンにひきいられた海賊の一団が船を襲った。そしてリズのつれた裕福な中国人の子供をさらおうとした。マークはトリックを使って一味を機関室におびきよせ、機関長スキナーと計ってイェンを炎で退治した。よたよた香港にたどりついた「順発号」は、港を目前にして沈んでいった。はしけに乗り移った一同は感慨ふかく船を見つめた。マークにとってはしばらくの棲家であり、セシル船長にとってはいかさま賭博のカタであった船は沈み、自由の身となったマークはリズの耳に必ず戻ってくると囁きを残して夜の町に消えていった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く