劇場公開日 1987年10月30日

「ソ連の恨み」炎628 sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 ソ連の恨み

2025年8月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

 1943年、白ロシア(現在のベラルーシ)。土の中から銃を掘り出し、パルチザン部隊に参加したフリョーラ少年。部隊は、彼と少女グラーシャらを残し行軍に出発。二人は敵の攻撃から逃げ、戦場を彷徨う。フリョーラがたどり着いた村で。
 戦争の狂気を描いたソ連の作品。爆弾、弾薬、火器などは、今まで見たことがないようなくらい真に迫っていて、実物が使用されているのではないかと思いました。そして、たぶん牛の演出も。
 628は、ナチスに住民ごと焼かれた村の数。ソ連人のナチスへの恨みは、相当であったのが想像にかたくないです。またユダヤ人大量虐殺は世界中で知られているけれど、ソ連人がこれだけ虐殺されていたことはあまり知られていないのではないでしょうか。ソ連の人々にとって、それも歯がゆい思いだった、とこの作品が訴えかけているように感じました。しかし、現代のユダヤ人とロシア人の指導者は戦後生まれで。

sironabe