「新たな試みではある」ポカホンタス movietravelarさんの映画レビュー(感想・評価)
新たな試みではある
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小学生のときビデオを買ってもらって見た映画。
ハッピーエンディングじゃないところが大人っぽいディズニーな感じがして当時はけっこう気に入って何度も見ていた。
白人のお姫様物語ばかりを描いてきたディズニーにとっては新たな挑戦であったに違いない。しかも描くのはネイティブアメリカン。原住民の暮らしぶりや環境の場面はより雰囲気が伝わってきた。映像も当時のものとしては綺麗な方ではないだろうか。
自由で活発、親の求める結婚に違和感を覚え、自分の道を模索する主人公に憧れに近い気持ちを持ったのを今でも覚えている。「川の向こうに」も未来への希望が満ちていて好きだった。
この作品の背景、調べるとけっこう複雑な事情がある。
この映画は実際にはネイティブアメリカンからは批判を受けたそうだ。小学生のときは何てよく描いているのだろうと感心していたが、大人の今ではその批判もよくわかる。
やはり根底にあるのは白人至上主義で、それが成立して初めてネイティブアメリカンへの敬意を乗っけたという感じ。そういう歴史的な背景への配慮は難しいんだと学ばせてくれた一本。
皆に受け入れられるとは思えないが、ディズニー好きの人なら見てもらいたい。
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