ヘアーのレビュー・感想・評価
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ロックミュージカルの映画化作品
始まりはオフブロードウェイで1967年に試演が始まり、翌年ブロードウェイにて上映され瞬く間にミュージカルの歴史に名を刻んだ作品です。
反戦が最大のテーマだと思いますけど舞台化された時の状況と映画公開時の状況にズレがあるせいか、ベトナム戦争時の徴兵拒否やヒッピーの生態などが上手く伝わらない感じがします。
同時代に舞台鑑賞された方々はかなりインパクトあったのではないですか?日本をはじめ世界で上演されたミュージカルですから。
音楽も舞台の方が良いですね。やはり時代のエネルギーがオリジナルキャストの舞台の方が優ってます。アクエリアスのヴォーカルはロニーダイソンのソウルフルなオリジナルが素晴らしいです🎵
シーラ役は舞台初代の初演のジルオハラが歌が上手いですね🎵ブロードウェイのオリジナルキャストのリンケロッグやロンドンのアナベルレヴェントンもいいです。
映画だとクリシー役が出てこないわけですがサントラにはフランクミルズが入ってる。? この役はロンドンのロックバンドカーヴドエアーのヴォーカルのソニアクリスチーナが有名ですけど残念です。
ウォーキングインスペースや3500など重要な曲も果たして成功したでしょうか?評価が別れるところでしょうか? ミュージカル映画の難しいところですか。
監督さんは反戦映画に相応しい経歴でカッコーの巣の上でが有名な反体制派監督ですが原作者のキージーもヒッピー出身というのも興味深いです。
男優はジョンサヴェージやシカゴのギタリストのドンデカスなどなど頑張ってますけど、やっぱり時代の空気感が欠落してしまった感は否めないと思います。
エンディングも曲は良いのだけどやっぱり微妙ですね。
ミュージカルは楽しくなけりゃ
アクエリアス
位だなぁ
ブロードウェイを見た事がないので、確信はないが、ブロードウェイを見た人はこの映画ではな゙満足どころか不満を持つと思った。兎に角、カットが多すぎる上に、色々な所で使った場面を時間を無視してテクスチャしまくっている。
抽象的表現のところだろうが、騒がしく感じるだけ。
相変わらず、ベトナム戦争に対するイデオロギーは変えていない。
白人のばか騒ぎと戦争ごっこを見ているように感じる。
ベトナムはこう言ったモラトリアムにぶら下がったマザコンの塊の様なアメリカン兵士と戦わされた訳で、死んだベトナム人の魂は浮かばれない。この様なミュージカルをベトコン(差別用語)の人達は見たくないだろう。原爆の話をミュージカルにするのと同じだと感じた。
ベトナム戦争は不正に立ち向かうアメリカの正義の戦いと黒人女性が歌うのには鳥肌が立つくらい薄気味悪かった。
『256人のベトコンが殺された。この戦いは正義の戦いではない』
と語るが、どんな戦いであっても、侵略戦争に正義なんて無い。しかし、
一方で国を守るために戦った死んでしまったベトコンは正義の戦いを行ったと言わざるを得ない。
それがこの映画は分かっていない。もちろん、反戦と唱えるのは賛成だが。
アマデウスをもう一度見てみよう。この監督おかしいよ。
強烈な反戦メッセージが込められた物語
「午前十時の映画祭」で鑑賞。
ほとんど内容を知らずに、そしてあんまり期待せずに鑑賞しましたが、いや~素晴らしかった。
序盤からは想像もできない展開にこころ震え、タイトルの意味するところがあきらかになり涙しました。
圧倒的な歌唱、ストーリーの疾走感、ぶっ飛んだ感じ、エナジー、ボルテージ……。
音楽とダンスだけでも鑑賞の価値ありです(演奏は、ベースとブラスがとくにカッコよかった)。
冒頭の“アクエリアス”のシーンと、社交界のパーティーの場面が圧巻です。それから大勢のエキストラをつかったビル街でのシーンも印象的だった。
さいごのオチは少しイージーな気がして「この結末どうなん」と頭に疑問符が浮かんだけれど、これはよく考えると、誰もが犠牲になり得る戦争の残酷さをあらわしたのかもしれないなと思い至りました。
全編にわたって若者へのあたたかい眼差しが感じられる、熱き友情の物語。
そしてこれは強烈な反戦メッセージが込められた物語です。
ほんとうにいい作品でした。
またひとつ大好きな映画ができました。
追記
機会があれば、ぜひ舞台も観たいです。
共感出来ない世代
午前十時の映画祭12にて。
ベトナム戦争中の60年代に、西部の田舎からニューヨークに行った若者と長髪のヒッピーたちの交流を描いたミュージカル。
愛と平和と人間性の回復?後先考えない薬とフリーセックスと戦争反対の話かと思った。
この年代の人達にはどうも共感できない。日本は団塊の世代なんだろうけど、過去の栄光(ただ時代が右肩上がりだっただけなのに自分たちが頑張ったと言っている)に固執して、仕事してなかった先輩を思い出す。
合わなかった。
やっぱりいい
封切り時もみた。約40年ぶりに見た。やはりいい(ロックミュージカルは好きだ)。舞台設定と違いがあり当時言われたようだが(数年前舞台も見た)、ミロシュ・フォアマンは良い、
楽曲「sodomy」に字幕がつかなかったのは時代か「LBJ」もだが。ジョンサベージが「日輪の遺産」2011年作品で久々に観たのも懐かしかった。
まるで今の!
午前10時で町山さんの解説付きで見た。
初公開も見てる。
記憶があるけど、印象が違うねぇ…
ヒッピーを胡散臭い扱いにしてるのはオレも同意。
60年代末期、子供だったけど、オレもついて行かないと、の気持ちはあった。
この感得、まさか祖国がなくなるなんて思ってなかったかな?
その監督が作って映画、もう今、今ですよ、この映画。
小中学生が見る映画だね。
世の中を写してるってことで。
ロックミュージカルバンザイ!
“ヘアー(髪)”に自分の解放・自由を象徴させたのがこのミュージカルの革新性だと思う。だって現代でもレディ・ガガは歌っているもの…“I am my hair(この髪が私そのもの)”って…
①《午前10時の映画祭》で初鑑賞(公開当時は観ず)。
私は映画は出来るだけ前知識無しで観て、分からない事や知らない事があったら鑑賞後に調べるという鑑賞方法をしているので、町山智浩さんの解説は要らんなぁ(特に『ヘアー』はどんな映画かおおよそ知っていたので)と思ったけれども、当時の知識が無い若い人達にはある程度背景を説明しておいた方が確かに良いだろうし(エルヴィス・プレスリー、チャック・ベリー、ビートルズに説明のフロップが出たのは世代の違いを大いに感じた)、思い返して見れば私が中高生の頃は「日曜洋画劇場」では淀川長治先生が映画の始まる前と終わった後で解説してくださっていて、映画の授業みたいだったなぁ。
それに、何故「アクエリアス」なのか、意味を初めて知ったし(占星術に興味がないので現在に至るまで知らなかった)、私も本作で“Easy to be Hard”のシーンが一番良かったと思ったので町山氏も同じ感想だったのも何か嬉しかったし。それに、氏の『トラウマ映画館』は私の愛読書だし。
②ハッキリ言って時代を感じたし(特に前半)、映画としてはエバーグリーンな魅力には乏しいと思う。ミュージカルシーンも舞台臭が払拭出来ていない(でも歌曲はどれも素晴らしい)。後に元々舞台劇の『アマデウス』を見事に映画化したミロス・ファアマンもミュージカルはままならなかったのかな。『ラグタイム』も音楽鑑賞がランディ・ニューマンだったから成功したのかも。
③②にも書いたように今では一見しただけで1960年代後半とわかる(ある意味ノスタルジーというより古めかしささえ感じる)時代風俗映画ではあるが、それだけ他の時代とは違う独自性のある一線を画する時代だったといえる。
③繰り返しになるが、歌曲はポップス、R&R、R&B、ゴスペル、C&W等々盛り沢山でどれも素晴らしい。
トップに名曲「Aquarius」を持ってきて観客の耳を惹き付け、ラストに「Let the Sunshine in」を持ってくる構成も宜しい。
④1960年代後半のカウンターカルチャー、フラワームーヴメントは結局アメリカ社会を根底から揺るがしはしなかったけれども、それまで所謂“American Way of Life”の制約・同調圧力からの解放、自由を謳い、それが現代アメリカ(に限らず)文化の先駆けとなり現在まで続いていることを考えると革新的なミュージカルだった。残念ながら、それは舞台であってこの映画ではないけれども。
ただ、一時代を画した文化・風俗を記録した映画という位置付けとすれば映画史に残る価値はあると思う。
映画としては後半になるほど良くなってくるが、三ツ星半くらいの出来だと思う。けれども、そういう歴史的意義を加えて★四つにした。
⑤ジョン・サベージも、トリート・ウィリアムズも、ビバリー・ダンジェロも若いこと!
ジョン・サベージはいつの間にか消えてしまったし(もちろん本国USAでは俳優を続けられているんでしょうけど)、トリート・ウィリアムズもいつの間にかB級映画専用役者になってしまったけど(『グリード(Deep Rising)』は大好きな映画だけど、これが代表作というのも何だかなぁ)。
ビバリー・ダンジェロは、あれが本人の歌唱だとしたら、『歌え、ロレッタ!愛のために(The Coalminer‘s Daugher)』でのパッティ・クライン役の好唱も納得というもの。
⑥しかし、人類に「Aquarius」の歌詞にあるような世界はいつ来るのかしら…
サマーオブラブ
そしてヒップホップも経験したのにまだまだ
武器を手に制服や支配を主張する米国
武器を取り支配を訴えるのはいつも年寄りの言い分だ。
その年寄りに同調し必要以上の武器を買い漁り
主張する我が国の祖父祖母どもに見せつけてあげたい
ヘアーはここにある。
宮沢リエのヘアーを見て喜んでる場合じゃないぜ
祖父祖母よ(^^)
自由すぎない?
午前十時の映画祭にて鑑賞。
上映時間のほとんどがミュージカルシーンと錯覚するくらいボリュームがある。その上コンプラ度外視や薬がキマリすぎてる内容が多く、脳の処理が追いつかない。
ヒッピー達の生き様を描いているが、所詮は反面教師。
よかった
ヒッピーのリーダーみたいな男が、頭も切れるし行動力もあるのだが、世の中をなめているととんでもない目に合う結末が意外と教条的で驚く。傑作ミュージカルの誉れ高い映画だったが初めて見れてなるほどと思う。エネルギッシュでいい。
往年のロックミュージカルの原点であり頂点である‼️
この作品は学生の頃見て、今回で2回目である。恐らく日本に於けるリアクション映画の記念すべき一作目。殆どの曲が有名すぎるほど有名であり、オチもエスプリが効いていて、色んな点で示唆に飛んでいる。大友克洋のパロディ『Hair』も合わせてこの機会に読むことをお薦めしたい🎵
60年代アメリカの空気感
ベトナム戦争介入時のアメリカで、中西部出身の生真面目な若者とフラワーチルドレンと呼ばれる自由で無軌道な若者グループ、アッパークラスの女の子との人生が交錯する青春ストーリー。
衝撃的過ぎてどう解釈したらよいのか分からないエンディングなのだが(笑)、ロングヘアーの若者の髪への意味不明なこだわりなど当時の若者達のライフスタイルが詳しく描写されていて、作品全体としては結構愉しめるミュージカルだった。
憧れと嫌悪と
男性の長髪ヘアー
今ではメタルロックのバンドマンぐらいしかいない
つまり、それはメタルロックの記号だ
しかし50年昔は、社会通念に反抗する若者たるを主張するための記号だったのだ
それが本作のテーマでありタイトル名なのだ
オリジナルのミュージカルから、10年後の映画化だから、79年のこの頃には長髪ヘアーの持つ意味はサーファーの記号になっていた
もはや社会通念への反抗なんてどこにもなかった
本当のサーファーですらなくディスコでモテる為のサーファー風の長髪サラサラヘアーであって陸サーファーだった
本作は当時を懐かしんで作られたものだ
それ以上の意味は何も無い
そもそも本作を見れば分かる通り、社会通念への反抗?そんなものは初めから在りもしなかったのだ
単なる無軌道、無責任、甘え、モラトリアムの時代だったのだ
単なる反抗期のヒステリーだ
麻薬、フリーセックス、男女の共同生活……
本作を観ていてヒッピー達の行動や言動に呆れ腹が立ってくる
こんなことが許された時代だったのだ
本作に登場する主要な人々は今はもう70代だ
彼らは社会を混沌とさせ、米国を麻薬戦争の中に放り込んだ、社会をユルユルにした世代だ
今がこうなってしまった責任がある世代だ
そのような激しい嫌悪の視線で観てしまう
しかし、憧れだったのだ
自由と平和、ラブ&ピース
音楽、ダンス、自由な恋愛はクラクラするほど眩しく、事にこの時代の音楽には憧れがあった
冒頭とエンディングにかかる曲アクエリアスは68年の世界的ヒットで日本でも商店街で流れる程にヒットしたのだ
彼らがいなければもっと息苦しい世界だったろうことは疑いようもない
しかし、半世紀を経て今の若者達には同じ事は許されないのだ
そんな余裕は今の社会には許されていない、残されていない
まかり間違えばマッドマックスの世界が直ぐ壁の向こう側にあるのだから
今70代になった彼らはこの現代のありさまと現代の若者達の姿を見て何を思うのか
彼らはキレる老人にいまなっている
高齢の左翼老人なのだ
彼らの名前は団塊の世代だ
これで終わる?
徴兵とミュージカル…最初はコラボしていいものなのか疑問に思った。
基本的に戦争ものが好みでないので大丈夫なのか心配だった。
ただ、この映画を鑑賞した後ミュージカルの力は本当にすごいと感服した。
スウィーニートッド~フリート街の悪魔の理髪師~この映画も最初はホラーとミュージカルがコラボするという事はどうなのかと心配したが、今ではベスト1の映画である。
このヘアーという映画…終わり方が釈然としない!
華やかに終えようとしていたがだまされないぞ!
44年ぶりに鑑賞
当時劇場鑑賞後に感動してサントラLP購入
その後、CDも買って今でも愛聴する最高のソウルミュージックに加え、「カッコーの巣の上で」に続く
ミロスフォアマンのメッセージが胸を撃つ。
レッツザサンシャインが流れてからは
涙で映像がまともに見えてません。
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