「新しいジャッキーの模索」プロテクター よしさんの映画レビュー(感想・評価)
新しいジャッキーの模索
拉致された令嬢を救うために香港に飛んだN.Y市警刑事の活躍を描く物語。
ジャッキー・チェンとしては珍しいハード・ボイルドタッチの刑事物です。
丁度転換期の頃の作品ですね。「時代劇・修行」が基本だったジャッキー映画でしたが、この頃から舞台を現代に移し、修行要素もなくなりました。
コメディ部分を削った作風も、ガンファイトも、ジャッキーとしては新しい試みで興味深く鑑賞しました。
肝心のカンフーアクションは、ガンファイトの割りを喰った形で少し大人しめ。しかし、新鮮なガンファイトを含めて満足いくレベル。
予めラスボスの存在が明示され、それを追い詰めるストーリー展開は、無理なく楽しめるものでした。
ただ、残念なのは、全体的に『雑』なところ。
例えば、派手な爆破シーンがあるのは良いのですが、「何故相手は逃げないの?」と疑問。
例えば、令嬢のボディガードが、いつの間にかラスボス側の手下のような振舞をしていることも違和感。
理由付けはされていましたが、ラスボスとボディガードは敵対関係のはずです。無理せず、ラスボスの手下にした方が納得感があったと思います。
その他にも幾つか疑問に思う設定があって、映画としての完成度を下げてしまったように思います。
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