「男を描いてこそのイギリス映画の最後の誇りをコメディにした強かな作品」フル・モンティ Gustavさんの映画レビュー(感想・評価)
男を描いてこそのイギリス映画の最後の誇りをコメディにした強かな作品
失業した男達が一獲千金を夢見て男性ストリップの興行を決行するコメディ。男のメンツで仕事を選んでいながら、けして肉体美を自慢できる容姿を持ち合わせていない男達がストリッパーの訓練をする絵面で一本の映画に作り上げた潔いイギリス映画。どんな逆境において転んでもただでは起きない男の沽券にかかわる究極の選択が可笑しい。我関せずの子供たちとの距離感もあり、妻子を養えない男の哀れさは深刻に描かれていない。女性を大切に描くフランス映画に対して、男性が威張ってるイギリス映画の裸一貫の最終兵器と言ったところだろうか。近年のフランス映画、イタリア映画の不振を横目にイギリス映画、頑張ってます。
1999年 3月6日
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