劇場公開日 1987年4月29日

プラトーンのレビュー・感想・評価

全83件中、1~20件目を表示

4.0時代を超えて突き刺さるオリバー・ストーンのメッセージ

2018年10月27日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

名作は鑑賞するごとに違った輝きを放つもの。それを裏付けるかのように、86年公開の本作を「朝十時の映画祭」で久しぶりに鑑賞した際も、得体の知れない感情に襲われた。

チャーリー・シーンを主演に起用した背景には『地獄の黙示録』のマーティン・シーンを踏襲する意図があったのだろうか。だが、『黙示録』が醸し出すある種の寓話性に比べると、本作は記憶をあぶり出すかのようなリアリティと生々しい傷跡を観客に伝える。血なまぐさく、時には目を背けたくなるほどの描写を交えながら。

戦争終結から40年。人類は過去に学ぶと言われるが、その言葉に反して世界は相変わらず泥沼の歴史を繰り返し、一向に成熟したり、賢くなる気配はない。だからこそ誰もが心の内側に「二人の軍曹」を共存させていることを意識しなければならない。その均衡が崩れた時に人は間違いを繰り返す。オリバー・ストーン監督のメッセージは時代を超えて突き刺さってくる。

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牛津厚信

3.5アメリカ人向き

2024年11月21日
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舞台はベトナム戦争下の1967年、戦争終結が1975年で映画の公開が1986年。

普遍的なテーマではあるけれど、
自分の記憶にある『9.11』以降の戦争であったり、
日本人としてなじみ深い太平洋戦争を描いたものなど
同様のテーマを扱った作品が多くある中で
当時を知らない自分が2024年にこの作品を評価するのは難しいのかなと思う。

当時のアメリカ人が敗戦のトラウマを克服する過程で必要だった映画であって
単純に、映画として面白かったかと言われると
展開が予測できてしまった点や映像のクオリティ(当時としては高いのだろう)などで佳作に留まるといった印象。

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うまぶち

5.021世紀も

2024年11月16日
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な〜んにも変わっちゃいねえ

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だーすべいかー

稚拙な映画

2024年10月28日
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アメリカ兵を讃えるだけに主眼を置いた映画。ベトナム戦争の何たるかを全く言及しない。ドンパチだけ。見るのは時間の無駄です。

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Slapstick

4.52人の子ども

2024年9月29日
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鑑賞方法:VOD
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める

4.0テーマは倫理とは何か エアリスとバーンズが対象的。善悪とは何か 正...

2024年9月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

テーマは倫理とは何か
エアリスとバーンズが対象的。善悪とは何か
正義とは何なのか、何と戦っているのか
戦争の虚無感漂う中、道徳性について考えさせられる作品

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UPtwHmNNLjBjFuAF

5.0圧倒的

2024年6月10日
PCから投稿

圧倒的なリアリズム
圧倒的な不毛感
圧倒的な臨場感
圧倒的な映像
一応派閥争い的なストーリーがあるようですが、あまりにも目まぐるしい戦闘シーンのおかげで誰が誰だかわかる人は一万人に一人です。
戦場を実感する点ではライアン二等兵すら凌ぐ圧倒的な迫力です。
但し、映像から想起されるベトナムの病巣は部外者の日本人にはとても理解できるものではありませんので軽々に感想を述べるのは控えます。

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越後屋

4.537年の時を経てもなお、痺れるものがある

2024年6月6日
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鑑賞方法:VOD

エンドロール終わりのスマホに映る俺の顔が物語るわけよ。素晴らしい。

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ぽじのふ

5.0戦場の事実を突きつけ、観るものを圧倒する。

2024年5月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

怖い

本作は戦争映画の姿を借りた反戦(厭戦)映画だ。
戦場で起きた事実を突きつけられ、観るものを圧倒する名作だ。

主な登場人物は3人。
クリス・テイラー(チャーリー・シーン)
ボブ・バーンズ2等軍曹(トム・ベレンジャー)
ゴードン・エリアス3等軍曹(ウィレム・デフォー)

本作で1986年アカデミー監督賞を獲得した監督のオリバー・ストーンは、
”LRRP(長距離偵察部隊Long Range Reconnaisance Patrol)”
と通称される特殊偵察部隊の一員としてベトナム戦争に従軍した。
のちにレンジャー連隊に組み込まれることになる選りすぐりの部隊だ。

ベトナム帰還後は麻薬に溺れ、複数の逮捕歴もある。
オリバー・ストーン監督自身が、戦争の加害者であり被害者だ。

オリバー・ストーンが映画に残した数々の功績を見ると、
「よくぞ映画人として再生してくれた!」
と心から賞賛したい。

ベトナム戦争の側面として、

◆アメリカ軍将校や下士官において、味方から襲撃された戦死傷の多さ
◆有色人種兵の酷使と戦死傷率の高さ
◆麻薬の蔓延
◆民間人の大量虐殺やレイプ、略奪行為
◆ナパーム弾・枯葉剤など非人道的な武器の使用

アメリカの評価は国内外で地に堕ちてしまい、
反米容共の機運だけが高まった。

アメリカにとって、本当に「無慈悲、無意味、無価値」な戦いだった。

本作で、オリバー・ストーンは、
アメリカ軍のある新兵から見た二人の下士官という視点で、
戦場の日常や戦闘を描くことのみに徹した。
そして、戦争の「無慈悲、無意味、無価値」を表現しきった。

オリバー・ストーンの
戦争に対する怨念、恐怖、諦観
人間に対する軽蔑、憐れみ、同情
が画面から汲み取れる。

若かりし私は、本作が劇場公開されたあと、
オールナイトで続けて見たことを思い出す。
その頃は、単に迫真の戦争映画として見て、そして大興奮できていたのだから我ながらおめでたい(笑)。

※まったく余談だが、
オリバー・ストーンと同じ部隊にいた、
というアメリカ人と食事したことがある。
彼もビジネスの世界に復帰するまで、布教活動に没頭していたという。
戦争がのこす心の傷は、想像できないほどだ。

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Haihai

4.0体験に基づくリアルなベトナム戦争!?主人公の行為は今でも衝撃的

2024年5月19日
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怖い

知的

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Kazu Ann

3.0中盤からようやく、

2024年5月9日
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鑑賞方法:VOD

中盤から敵との戦闘などが増えてきて見応えがあるかんじだった。

最後の最後に、若きころのジョニー・デップが出てると知ってびっくり(笑)

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けい

4.0兵士達の荒んだ心

2024年3月27日
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鑑賞方法:VOD

雨が降る中、体にまとわりつく虫を払いながら、ベトナムの密林を米兵達が進軍していく。蒸し暑さや汗で体がベトベトする不快感が映像から伝わってくる。命がけの銃撃戦もだが、彼らの感じる不快感からも戦争の過酷さが感じ取れた。冷戦に関する本で頻出するのがベトナム戦争だが、本ではあまり触れられない現場の様子を、リアルに描写している点で貴重な映画だと思う。

ベトナム戦争で戦う米兵達の多くは貧困家庭出身だとテイラーが言う。米軍のベトナムの農村における蛮行は、教育の不十分さや生活の余裕の無さ、そして従軍のストレスから来る彼らの荒んだ心を表していたように思う。テイラーは彼らとは異なり恵まれた環境で育ったようだ。しかし農村で頭に血がのぼり、障害者の農民に向けて銃を撃つ姿は、彼もまた従軍する中で余裕を無くし自分のことで精一杯になっているのだと感じた。

この農村で米兵達は農民に対する暴力、殺人、レイプを行う。彼らの蛮行を見ていると、一体何のために戦っているのかと思わされる光景だった。

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根岸 圭一

3.0戦争の悲惨な話

2023年12月31日
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プライア

5.0《プラトーンとは30~60名の小隊》のことを言う。

2023年9月25日
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鑑賞方法:DVD/BD、VOD
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琥珀糖

5.0小隊社会

2023年3月25日
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悲しい

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しゅうへい

5.0虚しさ 静かな怒り

2023年3月24日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

戦争だけでなく、人間・政治・社会、
そして運に翻弄される人生(オニール軍曹の運命と、キングの運命)。
 すべてを描き切っている。
 実体験を素にしていると、あれこれ詰め込みたくなるのに、脚本・演出・編集がうまい。
 音楽はクラッシックがメイン。レクイエムの代わりか。
 『弦楽のためのアダージョ』は、ベトナム戦争にU.S.A軍事介入を推し進めたケネディ大統領の葬儀の時にも使われたそうな。あえての皮肉か。

「国のために」と、身を捧げ、戦地に送り込まれた青年たち。
待ち受けていた実態。
「国のために」というが、どう国のためになるんだか。
元々、ベトナム国内の内戦だったのが、資本主義(U.S.Aや韓国・オーストラリア)と社会主義(ソ連・当時や中国)の代理戦争となったと聞いているのだが。
 この映画を観る限り、己のイデオロギーを押し付けるため、U.S.Aが、一方的にベトナムに侵略しているようにしか見えない。
 この映画のU.S.Aが、今のロシアに、そしてこの映画のベトナムが今のウクライナに見える。今のウクライナは、対ロシア勢力をもろくむ、欧米諸国(&日本)の代理で戦っているように見えるからなおさら…。
 しかも、前線に立っている兵士たちは。生活のためとか、己たちが生まれてしまった境遇を仕方なく受け入れ駆り出されてきただけ。クリスのような志願してきたものもいるが、詐欺のようなプロパガンダに、”英雄”気取りで、操られていただけのように見える。映画の中で「政治、政治」という言葉が何回か虚しく飛び交う。監督の思い。
 そして、教育・訓練されてきたはずの、頼りになるはずの軍人(中尉達)の情けなさ。軍の中の人間としての社会よりも、勝つための(生き残るためでもあるが)命令を優先する軍人(大尉達)。

そんな中で起こる数々の出来事。

エリアスの笑顔が脳から離れない。
 その直後にゆがむ表情…。なんてこった。

冒頭、デフォー氏のクレジットが先なのに、シーン氏が主役?と思ったけれど、
こういうことだったのね。

しなやかな動きのエリアス。班のメンバーのことを思い、茶目っ気も見せる。そして、的確な状況分析から、常に危険な任務に先頭きって挑む。森を駆けるときの緊張にはらんだ眼差し。全身が目になっているような。豹を思わせる。
 監督は、このエリアスを思いっきり魅力的に描く。

熊のようなバーンズ。決して動じない。バーンズ2等軍曹、エリアス3等軍曹とバーンズの方が上だが、役目としてはどちらも分隊長。だが、バーンズは一等軍曹のように、小隊長である中尉の補佐役としてふるまう。否、補佐でなく小隊長そのものか。尤も、あんな中尉だったら、「自分が指揮をとるわい」という気持ちは痛いほどよくわかる。命がかかっているんだもの。
 悪の権化のように描かれるバーンズだが、「命がかかっている場ではありかも」というレビューも散見される。そう、嫌な面ばかりではない。そんな彼が…。

「自分自身との戦いだったんだ…」
 ベトナム帰還兵は、こうでも思わないとやってられないだろうというのが、この映画を観るとよくわかる。
 第1次世界大戦でも、第2次世界大戦でも、PTSDの症状を示す帰還兵はいたけれど、ベトナム戦争後に、その概念が世間に一気に広まった。
 よく、第1次世界大戦・第二次世界大戦と、ベトナム戦争の違いを説明されるけれど、ああ、こんな戦いだったらわかる気がする。

 兵士と民間人の違いが判らない。誰が敵か、誰に殺されるか、いつ、どこから襲われるのか。募る疑心暗鬼。言葉が通じぬ点も疑心暗鬼を煽る。
 恐怖心から、最大の防衛は攻撃とばかりに、エキセントリックに行われる狂気。
 仲間を殺されたことで、一気に噴出する怒り。復讐せずにおれるものかとばかりに。
 ”自分”が”自分”でありたいと鼓舞する果ての狂気。
 さらに狂気に拍車をかける”軍法会議”。
そんな、心情の高まりがとても丁寧に綴られる。
応戦の激しさ。闇の中からの攻撃。敵もだか、味方からも。アクションシーンとしても見事だが、何より実体験に裏打ちされた場面。見ているだけなのに、追いつめられていく。

彼らは、何と、誰と、何のために、戦っているんだ…。
ただ、ただ、生きて故郷に帰るため。なりふり構わず。見て見ぬ振りも時には有効。

正直、テイラー目線で見ると、決着のつけ方はもうひとひねり欲しい。いいんかい、それで。バーンズと一緒やん。
でも、バーンズ目線で見ると、唸ってしまう。あの決着しかないであろう。バーンズの人生を、遠い目で憐れみたくなる。彼も、この戦争に従軍していなければ、どんなお父さんになっていたのだろうかと。頼りがいのある一家の長、否、その地域の長として幸せを謳歌していたのだろうなと。

エンドクレジットで、隊のメンバーが各登場人物が一人一人アップで映し出される。
 監督が戦場で出会った人々をモデルにしたのだろう。
 その、モデルとなった人々への敬意と愛着を示しているようで、泣きたくなった。

≪蛇足≫
U.S.A軍が撤退し、北ベトナムによる共産主義政権が樹立。言論統制等に反発したベトナム人たちが、ボートピープルとして、海外に流出。日本にもたくさんの方がいらした。U.S.Aもたくさんの方々を受け入れた。その中のお一人が、2023年アカデミーで助演男優賞受賞。スピーチで「アメリカンドリーム」と言った時、とても複雑だった。
 本当に、この戦争は何だったのだろうか。

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とみいじょん

3.5タイトルなし

2023年3月17日
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鑑賞方法:VOD

人間であることが嫌になる。人間の嫌なところを凝縮。ベトナム人の村に入る時にそこにいる豚を米兵がちょっと蹴るのだが、そういう嫌さ。

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ouosou

4.0凄惨な戦い

2022年10月17日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

怖い

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こころ

3.5戦争は悪

2022年10月10日
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チャーリーシーン扮するクリステイラーは、ベトナムに新兵として従軍した。しかしアリにたかられたりして参っていた。村人が騒ぎ立てるから村を焼き、殺してしまう。内輪もめもあり敵より味方と戦っている様な神経戦になる。戦争の悲惨さを表した展開だが、戦争は悪でしか無い。

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重

5.0最初に映画館で見た時の衝撃!

Mさん
2022年10月1日
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戦争は人を人でなくすものですね。実際にその場になったらと想像することさえ難しい。
今、この瞬間にも戦争が行われている現実を思うと胸が痛みます。
人間の心の中にはエリアスもクリスもバーンズも住んでいるのだろうなと思います。

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M