不思議惑星キン・ザ・ザのレビュー・感想・評価
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#40 何これ、オモロすぎ‼️
アニメ版があんまり良かったから実写版も観賞。
実写版のがもっと面白いや〜ん。
画面が見たことない正方形のサイズなのがまず新鮮。
そしてベルリンの壁が崩れる前の共産主義国でこんな突飛なストーリーを思いつく人がいたことに感動。
実写版でも人の位に差がある惑星がソ連で、地球人は自由主義国家を表している気がする。
アニメほどクーの姿が可愛くないので真似したくはならないけど、こっちのほうが断然面白い。
真面目な主人公といい加減なバイオリン弾きの性格が良く出ている。
公開当時に観たらくだらなさ過ぎて目にも止まらなかったろうけど、こんな時代だから楽しく観賞出来る気がする。
昔見た人も是非もう一度観てみて❣️
気が付くと引き込まれている
ああ、カルト人気ってこういうことね、と納得しました。
とってもシュール。
見た目は、異星から地球人が帰ってくる旧い平凡な冒険SFの体ではあるが。
理不尽な命令がないと生きていけない階級社会、金ではなく物(しかも燃料や化学物質)が価値がある…
たぶんロシア人優位で、グルジア(現ジョージア)などの編入された従属国の人との格差もネタにしている感じで。
数年後に崩壊する1980年代半ばのソ連で、経済、政治ともぐちゃぐちゃになっていた当時の社会事情を反映したような異星人社会。
そこで繰り広げられる、裏切りに次ぐ裏切り。
殺伐とした「マッドマックス的」展開をしているにもかかわらず、おっさんたちのヌル~~~~~~いコントで、緊張感ゼロ。
つまらんなぁと思いながらも、時に笑えて、時に泣けて。
気が付くと引き込まれてる、不思議な仕上がりでした。
あの「ク~~~!」って間抜けな挨拶が、すべてをどうでもよくしているのかもしれません。
【ソ連という惑星、キン・ザ ・ザ 】
この作品が作られたのはソ連経済が行き詰まって、末期を迎えようとしていた頃で、この直後くらいに、チェルノブイリ原発事故があった。
当時、ソ連邦のひとつであったグルジア人の視点から皮肉たっぷりに描かれた作品だと思う。
例えば、宇宙技術開発など科学技術が進んでも、人々の生活はちっとも良くならない。
科学技術の発展が社会の利便性や人々の生活向上に繋がっていなかったのだ。
何故か。
政治と社会の分断が進んでいたのだ。
マシコフとゲデバンを助けるチャトル人のウエフもパッツ人のビーも本質的には善人だ。
だが階級に依存した考えが主で、賄賂やウソは当たり前で、マッチを欲しがる様は執着心の塊のようでもある。
資本主義を揶揄する表現が冒頭に出てくるが、パッツ人とチャトル人は階級対立の象徴だ。
階級は、実は、これだけではない。
人々のなかに、大きな支配・被支配の構図を作れば、支配層の中の低階級の人間は、更に下層階級を見下ろすことによって満足を得ると云う巧妙な支配体制も見て取れる。
ソ連でのロシア人優位と、グルジア人やウクライナ人などが見下されていた状況も伺えるような気がする。
浅田真央さんがオリンピックのフリー演技で使用した曲の作曲家ラフマニノフや、チャイコフスキーなどクラッシックの代表的な音楽家を生んだにもかかわらず、それは支配層のたしなみで、一般層はバイオリン曲などに全く興味など示さない。
そして、支配階級の上にある人間は、今が良ければ社会を改善をする必要性など感じることなどは決してないのだ。
水は枯渇し、人々の暮らしは疲弊する一方だ。
しかし、改めて考えてみて、これを当時のソ連映画だと笑ってやり過ごすことが出来るだろうか。
今の僕達の社会にも当てはまるようにも思える。
世界の分断は進み、資源は取り尽くされ、環境は破壊される一方だ。
この作品を通して、僕達は、自覚もなしに自分達自身を笑ってしまっているのかもしれない。
大昔のロシアカルトムービーのアニメ版 マニア向け
随分大昔に単館系で観たことがあり、その時もあまりにシュールで記憶に残る映画だった。
今回、アニメ版ということ。。
あの風変わりな雰囲気はそのまま。
これを最初に観た人達には、多分意味が通じないかもしれない(^^;
可能ならば実写版からみるのが良いと思うが、かなりマニアックなので好みは分かれそう。
個人的には、、つい思わずTシャツを買ってしまった。
ま さ に 前 衛 芸 術
以前から、この映画の存在は知っていた。ただ、見る機会がなかった。DVDを買うつもりはなく、レンタルで縁があればとずっと思っていたが、偶然地元のショップで見つけて早速レンタル。
のっけからその世界観に呑み込まれ、しかし場面を追うごとに少しずつ構造が理解されていく。終盤では、これまでの珍道中での積み重ねもあって寂しさも感じられるが、ラストはさわやかな感じになることが出来た。
ド派手な演出などは一切ないが、世界観全開で引き込んでくるのはたまらない、そんな120分だった☆
あちらでは国民的映画…らしい
たまに多国籍パブに呑みに行くのだが、ロシア娘が居たら本作知ってるか聞く事にしている。
驚く事に、今の所"知ってる!"と答えが帰って来る確率が約80%というオレ統計が出ている!
そして、知ってると答えた娘の前で『クー』ポーズをやるとウケるのだよ、鉄板で!!
ソ連が生んだカルトSF,
開始早々独特の世界観に持っていかれます。
あのシュールさは病みつきになるw
クーとキューしか喋らない異星人のおじさん2人と、地球から転送された2人の全く噛み合わないやりとりがもう面白すぎる。
会話らしい会話もない。
ろくなストーリーもない。
なのに映画はこんなに魅力的になる。
ゆるくまったりした世界に笑い、癒され。
最後はほんの少し感動できる。
そんな愛らしい映画。
クーといえば大体通じる
突然異性にワープした二人が現地の異星人らと時に反発、時に服従しながら帰る手段を模索する。
異星人が大胆おっさんなのがツボにはまる。マッドマックスのような格好。
終盤に時間が巻き戻りもう一度同じように繰り返すのは驚いた。
心当たりのある人?
なぜ意味の分からない滑稽な敬礼をして無能で無慈悲な指導者を仰がなければならなかったのか、なぜステテコの色くらいの差しかない階級に執拗にこだわるのか、なぜ人を罵倒する以外の言葉が力を持たないのか、なぜ地上の緑や水全てを失うまで環境を破壊するのか、なぜ貪欲に負け常に判断を誤るのか、不思議惑星地球の住民たちには答えを見つけられない。
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