「ナンセンスで奇想天外、展開が全く読めないのに物語に無理がない」不思議惑星キン・ザ・ザ たび☆びとさんの映画レビュー(感想・評価)
ナンセンスで奇想天外、展開が全く読めないのに物語に無理がない
遥か彼方の見知らぬ惑星で、とぼけた感じで進むストーリー。
一度見たら忘れられないインパクト抜群の「ク~」の挨拶や、「アナログとハイテクの融合」の到達点的な不思議な乗り物、見たことのないヘンテコな武器、世紀末感漂うエキセントリックな衣装、浅いのか深いのか全く判断できない世界感。
トップギアでぶっ飛んでいるにもかかわらず、物語は全体を通して必然性を保っており違和感がありません♪
そんな世界に、メインキャストの確かな演技と、周りを固めるサブキャストの素人感満載の演技のコントラストが不思議な立体感を与えますw
この五里霧中が必至の世界にあっても、人間の持つ汚らしさや美しさなど内面的な部分もしっかり詰め込んで、最終的にきれいにオトす。
いやはや、スゴイ傑作です、脱帽w
最近の傑作?にありがちな「どこかで見聞きしたことがある画やストーリーの継ぎ接ぎ感」や「ウケるにはこうすべき的な方程式感」が全くありません。
その辺は古の傑作が持つ一番の長所ですね。
ま、その分テンポは現代の作品に比べて遅めなのは否めませんが…
それも併せてスルメを噛むように、心に余裕をもってじっくりと味わい尽くしましょう♪
で、採点としては~
ストーリーは★4、音楽も含めた世界観やアイデアで★+1、シュールさが観る人を選ぶので★-0.5、で、計★4.5 って事に。
筒井康隆を彷彿させる「辻褄の合う突拍子の無さ」が癖になる作品ですので、是非一度この映画を見てトリップしてみてください♪
※10年以上前に中古で購入したDVDを、本日久しぶりに視聴(通算3~4度目)したので感想を記します。
コメントする