吹き荒ぶ風

劇場公開日:

解説

「遠い太鼓」のミルトン・スパーリングが主宰するユナイテッド ・ステイツ・ピクチュアズ・プロの1953年作品。メキシコ油田を舞台にした活劇で、監督は「白昼の脱獄」のヒューゴー・フレゴニーズ。「探偵物語」のフィリップ・ヨーダンが脚本を書下ろし、撮影は「遠い太鼓」のシド・ヒッコックス、音楽は「楽園に帰る(1953)」のディミトリ・ティオムキンの担当。主演は「楽園に帰る(1953)」のゲェリイ・クーパー、「深夜の告白」のバーバラ・スタンウィック、「見知らぬ乗客」のルース・ローマン、「世界を彼の腕に」のアンソニー・クインで、ワード・ボンド(「恋は青空の下」)、アイアン・マクドナルド、リチャード・カーランらが助演。

1953年製作/アメリカ
原題または英題:Blowing Wild
配給:ワーナー・ブラザース映画会社
劇場公開日:1954年1月

ストーリー

メキシコの油田地帯。ジェフ(ゲイリー・クーパー)と相棒のダ ッチ(ワード・ボンド)は、全財産を傾けた油田を盗賊団に破壊されて無一文になり、とある町に職を求めて流れて来た。そこで操業している油田会社はすべてパコ・コンウェイ(アンソニー・クイン)の配下にあり、ジェフは彼の許では働こうとしなかった。というのもパコの妻マリナ(バーバラ・スタンウィック)は以前ジェフと恋仲であったことがあり、ジェフは再びよりのもどることを恐れたのだ。ふとしたことからジェフは、アメリカ娘のサル(ルース・ローマン)と知り合った。彼は、苦境にあって帰国できないでいる彼女を助けるために、ジャクスンという男からニトログリセリンをトラックで運搬するきわめて危険な仕事をひきうけた。輸送の途中、盗賊団の襲撃をうけダッチは足を負傷したが、爆薬は無事運ぶことが出来た。ジェフはジャクスンに約束の800ドルを要求したが、ジャクスンは払おうとしなかったので、ジェフは彼を打ちのめして800ドルをうばい、サルに帰国の費用として200ドルをあたえた。だがのこり600ドルは警察に取りあげられ、再び無一文になって、ジェフ はパロの許で働かざるを得なくなった。マリナはジェフを口説いて彼とのよりを戻そうとするが、ジェフは冷く斥けた。一方、サルは帰国せず酒場で働き、ジェフに深い愛情を抱くようになっていた。その頃、盗賊団の暗躍はますます激しくなり、頭目のガーヴィランはパコに5万ドル出さねば油田を全部爆破すると脅迫した。ジェフは、パコに盗賊団と一戦を交えることを主張したが容れられないので、パコの許を去ろうとした。そのとき油田が爆発の危機にあるとの報せを受け、ジェフは身を挺して防火にあたり、火傷を負って入院した。見舞に来たマリナは、またもジェフを口説いてはねつけられた。逆上した彼女は家に戻ってパコと口論の末、パコを廃坑につきおとして殺してしまった。やがて駆けつけたジェフに、マリナはジェフの愛を得るために夫を殺したのだと告白した。ジェフは激しく怒り、絶望して立ち去ろうとしたとき、盗賊団が大挙襲撃してきた。激戦の末、ガーヴィラシはジェフに射殺され、マリナは爆死してしまい、油田はすべて破壊しつくされた。ジェフとサルは、傷のいえたダッチを連れ、米国へ旅立って行った。

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