フォーリング・ダウンのレビュー・感想・評価
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おっさんには響く映画
真面目に働く日々だった男がふとしたことをきっかけになんとか保っていた理性が切れてしまう
運悪く歩く先々で嫌なやつに遭遇してしまうが、運良く都合の良いように進んでしまう
差別や世の中の不条理をこれでもかと詰め込まれ、言ってることややってることはめちゃくちゃだが憤り、怒りの表現が響く
舞台は昔のアメリカだが似たようなやつは日本にもたくさんいる
主人公のおっさんは観ていて他人事には感じなかった
いつか自分も、自分の中の何かが切れてしまいそうで
壊れてしまったおっさんへの共感も含め、様々な意味で悲しい物語だった
だが、おっさん お前だいぶ元々悪いぞ
公開当時に観てたけど再鑑賞。 観る人によっては楽しめるだろうけど、...
公開当時に観てたけど再鑑賞。
観る人によっては楽しめるだろうけど、メンタルが落ちてるタイミングで観るんじゃなかった… 呼ばれるように検索して観てた。D-フェンスの母親のくだりとかキツくて観てられなかった
アメリカ人のイラつきの原因がてんこ盛り
マイケル・ダグラスのリスキーな映画。人種差別主義てんこ盛り。マイケル自身が述べているように、出演オファーが来たときは出演を躊躇したそうな。あまりにも危険すぎる内容だったとのこと。アメリカ人の黒人や韓国人に対する見方って、こんな感じなんだろうな、と感じたけどね。保守的米国人が古き良き時代と、徐々に変化する社会の変化の狭間で、不安とストレスを感じ、見かけ上は人種平等とかきれいごと言ってるけど、良き時代の米国人の心底ではマイケルのような湧き上がる差別意識、保守的思想が強いのだろう、と感じました。国に尽くしてきたが無視され、ただ単に家に帰るだけだったのが、いろいろ邪魔が入り、それさえも自由にならないのか、イラつくばかりの主人公。度々起きる白人による集団銃撃事件の犯人には主人公と似たような心情に陥っているのではないかと感じましたね。
恐るべし執着心
怒りのキッカケって何でも良いのかも。
「こうじゃないとダメ」という人間はいつか暴走する。
大概、「人に迷惑かけちゃいけない」と自分本位で生きてる奴ほど他人に迷惑かけてる。
目的のためなら手段選ばない…
マイケルさん迫真の演技でした。
バット→ナイフ→マシンガン→バズーカ→水鉄砲
なんだこのデス藁しべ長者は、
うだつの上がらない男がある日ぷっつんして銃ぶっ飛ばす、いわゆるシチュエーションスリラー(コメディ?)を想像していたが、警察側の謎解き要素もあったりして案外しっかり考えられていそうな内容だった
主人公がキレて始まるこの映画、精神状態がだんだんおかしくなっていくと言うより最初から異常者爆発しているのだが、シャツにネクタイのサラリーマン風の外見で目眩ましされている
主役の異常さは全編通して変わらないのに、一見どこにでもいる善良そうな服装をしているだけで無意識にバイアスをかけて見るように出来ている、
前半の不良に絡まれたり、店でぼったくられたり、相手が先に仕掛けてきてるしなあ、と主役の行動をいつの間にか普通の感性寄りに見てしまう自分がいる
また映画全体を通して、コレクションを見せびらかしてくるネオナチの店主ほどあからさまではないにしろ、警察の印象だけで犯人を黒人と断定する所や、街中で演説する不良債務者など、普段自分たちがどれだけパッと見の印象だけで物事を判断しているかを問うシーンがたくさんある
あと、退職するベテラン刑事さんがめちゃくちゃ死亡フラグ立てまくってたのに死ななくてよかった
スカッとアメリカン
けっこう面白かったです。
時々イラっとする出来事があって我慢した時に、たまに脳内で暴れたりすることを想像したりします。しかし、この主人公は我慢せずにめちゃくちゃに暴れてくれるので、ある意味スカッとする映画です(もちろん実際にこんなに暴れてしまうのはダメですが)。
角刈り頭のマイケル・ダグラス
角刈り頭のマイケル・ダグラス。渋滞の中、車中にいるハエや周りの騒音に我慢できなくなって、運転席に座る彼は徐々にイライラ感を増してゆく。放置車両は白バイ警官と、偶然居合わせたその日が退職である刑事(デュヴァル)と床材屋が押し出した。
コンビニで両替しようとした彼は韓国人店主と諍いを起こし、そのまま商品を破壊してゆく。完璧なWASP。白人至上主義。最初はバットだったが、不良どもに襲われてからは彼らが持ってた銃で暴れる。別れた妻は“短気”と言っていたが、そんなもんじゃない。キレまくった男だ。ハンバーガーショップ、公衆電話、次々と破壊。しかし、途中までは人を殺さなかった。
過激になったのはホモ嫌い・女嫌いの軍払い下げ武器屋店主のせいだ。考えてみれば、貧困、失業など色んな社会の矛盾の中ではイライラしてしまうことが多いのだろう。店の態度なども、こっちが見ててもイライラくるものがあったけど、普通は紙一重のところで理性が働くもの。凶器を持っていたら、その一重が破られることにもなるのかもしれない。
イライラさせるといえば、デュヴァルの妻の電話もイライラ・・・ラストで大活躍するデュヴァル刑事だが、一人娘が2歳のときに亡くなってることもあって、感慨深いものがあった。それにしても、西部劇のように早撃ち対決を仕掛けるマイケル・ダグラスが水鉄砲で勝負を挑むなんて、やっぱり生命保険のおかげかな・・・
後半のまともな展開にちょっとがっかり
まず魅力的な設定。少しずつ日常から外れて行き、狂気になだれ込んでいく。微妙な違和感を引きずったまま。ただ、完全に犯罪者となってからは、絶妙なアンバランス加減も失せて、刑事に追われるだけではある。精神異常者というより存在感がキラー過ぎる感じ。
ダグラス君だと、芯がありすぎて「危うさ」はちょっと出なかった、という印象。前半の方向感のなさが素晴らしいだけに、後半のまともな展開にちょっとがっかりする。
世の中じゃない、自分のせいだヨ
離婚され娘には会えず職も失い人生ドン底な男が世の中に対する怒りから過ちを犯すお決まりパターン。
この主人公みたいなのが現実に理不尽な犯罪や殺人を犯してしまうのは世界共通な感じもする。
間違った事柄にハッキリとモノを言い正すみたいなワザとらしい演出に脚本と共感も出来ずに自分が悪いのに逆恨みのような行動の数々に都合の良いラスト。
周りの同僚から小馬鹿にされながらも最後の事件に勤しむR・デュバルに相棒の不甲斐なさ!?
こんな過程があって人は理不尽に犯罪や殺人を犯してしまうんだ、みたいな。
結構みんなが思ってるけど口に出せないことを自暴自棄になったおっさん...
結構みんなが思ってるけど口に出せないことを自暴自棄になったおっさんが大声で叫びながら家に帰ろうとする映画
まとめちゃうとこんな感じ
でも普通に面白い👍
共感?
離婚して接触を禁じられている元嫁と娘に会いに行く男。
全然進まない交通渋滞、両替してくれない売店、難癖つけてくる若者、融通の利かないバーガーショップ、会員専用のゴルフ場、誰もが経験した事のあるイライラ状態に、気持ちよくブチ切れながら話が進んでいく。
そんな男を追いかけるのは、今日が最後の出勤となる色んな事情を抱えた老刑事。妻や同僚、上司の理不尽な言い分を我慢して受け入れてきた男。よくある対照的な二人のパターンかな。
男のキレ場面がチョット痛快で、ついつい共感しながら観てしまった。
キレろ!
仕事も家庭も失った男が、世の中にはびこる些細な理不尽に対してブチ切れまくります。名前から連想するに、恐らく彼なりにずっと守りに入って生きてきたのでしょう。彼の言い分は異常で過激ですが、庶民の真っ当な声でもあり、垣根を越えて我が道を進む彼の暴力は世直しに見えてきます。
一方彼を追うベテラン刑事は、主人公とは正反対で忍耐と寛容の男。妻、上司、同僚を柔軟に受け流してなだめてやり過ごします。最後はっきり言い返せて良かったですが。
両極端の彼らはいずれも出世できず、社会の成功者とは見なされません。
もっと過激に世直ししてもらえると更に爽快感が増しそうです。
家に帰りたい系アクション
フォーリング・ダウンのストーリーは、何処にでもいそうな中年サラリーマンが、猛暑と渋滞と日々の生活に嫌気がさして、車から飛び出す所から始まります。
「俺は家に帰る!邪魔する奴は許さん!」
ぼったくり店ドーン!町の不良バーン!差別主義者許さねぇー!朝マックしない昼マックも許さねぇー!帰宅の邪魔する奴ァ全部敵!敵だオラァー!!!
そう、家に帰る為には時として、バットと銃、ナイフ、そしてバズーカが必要な時もある。マイケル・ダグラス演じる主人公D-fensが、行動を持って教えてくれるよ。
しかしそんな主人公の凶行を、黙って見ている警察じゃーない。
心配性の奥さんに振り回され、同僚からは退職前のイジメにあい、署長にはメッチャ嫌われてる禿げ上がりの苦労人警察官、プレンダガスト刑事が最凶にイカれた主人公を追う!
かたやストレスに超弱い、俺の邪魔する奴ァみな潰す!最凶短気主人公D-fens!!
対抗するは、ストレスに超耐える!今も未来も何の希望もないけれど、警察の職務は立派に果たす!最強窓際説得術、禿げ上がり刑事プレンダガスト!!
短気vs苦労人!!
一体勝つのはどっちだ!!!
ストレス社会全てに物申す!日々の生活に疲れた奴は、、、、この映画を観ろ!!!
すごく面白かった
ヤンマガに投稿して、初めてついた担当さんがお勧めしてくれてレンタルビデオで見たのが最初なのだが、当時は怒りっぽいおじさんがみんなの代わりに世の理不尽に怒りを爆発させてくれる痛快コメディみたいな印象だった。
ところが改めて見たら主人公はメンヘラのストーカーの超危険人物だった。彼の狂気の背景を実家で母親に会って話を聴くなど非常に丁寧に掘り下げて描写していた。
狂っている彼に対しても共感を覚えるような素晴らしい作りだった。そして何よりとても面白かった。
おもしろい
日常生活であるイライラを代弁するかのような作品。共感できるところもあり、イライラもここまで溜まると怖いですね。次々と武器がパワーアップしていていくまるでわらしべ長者のような展開は個人的に好きです。
「ただの」サスペンス映画
要するに家族に見放され仕事はクビになり、すべてが嫌になった男の話である。サイコ・サスペンスとしてはかなりの秀作であり、見た人は必ずこの映画に釘付けだ。でも、1つ問題がある。どうやら監督は「社会のせいでこの男はおかしくなった」というテーマでこの映画を描いたらしい。そんなわけ無い。男を追う警官を演じるデュヴァルもこう言っている。「社会のせいだとしても君の行動は正当化できない」と。この映画で描かれるのはあくまでも、狂った男の「危険な帰宅」の話なのだ。ただしサイコな男のサスペンスとしては最高級の出来である。
(11年4月6日)
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