劇場公開日 1962年7月14日

「少し哀愁漂うヒューマンドラマ調西部劇」昼下がりの決斗 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0少し哀愁漂うヒューマンドラマ調西部劇

2013年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合:75点
ストーリー: 75
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65

 カリフォルニアに自動車が走っているくらいだから、時代はもう20世紀に入ったころだろうか。ガンマンなどもう時代遅れの職業になりつつあって、そのうえ主人公たちも昔は名をはせたのだろうが歳をとっているしで、決して報われた生活を出来ているわけではない。
 それでも意地と誇りをかけて危険な輸送任務の仕事をしようとする男。彼らは任務の途上で巻き込まれた問題にも直面しなければならない。またそんな境遇を変えようともがく男がいて、報われない仕事に対して新たな重大な問題が出てくる。
 もう西部劇としても最後の時代なんだろう。時代の移り変わりとその時代に取り残されつつある男たちの哀愁も漂う。町を牛耳って好き勝手をする無法者と戦うようなお決まりの映画ではないし、単純な勧善懲悪ではない。完全無欠なスーパーヒーローが大好きだったころの古いアメリカ映画なのに、物事は善と悪だけの単純な世界ではないと劇中で言っているのもこの時代としてはとても先進的。物語は撃ち合いの西部劇としてだけでなく、開拓時代と近代社会の中間にいる男たちの犯罪物映画としても楽しめた。ひょっとしたら時代を先取りしすぎてこの時代の人にはあまり受け入れられなかったのか。でもこの物語は好きです。

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Cape God