百万ドル小僧

解説

「カンターの闘牛師」「ローマ太平記」に次ぐエディ・キャンター主演のサミュエル・ゴールドウィン作品で、「スター悩殺」「笑う巨人」のロイ・デル・ルースが監督に当たり「台風」「舗道の雨」のレイ・ジューンが撮影したミュージカル・コメディーである。脚本と台詞は「ムーラン・ルージュ」「ロスチャイルド」のナナリー・ジョンソンが「我輩はカモである」「ローマ太平記」の台詞を執筆したアーサー・シークマン、ナット・ペリン両氏と協力して書き下ろし、映画中の舞踏は「猫と提琴」のシーモア・フェリックスが創案した。助演者は「風の接吻」のアン・サザーン、「恋と胃袋」のエセル・マーマン、映画初出演のジョージ・マーフィー、ヴォードヴィルやラジオの人気者のジェシ・ブロックとイヴ・サリーの2人組、「乾杯の唄」のウォーレン・ハイマー、その他の面々である。なお、本映画中、最後のファンタジー場面は全部テクニカラーによって彩色されている。

1934年製作/アメリカ
原題または英題:Kid Millions

ストーリー

ブルックリンの河岸に済むエディー・ウィルスンは獰猛な養父と義兄とに酷使されて辛い日々を送っていたが、彼の夢想と言うのは子供たちにただでアイスクリームを食べさせてやりサーカスを見せてやる琴であった。そして彼は恋人のトゥーツや子供たちを相手にをの夢を語っていた。ところが彼の実父で考古学者のウィルスン教授が死亡し、教授が埃及で発掘したファラオの墳墓における莫大な財産が彼の許へ転がり込んできた。そこで彼は遺産相続のために埃及行きの船に乗り込む。船中にはこの遺産を狙って色々の人間が同じく乗り込んでいる。歌い手のドットは無頼のルイを連れて教授の内縁の妻と称しているし、普及考古協会会長ララビー大佐はその金を費消しているので、娘のジョーンを連れて埃及へ急行するのである。やがて彼女の恋人のジェリー・レインもジブラルタルで同船してくる。ドットとルイはエディーが教授の遺子であると知り彼を殺そうとするがついに果たさずそのうちに船はアレキサンドリアについてしまう。一方酋長ムルフラは祖先の墳墓を荒らされたのを恨み、教授の一族が来たら殺してやろうと待ち構えている。ところがエディーは酋長の娘ファニヤに恋され、酋長もエディーが好きになる。まだ彼を憎んだのはファニヤの許婚ベン・アリである。そのうちに、エディーが教授の遺子であると知った酋長は彼を油壺に入れて煮てしまおうとするが、これも彼は危うく逃れ、木乃伊の中に入り、更にベン・アリの嫉妬を利して人々と共に飛行機でアメリカへ逃れて帰る事が出来た。そして財産を持ちかえったエディーはトゥーツとともに大アイスクリーム店を開き、大勢の子供を無料でご招待した。

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