ビッグ・ガンのレビュー・感想・評価
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全員隙だらけ!
51年ぶりに映画館鑑賞。中学生時代に鑑賞した時は、もっと面白く感じたのですが、復讐のテンポは遅いし、カーアクションも空き地ばかりで今一歩。アラン・ドロンさんの作品としては、今一歩と再認識しました。
鬼気迫るドロンの殺し屋像
アラン・ドロンがイタリア出張して撮ったノワール作品で、なかなか面白かったです。足を洗おうとした殺し屋が、誤って爆殺された妻子の復讐をすると言うよくあるお話しですが、ドロン演じる殺し屋がまさにハマり役で彼のキャラでもっている映画でした。妻子が殺されても表情に出さずに、スーツとコートをきちんと着こなして、淡々と復讐をこなしていく姿は、端正なマスクなだけに凄みがあり、ドロンならではの殺し屋像です。一方で、自分を助けてくれたやくざの情婦をかばったり、故郷の両親を気遣うなど人間らしい一面もあるのがいいところです。香港ノワールの雄、ジョン・ウー作品の殺し屋のキャラクター造形に通じるものがありますね。役者では、文字通り看板役者のドロンがダントツで、彼のノワール作品の『サムライ』も観たくなりました。
アランドロンいいね! 哀愁と言うのが似合いすぎる。殺し屋である主人...
アランドロンいいね!
哀愁と言うのが似合いすぎる。殺し屋である主人公が足を洗おうとする所から物語は始まり、妻子を殺される事で話が動き始める。組織の幹部との孤独な闘い。渋いですアランドロン。殺しのテンポが早く、飽きずにドンドン行く。もったいぶった面を見せずに好感が持てました。終わり方も定型ぽいところはありますが、ハッピーエンドでなく非情な終末を迎えるのは一貫してローテンションな物語にマッチしてました。面白かった。
アラン・ドロンらしい映画
総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 65
音楽: 65
とてもアラン・ドロンらしい典型的な映画である。ハリウッドの派手なすっきりするアクションというよりは、刹那的な映画という意味でフランスというかイタリアらしい映画である。
カー・アクションはとても多い。古い映画だしアメリカと異なり小型の車が多く、ちょっとぶつかっただけで簡単にペチャンコになってしまう。映画の進化というよりも車の安全性の進化に気がつかされる。スタントマンも大変だったろう。
ギャングどもは容赦なく暴力を振るう。相手が女でも目的遂行のためには遠慮しない。銃で撃ってあっさりと命を奪うハリウッド物よりも生々しい。もちろん演技だからかなり手加減しているのは画面からはっきりわかるのだが、演出上そのようなきつい場面が多いのも刹那的。そんな彼の映画が好きな人は楽しめると思います。
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