「どっちも嫌かなぁ」美女と野獣(1991) movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
どっちも嫌かなぁ
ガストン、言うまでもなく不快。
野獣、こーわい。元意地悪野蛮。
王子姿に戻った後もマッチョ。うーん。
愛し愛されることを覚えたからって、優しさってそう簡単には培われない。
王子ということは急に王家の権限まで取り戻すの?
全体的に、女性は言う事を聞く生き物で意思や学などいらないのだと思われている時代の考え方が蔓延している。
まともっぽいルミエールすら、お掃除の女の子に手を出す描写が作品の中のコメディ要素のような使われ方。
野獣ねー。優しくしてくれたって、図書館の本を全部くれたって、ベルの知識欲を一緒に分かち合える教養はなさそうじゃない?
ベル親子には、引越しを勧める。
田舎の村すぎて、都会よりさらに疎いから。
王子の野獣歴は10年。
戻った姿は元のままなのだとカップ夫人の幼児を見てわかる。
実際は王子はプラス10歳したもっとおっさん。
囚われたにしては、西側の部屋はダメだと言われていて、野獣と暮らしているのに、ずけずけ探検するベル。
なんだかもう、性格が悪いか、非常識か、女性軽視か、それらの組み合わせの4択しかない世界観。
異端どうしの交流。
私ならガストンではない別の場所で、野獣でもない普通の年相応の合う人を見つけたい。。
女性がそういう事を思っても良い時代に生きている幸せ。
白人は黒人がたとえ醜くても愛しましょうみたいな、偽善の顔をしたとんでもない上から目線がなんとなく根底にあるような気がするのが、モヤっとする原因かもしれない。
人を見た目で判断しないのは、わざわざ野獣になる罰まで用意せずとも、プリンセス特権の褒美まで与えずとも、アニメーションにするまでもなく、そもそもごくごく当然のことなんだわ。
産まれる前の作品ならまだしも、
1991年、全然生きてましたよ。
1991年に発表されてる内容がこれか。
映像は素晴らしくて、CGではない頃にアニメーションで芸術的空間の奥行きやドレスの回転、美しい。