劇場公開日 1966年4月1日

「パンツァーリートの歌がいい。!」バルジ大作戦 西海一久さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0パンツァーリートの歌がいい。!

2021年7月9日
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鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

泣ける

興奮

この映画、「史上最大の作戦」と同じケンアナキンが監督している戦争大作映画です。!
舞台は第二次大戦のドイツ軍、ヒットラー最後の掛け「ラインの守り作戦→ルントシュテットの大攻勢→進撃目標地点はフランス アントワープ」アメリカは「バルジの戦い」と呼ばれる戦いを描いた作品です。!

やはりこの映画の登場人物ではヘスラー大佐(ロバートショウ)
の存在感は大きく印象深い。!

この人物はこの映画の製作に協力した旧ドイツ国防軍ラウヘルト大佐をモデルの一人?と言う資料もあるが、この映画にも映写されているアメリカ軍捕虜惨殺場所(マルメディ)が進撃路だった
ヨアヒムパイパーSS中佐と思います。!
(実際にティガーⅡ型装備のSS501重戦車大隊を指揮下にしているし、連合軍占領地域最深部まで進行している為。!)
名シーン「パンツァーリート」を歌う所は国の危機的状況を憂い若い戦車兵の歌につられヘスラー大佐、コンラード五長が歌う所は本当にいい所だ。
整列している若い戦車兵を見て。!
ヘスラー大佐「まだ子供だ。!」
コーラー将軍「命を捧げとる。!」
それを聴いたある若い一人の戦車兵が足をたたいて歌いだし全員か歌い出す。!

※日本語訳「パンツァーリート」
1.「嵐が吹こうと雪がふろうと、日射しが微笑む時であれ、暑い昼間も寒い夜も、我等の顔に埃がかかる時であれ、我等は幸福、我等の戦車は嵐の中へ突き進む。!」

3.「我らの前に敵あらば、全速力でたち向かう。祖国の軍に捧げたる我らの命の何ならん。ドイツの為に死すことは我らの至上の名誉なり。!」

戦闘シーンは大量にドイツティガーⅡ型役のM47戦車が登場し迫力ある映像が見られます。!
(ロケ地スペインの軍の物を使用。)

※史実では。?
早い進撃を目的としていたドイツ軍パイパー戦闘団はこのバルジの戦闘でのティガーⅡ型は重戦車の欠点が出てしまい部隊から遅れがちになり余り活躍していない。
(むしろ撤退戦に活躍。)
部隊の先方はパンター戦車やⅣ号戦車だったそうである。!
ちょっとショック。!

アメリカ軍の戦車はM24チャフィー(軽戦車)は1944年12月には配備が始まっていたので間違いではない。
(レマゲン鉄橋にも登場。)
残念なのがアメリカ軍のジープか「MBウイリス」ではなく「M-151」が残念である。
(何故かアメリカ軍車両には茶色の迷彩がしてある)

後、この映画にちょっとだけ、「バストニュー101空挺師団」のエピソードが描かれています。!
ドイツ軍の降伏勧告に「Nuts!」くそたっれ!と返した話。!

アメリカ側はどうしても入れたかったエピソードなのでしょうね。!
アメリカ軍が包囲され屈しなかった第二次大戦の誇りある戦いですから。!

最後にこの映画、チャールズブロンソンを初めとする名優が数多く出演している。!
アメリカ戦争映画の名作と言っていいでしょう。!

西海一久