「ヒッチらしい作品ではありまぜん」パラダイン夫人の恋 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒッチらしい作品ではありまぜん
法廷劇は論理的なセリフのやり取りに主眼があるので、ヒッチのように映像でスリラーを表現するタイプの監督には不向きでしょう。
更に、肝心の脚本が雑で後半の殆どを占める法廷シーンにおける弁護士と証人のやり取りでは、「なぜそれが証拠になるのか?」「その質疑で何が判明したのか?」さっぱりわかりません。
ヒッチ自身も失敗を認めた作品で、とくにその理由をミスキャストのある、としているようです。確かにペック先輩に英国の弁護士は似合いません。良くも悪くもバリバリのアメリカンですからね。女優もガルボ先輩を想定していたそうです。
コメントする