「何気にめちゃくちゃいい温泉映画」バベットの晩餐会 肉ネ~ムさんの映画レビュー(感想・評価)
何気にめちゃくちゃいい温泉映画
ときは19世紀、デンマークはユトランド半島の敬虔な教えを守る宗派の寒村でのお話し。作中で歌われる場面を除きほとんど音楽なし、たしか。
いろいろ含蓄がありそうですべてを理解できているとは到底思えないんだけど...
俗世間で栄達を手に入れた将軍の言動に気を揉みつつ、意地悪な期待もしてしまう。序盤の伏線がじんわり回収されていく...そんな晩餐会なのですが。
信仰上の理由で頭では料理のことを考えまいとするが、あまりの美味しさに箸、もといスプーンが止まらずいつになく冗舌になる村人たち。味覚と嗅覚、視覚を完全にやられたうえに、都会の食を知るゲストの蘊蓄で聴覚まで刺激されあえなく幸せな無条件降伏。村人たちの表情がすべてを物語る。
ほっこり芯から温まる温泉みたいな、そんな映画。
気の進まない職場の飲み会もメシ旨だったらアリだもんなぁ。
ストイックな戒律への皮肉も含んでるのかな。
バベットが根岸季衣似なのもなんか親近感持てた(笑)
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