廿日鼠と人間(1939)のレビュー・感想・評価
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原作をなぞっただけかのような作風に…
スタインベックの原作本を読んだついでに、 映像化2作品を観ることにした。 こちらは「西部戦線異状なし」の ルイス・マイルストン監督作品だったので 期待したが、原作をなぞっただけかの ような作風には驚いた。 それでも、原作との若干の違いはあり、 女優を夢見るカーリーの妻が 夫に愛想も尽かし家出しようとした時に レニーに会って事件になる設定が 原作には無いことや、 ラストで警察沙汰になる・ならない等の 幾つかの細かい相違があるものの、 本論には何の支障もない程度だったと思う。 それにしても、ジョージ役の俳優が 「ロッキー」のトレーナー役の人と 知った時は、驚きと共に、 半世紀という時の流れを感じた。 スタインベックの映画化作品としては、 ジョン・フォードの「怒りの葡萄」があり、 貧しい境遇から這い上がろうとする人々を 描くという点では共通性がありそうだが、 映画化についてはフォード作品に 軍配が上がっているような気がした。 原作を読んだ直後ということもあり、 このマイルストン版が 余りにも原作通りだったため そのストーリーの確認に終始して 新たな視点を感じることが 出来ないで観終わってしまった感じだ。 続いて、ロードショー以来となる 再鑑賞予定の1992年版では どうなのだろうと比較が楽しみになった。
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