八月のクリスマスのレビュー・感想・評価
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ゆっくり心に広がるよう
とても静かで儚い、恋の物語。
ゆっくりとお互い惹かれあって。
でも踏み込めなくて、でも焦がれていて。
それが見ていてとても切なくなるんですね。
伝えたいけど、それを伝えない事の意味。
いつも笑顔だけど、ヤケになったり人間味もちゃんとあって。
それでも最後はまた、ちゃんと笑顔なのがまた良いです。
ゆっくり心に広がるような、静かで素敵な作品でした。
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遺されし人たちへのメッセージ
セリフがほとんどないのに伝わってくるもの
死を考えた時の事は忘れたりしない。
小学生の低学年の頃だったと思う。隣の犬が死んだ。人なっこい雑種犬だった。
不思議なくらいに哀しかった。そして、ふっつと思った。僕もやがて死ぬ。とてつもなく恐ろしくなった。
若くして死を意識し始めるのは至極当たり前の事だけど、実感することはほとんどない。しかし、この映画は確実に死ぬことが判ってしまった若者の数か月間の生きようを丁寧に描き切っていた。驚いた。実は、この映画は数年まえに観た。きっかけは幼いころから付き合っていた彼女が薦めてくれて仕方なしに観た。その時、僕は今夜のような気分にはなっていなかった。屈託のない笑顔や、心を許した友達の前で泥酔する彼の姿に生きていることのやるせなさが滲んでいた。それでも笑顔を絶やすことはない。そして何よりも恋した女には自分自身の病について語らない。若さゆえにできることなのだ。そして、僕は、この映画を観る様に薦めてくれた彼女のことを思い浮かべた。彼女の顔を思い浮かべようとしたけれど、どうしても頭の中で彼女の顔は描けなかった。
それが"死"と言うことなのだ。
淡々と静かなお話
静かな物語
しみじみと、ほのぼのと・・・
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