「悪人は出てこない 中々良いヒューマン・ドラマ」バウンティフルへの旅 ナイン・わんわんさんの映画レビュー(感想・評価)
悪人は出てこない 中々良いヒューマン・ドラマ
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しかし 家族3人には共感が難しく、不器用な人物像に人間味が感じられる。
舞台は大戦後の1940年代のアメリカ。高齢のワッツ夫人は、狭いアパートで息子夫婦と同居している。口うるさい嫁と反りが合わないワッツ夫人は、生まれ育ったバウンティフルという田園地帯の田舎町に帰ることを20年間夢見ていたが、、、
レベッカ・デモーネイが、夫人が旅の途中で出会う心優しい女性テルマを演じている。
話題の海外ドラマ「将軍」や映画『愛がなんだ』、『街の上で』の穂志もえかが「誰かに似ている」と思っていたら この頃のレベッカ・デモーネイに似ていると今繋がった。(そうでも無い?)
この映画の脚本家ホートン・フートの1953年のテレビドラマ『The Trip to Bountiful』(リリアン・ギッシュ主演)をフート自らの脚色で映画化した作品。(テレビの後にほぼ同じメインキャストでブロードウェイで舞台化もしている)
※ホートン・フートは『アラバマ物語』(1962年 グレゴリー・ペック主演)の脚本でも有名。
※主人公ワッツ夫人を演じた当時60歳位のジェラルディン・ペイジが第58回アカデミー主演女優賞を受賞。
少しネタバレ↓
ワッツ夫人の息子のルディが煮え切らない男性を演じてて 観客に「もっと しっかりしろ」と感じさせる微妙な心情を、時には弱々しい表情で演じているのも良い。
ルディの妻で何かと義母に対して厳しく当たる嫁のジェシーにも最後には何か良いエピソードを与えて欲しかった。優しい言葉を掛けてあげて、照れるシーンとか。
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