ハーフ・ザ・ワールド

劇場公開日:

解説

荒涼とした近未来、太陽光線の下で生きられなくなった人類の姿を描いたSF映画。何度も現像を繰り返し、最終的にポジとネガを置き換えて色を飛ばした映像の質感が印象的。監督・脚本は、オーストリアのアンダーグラウンド・カルチャー出身の映像作家フロリアン・フリッカーで、彼の映画デビュー作。出演はオーストリアの俳優レイナー・エッガー、ドイツの舞台女優マリア・シュレイダー、バジリスク・サーカスでピエロを務めたこともある脚本家・映画監督のダニーレヴィ、旧ユーゴスラビア出身の映画監督ゴーラン・レビックなどヨーロッパ各地の映画人が参加。ジェラールメール国際ファンタスティカ映画祭新人監督賞受賞。連続上映レイトショー企画「ユーロ・ニューオーダーズ」第2弾として公開。

1966年製作/83分/オーストリア
原題または英題:Halbe Welt
配給:オンリー・ハーツ=アスク講談社
劇場公開日:1996年4月20日

ストーリー

199X年。オゾン層の破壊を含めた自然破壊が進み、人間の肉体は太陽光線の下では耐えられなくなっていた。巨体な権力を有する国家機関“ルナ”は、人々に昼間の外出を厳禁し、過去の遺物となった太陽の下での文化、自然の風景の写真や映像などの全ての著作権やロイエリティを独占的に所有・管理していた。“死の光線”が地表を包む前に、人々は日の出と共にシェルターへと帰っていく。ここでは夜と昼が全く逆転しているのだ。ルナの警察が押収した反社会的な写真やポスターを焼却する仕事をしている青年ヘルツォグ(レイナー・エッガー)は、夜明けと共に荒涼たる外の世界に飛び出し、太陽を浴びる時間の限界に挑戦している。チンピラのカッツ(ダニー・レヴィー)は、彼は盗品を持ってはレプロ(ゴーラン・レビック)の怪しげな修理工場を訪れ、禁制品てである太陽の下の風景写真を手に入れ、売り歩く男。ある日、野外に長くいすぎたヘルツォグは虫の息となるが、無許可のタクシーに拾われ、サニー(マリア・シュレイダー)の経営する秘密クラブに担ぎ込まれた。レプロの作ったバーチャル・リアリティ装置で虚構の太陽を浴びている秘密パーティーが開かれている時、ルナの捜査隊が踏み込み、虐殺が始まった。やがてレプロとサニーは、本物の太陽の下で車に乗って逃走するが、やがて2人も息絶え、車は蛇行運転で危うく進む……。

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