「「愛し、愛される人との出会いはめったにない 奇跡なんだ」 そして奇跡は起こる それはあなたが行動したときに起きるのです」ノッティングヒルの恋人 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
「愛し、愛される人との出会いはめったにない 奇跡なんだ」 そして奇跡は起こる それはあなたが行動したときに起きるのです
ラブコメディですから、そんなアホなあ!という展開で強引に進行します
でもジュリア・ロバーツの美貌と笑顔の破壊力がすべてを乗り越えていきます
気が付けば終盤では涙ウルウルして心が暖かくなっています
クリスマスに大切な人と一緒に観るに相応しい映画と思います
「愛し、愛される人との出会いはめったにない
奇跡なんだ」
そう主人公は話ます
それが絶対に自分の物にならないと思う人だとしたら?
ハリウッドスターでなくても、身近な人でもそういう相手はいるものです
叶わない愛を忘れようという日々が毎日毎日続いて、気がつけばまた1年が過ぎ去っていく
そんな現実は誰にだってあることです
劇中でビル・ウィザースの名曲「エイント・ノー・サンシャイン」が流れたノッティングヒルの商店街を空しく歩く主人公の秀逸なシーンのように、砂を噛むような人生を寂しく送る姿
それは誰にも経験の有ることだと思います
でもつかの間の映画の夢なら叶うのです
ラストシーンの公園は、いつかの夜に二人で塀を乗り越えた公園です
二人が座り寝そべっているベンチ
それは彼女が「一生共に過ごす人もいるのね」と言ったあのベンチです
アナのお腹は妊娠しているようです
そういえば「エイント・ノー・サンシャイン」が流れたノッティングヒルの商店街のシーンでも、秋には妊婦だった女性が春には赤ちゃんを抱いていました
二人の時は動き出したのです
仕事ばかりで、生きている実感のない日々も
空しくただ日々を繰り返しているだけの日々も
それは時は止まっているのも同じです
気がつけばもう若くもなくなって、子供も作れない歳になってしまう
そんな間違いを犯してしまいがちな現代の私達に
刺さるシーンだと思います
人生の奇跡が成就した光景なのです
誰もが観たい幻
まるでマッチ売りの少女が点すマッチの灯りでみた幻のと同じかもしれません
独りぼっちのクリスマスを過ごす人も、本作で幻を観たっていいじゃないですか
だってクリスマスなんだもの
奇跡は起こる
あなたが行動したときに起きるのです