ナバロンの要塞のレビュー・感想・評価
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日曜は映画でも観に行こうか、の時代
戦車、軍艦、戦闘機が交錯して軍隊が全面対峙する戦争大作というよりは、特殊部隊が敵陣に潜入して破壊活動を行うタイプのスリラーアクションです。
各人の性格描写も的確で、様々なエピソードが挿入され、今観ると時代を感じる印象があるものの娯楽アクションとしては一級品で、GG作品賞を獲得したのも頷けます。
ペック先輩がいささかカッコ良すぎるきらいはありますが、ハリウッド大作黄金時代らしい安心してハラハラできる娯楽大作です。
【第二次世界大戦時、不可能と思われたナチスのエーゲ海の要塞を破壊するミッションを遂行する英国特殊部隊の個性的な6名とギリシャの女性レジスタンス2名の姿を描いた戦争ヒューマン映画の逸品】
ー 今作を観ていると、グレゴリー・ペックとアンソニー・クインって、どれだけ傑作に出演したのだろうと思ってしまうな。
名脇役、デヴィッド・ニーヴンも良いよなあ。-
■一応記すね。
ギリシャの400フィートの絶壁に護られた難攻不落のナバロン島に設置されたドイツ軍の2門の大砲を破壊するため、6人のメンバーからなるドイツ語、ギリシャ語に精通した登山のプロ、キース・マロリー大尉(グレゴリー・ペック)率いる英国特殊部隊が結成される。
イギリス駆逐艦がここを通過するまでに、その大砲を破壊するのがミッション。
英国特殊部隊は海からナバロン島の絶壁を登る作戦を決行する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤の、小さな船に乗って荒ぶる海を渡り6人の英国特殊部隊が、ナバロン島に上陸するシーン。
ナチスの軍船に怪しまれた時には、地元民を装うも一気に攻撃し壊滅させるが、上陸後彼らの船は嵐の海の中で砕け散る。これで、退路は断たれたのである。
■6名の英国特殊部隊
1.キース・マロリー大尉(グレゴリー・ペック)
歴戦の強者であるが、冷静な判断力と人間の器が大きい。ドイツ語とギリシャ語を巧みに話す。
2.アンドレア・スタブロス大佐(アンソニー・クイン)
怪力の持ち主で、演技派。且つてキースの甘い判断により、妻と子を4人殺されキースに深い恨みを持っている。
3.ミラー伍長(デヴィッド・ニーヴン)
爆発物のプロ。だが、昇進を拒み戦争を行う上位軍人を軽蔑している。
4.ブラウン一等兵(スタンリー・ベイカー)
若き戦士だが、6人の中では没個性。
5.ロイ・フランクリン少佐(アンソニー・クエイル)
上官の指示により同行するが、最初の崖のぼりで滑り落ち、両足を負傷する。
6.スピロ・パパディモス一等兵(ジェームズ・ダーレン)
ギリシャ人のナイフのプロ。だが、戦いに嫌気がさし、相手を刃で殺すことに躊躇っている。
という、個々人のキャラが立っているのである。
・最初の崖上りのシーン。キースがハーケンを打ちながら登り切り、ルート工作をするが途中、スタブロス大佐に片手で助けられるシーンは、ハラハラする。
そして、ロイ・フランクリン少佐は滑り落ち、両足を負傷し担架で運ばれるようになる。
■途中で出会った2名のギリシャ人女性レジスタンス
1.マリア・パパディモス(イレーネ・パパス)
スピロの姉で気が強いが、情もある。
2.アンナ(ジア・スカラ)
且つて、ナチスの拷問により口が利けない。背中には骨が出たほどの傷がある。
・6名の英国特殊部隊と2名のギリシャ人女性レジスタンスは、途中ナチスに捕まりながらも、スタブロス大佐の漁師に扮した演技で難を切り抜け、砲台に爆薬を仕掛けようとするが、爆薬が使えなくなっている事が分かるシーン。
ミラー伍長は、アンナがスパイだと言い、彼女の衣服を剥ぐと拷問の後がない。アンナが涙ながらに拷問を恐れて寝返ったと告白すると、キース大尉が発砲する前にマリア・パパディモスが、彼女を射殺する。肩を落とすミラー伍長の哀し気な顔が印象的なシーンである。
・何とか、爆発物を直し砲台に爆薬を仕掛けた後に、イギリス駆逐艦が海を航行してくるシーン。最初は爆薬を仕掛けた所迄、砲弾を運搬する装置が下りないが(ジリジリする。)、漸く爆発物に装置が接触し、ナバロン島の砲台を据えた頂上部分が大爆発をするシーンはスカッとするなあ。
序でに言えば、ロイ・フランクリン少佐はナチスに捕まり自白薬を飲まされていたが、彼が口にした情報は、キース・マロリー大尉が予め彼に吹き込んでおいた偽の情報だった所なども、キース大尉の知略を物語る。
・スピロ・パパディモス一等兵がナチス兵と対峙した時に、逡巡して相打ちになったり、ブラウン一等兵が、ナイフで殺されたりするが、メインキャラクターは健在である。
映画あるあるである。
<そして、手配してあった高速船が海に飛び込んだ彼らを救い上げ、任務は遂行される。そして、キース・マロリー大尉とアンドレア・スタブロス大佐は、過去の因縁を乗り越えて、ガッチリと握手するのである。
今作は、ナチスを悪として描いてはいるが、将校の中には人間性を示すモノも居るし、戦争のために平和を乱されたギリシャの村人の描き方を見ていると、連合国側を完全なる善とは描いていない所も良いと思う。
それの象徴が、哀しき内通者であったアンナが同じギリシャ人のレジスタンス仲間だったマリア・パパディモスに殺されるシーンだからである。
いづれにしても、今作は、戦争ヒューマン映画の逸品には違いない作品である。>
何度見ても面白いなぁ…どうしてだろ?
1957年にアリステア・マクリーンが原作を上梓。
1961(昭和36)年にイギリス・アメリカ合作で映画化され、日本でも同年公開された。
翌年にはアカデミー特殊効果賞を受賞している。
主なキャストとしては、
キース・マロリー大尉役にグレゴリー・ペック、
ミラー伍長にデヴィッド・ニーヴン、
アンドレア・スタブロウ大佐はアンソニー・クインが演じた。
今日もまた見てしまった(笑)。
家族も不思議がっている。。。
第1には、原作(読んだことない)が良く出来てるのだろう。
第2には、しっかりおカネがかかっていることではないか?
◆ドイツ哨戒艇の臨検を受けるシーン、
◆激しい暴風雨に襲われ翻弄されるシーン、
◆断崖絶壁を登攀するシーン、
◆敵の戦闘機に襲われるシーン、
◆村の結婚式に紛れ込むがバレて囚われるシーン、
◆ドイツ要塞内の砲弾用エレベーターが上下するシーン、
どれも素材からしっかり作り込まれている。
なにより、演者たちの演技に惹きつけられることが多い。
一番のお気に入りは、要塞襲撃チームの中のスパイを暴く場面だ。
爆弾屋のミラー伍長が、皮肉まじりにマロリー大尉を糾弾するのだが、いざスパイを処刑しようとすると…
要塞爆破と並ぶ、本作最大の山場だろう。
グレゴリー・ペック演じるマロリー大尉は、優秀なリーダーだが「安っぽい戦争映画(笑)」にありがちな、無敵のスーパーマンではない。
ミラー伍長との口論は、迷いやあきらめ、弱さをたたえた迫真の演技だったと思う。
付け加えたいのは、
戦争映画にとって重荷になりがちな女優陣、
夫に代わりレジスタンスのリーダーを務めるマリア・パパディモス(イレーネ・パパス)、
その仲間で元教師ながらドイツ軍の拷問で言葉を失った アンナ( ジア・スカラ)、
いずれも存在感があり、金髪のアンナは謎めいた艶でマロリー大尉もよろめきかけてた?(笑)
古い戦争映画ではあるが、本当の意味の娯楽作品なのだ。
一本のタバコを吸い合う、男臭さ
いやあ、いい映画だった。題名しか知らなかったが、初めて観た。
男の友情と、任務(仕事)。
細部までよくできており、これぞ映画。
グレゴリーペックだからこそ、全体に、柔らかみがある。
敵の要塞を爆発した後、爆発専門の教授出身の軍事が、
「これで、2千人が救われた。」さらっと言う。
こんな感じで、米国は、原爆も正当化してるのだろう。
敵国の死は、見えてない。戦争の狂気。
責任ある大人の姿
この映画は「大人の責任」をテーマにしていると思えた。ナバロンの要塞爆破を無理だと分かりつつも、自分に責任は及ばないからと部下に命じる上司のジェンセン准将。作戦遂行のため、負傷したフランクリン少佐に嘘の情報を教えるマロリー大尉。火薬の隠し場所を尋ねながら「隊長は立場上答えられないだろう。その点君ら(部下)は楽だ。」と言うドイツ軍将校。自分が人を殺したくないからとスパイ殺しを人任せにするミラー伍長。彼らの言動から、大人が背負うべき責任とは何かを伝えてくる映画だと思う。特にマロリー大尉は部隊長なので、自分の判断が作戦の成否や部下の命、そして自分に対する批判に関わってくる辛い立場にいる。責任ある判断を下していく彼の姿は、一見すると冷酷な様に見える。しかし、それは私情を捨てて長期的な目線でベストな判断を下そうとした結果であって、大人のあるべき姿に思えた。
ストーリーは昔の映画らしく冗長だが、このテーマに気づいてからは面白いと思えた。沈没する船から荒波の中に脱出したり、豪雨の中崖によじ登ったりと、どうやって撮影しているのか知らないが結構体を張っていて、そこにリアリティが感じられた。
冒険活劇の戦争映画の代表的大作にある、映画的な迫力と人間ドラマのバランスの妙
世界中で大ヒットした「戦場にかける橋」の脚本家カール・フォアマンが製作も兼ねて作り上げた冒険活劇ジャンルの戦争映画の傑作。原作は冒険小説家アリステア・マクリーンの代表作。数多く映画化されている中で記憶にあるのが、「八点鐘が鳴るとき」「荒鷲の要塞」「デンジャー・ポイント」など。監督が「北西戦線」「隊長ブーリバ」のJ・リー・トンプソン。その昔テレビ鑑賞だったが夢中になって映画を観ていた中学時代の想い出の作品です。もうあれから50年以上も経ってしまい、流石にラストの大爆発と大砲落下カットは覚えていても、それ以外のアクションシーンは忘れてしまっていた。記憶が蘇ったのが、映画中盤の結婚披露宴兼ねた野外宴会の場面。ナチス・ドイツ占領下のマンドラコス村の人々の中に紛れ込んだマロリー大尉たちが、何故か身元が見抜かれドイツ軍に取り押さえられる。悪天候や危険地帯を潜り抜け敵の追跡から逃げ切って一安心したところでの急展開が、クライマックスの期待感を盛り上げます。
この映画が優れているのは、様々なアクションシーンをそれこそ手を変え品を変えて見せてくれることと、その一難去ってまた一難の連続する緊張感が、途中に挟んだ特殊作戦メンバーの背景や考えの齟齬の人間ドラマを経て変化していく面白さにあります。先鋭部隊6名が乗ったぼろぼろの漁船が嵐に遭うシーンは迫力満点で、ミニチュアと実写の編集も違和感なく、特に難破船と化し座礁するシーンは圧巻です。横殴りの波を受けながらの撮影の本気度と、最後大波が襲い掛かるスペクタクルの見応え。アカデミー特殊効果賞受賞に値する名シーンの1つです。続いて400フィートの絶壁を登るスリリングなシーンでは、滑落の危機に瀕したマロニー大尉をスタブロウ大佐が片手で支える緊迫感。このごく普通にある演出も、嵐のシーンでマロニー大尉がスタブロウ大佐との因縁を隊長のフランクリン少佐に告白していることで、意味深い表現になっています。更にフランクリン少佐が骨折するアクシデントが後半の前途多難な不安感を増幅することになり、色んな局面を経て最後のクライマックスを迎える脚本が実に素晴らしい。勿論原作あっての脚本ですが、映画的に巧みに練られているのには素直に感服します。古代ギリシャ遺跡で地元レジスタンスの女性二人が登場して計8名になり、人間関係が複雑になっても其々のキャラクターが生かされてストーリーが展開する面白さは見事と言っていい。
ドイツ軍の軍服に着替えたメンバーが教会に潜んで最終作戦を練る場面が良いですね。瀕死のフランクリン少佐をドイツ軍に預けて任務遂行を最優先にするマロリー大尉に対して、その非情さを非難するミラー伍長。フランクリン少佐との経緯から軍人として割り切る冷酷さも持つようになった変化を見せます。ミラー伍長が主張する台詞、“何をしても、戦争は終わらない。人類が絶滅するまで戦争は続く”。だから今大切な人を救うのが私の役目なのだと言いたいのだろう。爆薬の専門家であり学者でもあるミラー伍長の価値観が窺われます。一人その場を離れるマロニー大尉の後を追うレジスタンス闘志アンナ。この場面があって、決行当日のスパイ発覚の場面が生きています。マリアも騙し続けていたアンナの複雑な境遇に驚きを隠せないメンバーの葛藤。戦争の地獄は戦場だけではないという事でしょう。この場面の衝撃的な決着と、マロニー大尉とミラー伍長の立場が明確になるところもストーリーとして難攻不落の要塞壊滅の最後のクライマックスを盛り立てる効果になっています。クライマックスは、007映画に匹敵するサスペンスとアクションの連続で、起爆装置を仕掛けたエレベーターが何度も上下するスリルも巧い。そしてケロス島に向かう駆逐艦6隻の本物の迫力と存在感がカットバックされる映画的な醍醐味。犠牲者を出しながら逃げ切ったスタブロウ大佐を海から引き揚げるマロニー大尉のカットは、冒頭の絶壁シーンに対応したものになっています。
現代では娯楽映画として戦場を舞台にする事が時代遅れになってきています。ミラー伍長のいう悲観論が現実的になっては仕方ないことですが、それでも戦争の醜さが込められた映画なら存在価値は無くならないでしょう。この映画の面白さに、戦争をする人間の愚かさを感じ取れば充分評価していいと思います。脚本と演出の充実度、グレゴリー・ペック、デヴィッド・二ーヴン、アンソニー・クィン、スタンリー・ベイカー、アンソニー・クエイル、ジェームズ・ダーレン、イレーネ・パパス、ジア・スカラ、そしてリチャード・ハリスと演技派役者の揃い踏みは、この時代の最高のレベルの高さを見せます。面白く悲しくも圧倒される娯楽戦争映画の傑作でした。
頭空っぽにしてみるならいいが……
ドイツ軍の要塞に潜入してぶっ壊す話
とにかくキャストとアクション(主に爆破)が豪華で、画面に華やぎがありました 個性的なキャラクターもそれぞれのプロフェッショナルでかっこよかったです
ただ、すごく燃える展開なのに、未回収の伏線がほっとかれたり、人間関係のいざこざが最後までほっとかれたり、もやもやする部分が残って楽しみ切れませんでした
NAVARONE
漁船に乗り込み、荒れ狂う嵐の中、ドイツ軍が占拠するケロス島への上陸を目指す6名の連合軍精鋭部隊。
部隊を率いるマロリー連合軍大尉をグレゴリー・ペックが熱演。メンバーの1人、科学者ミラー伍長( デヴィッド・ニーヴン )との緊迫したやり取りに息を呑む。
作戦遂行の為、手を尽くす様、崩れゆく要塞、見応えがありました。
ー私の甘さが許せない
ー汚い仕事の場合、誰の責任になる?
BS-12 を録画にて鑑賞
敵中突破の大冒険活劇‼️
連合国艦隊の行く手を阻む要塞の巨大な大砲二つを爆破せよ‼️もうこの設定を聞いただけでも、胸が躍りますよね‼️そして集められたメンバーが著名な登山家、爆薬のプロ、殺し屋、レジスタンスの女闘士ら六人‼️このメンバー構成を聞いただけでもドキドキします‼️そして目指すはギリシャのナバロン島‼️このネーミングもワクワクします‼️激しい嵐の海から上陸し、断崖絶壁を登るロッククライミングの超スリル‼️ドイツ軍が厳重な警戒網を敷く島内の村を抜ける場面はまるでヒッチコック映画‼️メンバー内での裏切り者の発覚‼️そしてラストの要塞でのハラハラドキドキの攻防‼️不可能を可能にする男たちの不撓不屈の闘い‼️グレゴリー・ペック、アンソニー・クインら出演者たちもみ〜んなカッコいい‼️戦争ものなのですが、深刻に反戦を訴えるのではなく、この作品のように娯楽に徹するのも素晴らしいことだと思います‼️
フェイクなプロバガンダフィクション。ヘップバーンでもできた?
レマゲン鉄橋と二本立てで見たと記憶する。中野か渋谷だったかなぁ。
2回目は土曜洋画劇場で2週に渡ってやっていたと思う。
初見の時から『フィクションな話』と、友達にネタバレされたので、全く緊張感がなかった。『歴史的』ではなく『冒険活劇』なのだから、都合良く成功するに決まっている。
それはそれで良いのだが、
最初から『仕掛け』を一つにまとめれば良いし、こんなに遠回りしなくとも、近くに潜水艦で上陸して、迫撃砲で攻めれば良いと思う。また、大砲を撃てない様に施さなければいけないと思うが。当たらなかったから良かったものの、撃っている訳だから。破壊行策して、戦艦から砲撃すれば良いと思うが。
しかし、それでは?冒険活劇にならないか♥?
でも、ラストは、まるで『サンダーバード』の様だ。
ナバロンの嵐」の方が面白かった
この映画は 途中までは面白かったけど 1時間 過ぎたあたりで飽きてきた。 あと何分あるかと思ったらあと1時間も半はあったのでめげてしまった。 それほど面白くない。 主人公たちのミッションがどうしてもやらなければいけないことだという共感がわいてこない。グレゴリー ベックがなんとなく冷たい雰囲気のする俳優 だからだろう 。それに 一つ一つのピンチもあんまり ハラハラドキドキしない。女性たちが出てきても これから彼女たちに話が絡んで盛り上がってくるというより、 めんどくさい 話が始まるような気がした。
第二次大戦下のエーゲ海ケロス島に取り残された英兵2千人の救出作戦を...
第二次大戦下のエーゲ海ケロス島に取り残された英兵2千人の救出作戦をたった5人で挑む。
船の座礁、岸壁突破などの迫力に加え、人物描写も魅力的。
鑑賞日:2017.1.3
たくさんの兵士や市民が死んでいく・・・
要塞爆破という話なのだが集められた兵士達が仲が良いのか悪いのか、内面的なことも結構描かれていた。
科学者ミラーがスパイがいることに気づきアンナであると暴き、責任問題を責め立てたとき仕方なく銃を取ったキースより一瞬早くマリアが射殺してしまう。
ミラー、キース、マリア、アンナの感情が入り交じり切ないシーンだった。
前の日の夜にアンナがキースに寄り添い涙した理由がこのときにわかったのだが戦争でなかったらみんな違う人生だったのに・・・
仕掛けられた爆弾が中々爆発せずイライラさせられるがやっとのことで爆発し任務は成功した。
最後はまたそれぞれの道に進んでいくがそこには死者の姿はない。
そしてその行く手はまだ戦争は終わっていない。
ドキドキ感、迫力感は随所にありさすが戦争映画だがあれから70年以上もたっているのに今でも戦争行為が行われているのは悲しい。
勉強していない人間がいかに多いか、そう思う自分が平和ぼけしてるのか?
原作はアリステア・マクリーン
エーゲ海の島に取り残されたイギリス軍兵士を救出するには、途中のナバロン島にあるドイツ軍の巨砲を破壊する必要があった。
ナバロン島の断崖絶壁を登り、爆破するミッションが開始される。
グレゴリー・ペック、デビッド・ニーブン、アンソニー・クインほか錚々たるメンバーで、娯楽作品として一級の仕上がりだ。
圧巻の爆破シーン
連合軍側のキース・マロリー大尉(ペック)はドイツ語、ギリシア語も使いこなせ、登山家でもあることから、ナバロン南壁から侵入して、要塞の大砲を爆破するという重要な特命を受けてしまった。命令を与えた少佐でさえ、島の近くへも辿り着けないだろうと思っていたのだ・・・
作戦の猶予は6日間。漁船と漁民というカムフラージュでドイツ船をも撃退し、嵐の中を進む少人数の精鋭たち。CGが無い時代だというのに、圧倒されるほどの迫力なのです。
3日目にはレジスタンスと合流、4日目には住民の中に紛れ込んで怪我人を治療してもらおうとするのだが捕まってしまったり・・・爆薬もスパイのおかげで台無しになったりする。
圧巻の爆破シーンはさすがにすごい。『ナバロンの嵐』は見たことあったけど、こちらは今回が初めて。実写だけでここまで迫力ある映画にするとは・・・
名作の観直しは良し悪し
古い戦争映画だが大体の筋書きだけは覚えていた。難攻不落の巨砲要塞の爆破作戦、6人の特別チームが島に潜入する、あれこれあって気を揉むがなんとか爆破に成功、めでたしめでたし。
初見では結末が分からないからテンポの遅さに耐えられたのだろう。作戦に与えられた時間は5日だが仲間内の話ばかりでなかなか進まない、美人女優や村の結婚式など全く不要、実尺は2時間半だが興奮するのは嵐の中での上陸と最後の要塞潜入くらいだ。大作映画の弊害でビッグスターを集めるとそれなりの出番を用意しなくてはいけないから舞台劇さながらの長台詞、特攻作戦の最中に戦争の賛否や人道性で議論するのは止めてもらいたい。もしテーマとして盛り込むならセリフでなく映像で語るべきだろう。名作と思っていたがそうでもなっかたのは年のせいかもしれません、映画自体は変わっていないのだから・・。
冒険小説が原作の映画の金字塔
かって冒険小説と呼ばれる人気ジャンルがあった
アリステア・マクリーン、ジャック・ヒギンズ等の名前は推理小説におけるアガサ・クリスティにも匹敵する巨匠である
新宿ゴールデン街にコメディアンの内藤陳さんのお店深夜プラスワンはその冒険小説好きの溜まり場として有名だったのはもう何十年も昔のことになってしまった
その巨匠アリステア・マクリーンのベストセラーであり、アガサ・クリスティでいえばオリエント急行殺人事件に相当するような代表作が原作だからお話の筋は超面白いのは当然のことだ
そこにさらに映画としての妙味が主演グレゴリー・ペックによって加わっているから、見応えがある
彼だから指揮官が冷酷非常な決断を下すときの人間としての苦悩が我々に伝わるのだ
ケーリー・グラントではこうはいかないだろうから、それでは単なるアクション映画で終わっていたに違いない
そしてアンソニー・クエイルの存在感と演技は本作でも驚嘆する凄さだ
要塞のセットの美術は大変優れていてリアル感があり見事だ
前半の山場の暴風雨の中の上陸の迫力も見ものだ
中盤少しダレるのだけが惜しい
戦争アクション映画好きなら是非とも観るべき作品
冒険小説が原作の映画の金字塔だ
難攻不落の要塞を攻略せよ!
第19回ゴールデン・グローブ賞作品賞受賞作。
Blu-rayで鑑賞(吹替)。
要塞に辿り着くまでの過程が多難続きな上、裏切者探しまで始まったり、クライマックスの要塞破壊工作はハラハラ・ドキドキが炸裂するはで、どこまで史実かはさておき、物語の面白さの全てが詰まっている感じで、最高の娯楽大作だな、と…
特撮が素晴らしい。一行が嵐に見舞われるシーンや要塞爆破など、アカデミー賞特殊効果賞受賞も納得の迫力でした。
たった6人で難攻不落の要塞を攻略しようなんて、無謀過ぎな作戦。決死の任務に挑む兵士たちのドラマが秀逸でした。
そして、炙り出される不条理。終わりの見えない戦いに虚しさを抱きつつ、戦わざるを得ない姿に考えさせられました。
[余談]
グレゴリー・ペックとデビッド・ニーブンがカッコいい。グレゴリー・ペックのダンディーさも堪りませんが、デビッド・ニーブンの服の着こなしも最高。男を磨く際の見本にしたい。
[以降の鑑賞記録]
2023/06/21:Blu-ray(吹替)
※修正(2023/06/21)
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