「ヒッチコック全盛期の傑作」泥棒成金 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒッチコック全盛期の傑作
もっと評価されても良いと思う
ルパン3世、キャッツアイの発想の大本を辿ると本作に行き着くだろう
スリル、サスペンス、美男美女どおしのラブロマンス、美しい風景
娯楽映画の要素が全てもれなくある
それもものすごく高いレベルでバランス良く組み合わされている
脚本がこなれており、これに軽妙なやりとり、ウィットのあるシーンが加わり的確でテンポ良い編集は観客の興味が飽きる隙を作らない
撮影も見事で闇夜の屋根の照明効果や、当時は珍しい空撮も取り入れ美しい南フランスの光景を際立ている
そしてなんと言っても衣装
終盤の仮装パーティの中世の豪華な衣装だけでなく、グレース・ケリーの登場シーン毎に色目が派手になる計算、ケーリー・グラントのフレンチぽい着こなし!
グレース・ケーリーは、まさにカジノから見える花火大会のように輝いていて画面に映るだけて豪華だ
モナコ大公が結婚したくなったのもむべない
ケーリー・グラントも若者では無くなっているが
かといって、初老でもない正に壮年
10年ほど年代が違えばジェームス・ボンド役にぴったりだったと惜しい気持ちになる
邦題の泥棒成金はなかなか雰囲気を伝えている
もちろんロビーの事だが、フランセス母子の成金も指している
原題の意の「泥棒を捕まえろ」にはあるフランセスがロビーの心を捕まえたいとの意味は無くなってしまっているにせよ
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