劇場公開日 1996年11月30日

「見たくないものが写っている、もはやトラウマ」トレインスポッティング うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5見たくないものが写っている、もはやトラウマ

2023年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ちかごろ続編が公開され、少しだけ興味をそそられた。
それまでは、見てみようとも思わない類のジャンルだった。
セックスとドラッグをテーマにした映画に、共感を覚えたことなど一度もない。犯罪者が主人公で、結果的にドラッグやセックスシーンが挿入される映画とは違う。どちらかというと「あって当然なもの」という視点でドラッグをとらえたジャンル。彼らがなぜ犯罪行為に手を染め、社会からつま弾きになっていくかをリアルに描いてあるが、そこに共感は生まれない。

映画観で見ていたら、観客のブーイングが聞こえてきそうな映像の羅列だった。

不快なシーンがたくさん出てくる。

いっぺん見ておこうと、思ったのは「エレメンタリー」に主演しているジョニー・リー・ミラーがこの映画に出ていたことを、最近知ったから。

「エレメンタリー」では、麻薬中毒で苦しみながら鋭い推理を披露してNY市警に協力する探偵ホームズを演じている。

この映画では、すでにその萌芽が見て取れることが興味深い。映画の中で、いくつかウンチクを披露している。理屈っぽいナイーブな少年役を演じている。

それだけは、収穫だった。

最悪なのは、赤ん坊。これ以上は書きませんが、おそらく映画史上類を見ないほどグロテスクなシーンになったと思う。

とにかく、ひどい映画だった。ポップな音楽と、美しい少年少女たち、躍動する若さをスクリーンに投影しても、無知と暴力で彩られた世界は受け入れがたい。

後味の悪さが際立つ。とても続編を手に取る気にはなれない。なぜ製作されたのか謎でしかない。

いったいなぜ。。。

うそつきカモメ