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ストーリーは正直、もう少し何とかならないものかと思う。しかし二人が踊り始めた瞬間、現実世界の嫌なことが全て消え失せる。ダンスというアクションをひたすら追い続けるカメラと一体化して画面に見入ってしまう。アステアの「踊り出したら止まらない男」キャラについては「凄い」以外に何も言うことを思いつかないが、今回初めてスクリーンで見て、ジンジャー・ロジャースのスタアとしての魅力を知ることが出来た。

ダンスの王様アステアがダンスの女王
ロジャースと踊り出すとき、映画を観る
至上の歓びと興奮が突き上がり、時代を
超越する至芸にひたる。
心がはずむタップのリズム、おしゃれな
エレガンスらとろける甘美なロマン、
今日まで愛され続ける名曲の数々、
ミュージカル映画の最高峰！

ベイツさん、ラスト、グッジョブ
でした！

ハンフリー・ボガートと違って、フレッド・アステアは、見た目の印象はおじいちゃんですが、ステップを踏むと姿勢もシャキッとし、そのキレのある動きで、見る者を魅了せずにはおきません。

ストーリーは単純で、馴染みやすいものですが、ミュージカル映画の真骨頂と言っていい王道路線です。かつての栄光も影を潜め、若い力の台頭にプライドだけは高いトップダンサーが、若い相棒を得て輝きを取り戻すというもの。

しばらく前に話題になった「アーティスト」は明らかにこの映画をモチーフに作られています。それも、最大級にアステアに愛を注いで。

コンチネンタルと同じキャスト。誤解の連続のストーリーがあまりにメチャクチャだった。見どころは素敵なドレスと圧巻のダンスだけ。