ドイツ零年

劇場公開日:2025年12月20日

解説・あらすじ

ヌーベルバーグの監督たちに多大な影響を与えたネオレアリズモの旗手ロベルト・ロッセリーニによる「戦争3部作」の3作目で、第2次世界大戦後の廃墟と化したベルリンの街に生きる少年とその家族の姿を通して、戦争がもたらす残酷さを描いたドラマ。ほぼオールロケ、素人俳優の起用といったネオレアリズモの手法を駆使しながら、少年を襲う悲劇をドキュメンタリータッチで描き出す。

ナチスドイツ崩壊後のベルリン。少年エドモンドは、病弱で寝たきりの父、警察を恐れ家に引きこもる元ナチス党員の兄、家計を助けながら父を看病する姉とともに、間借りした狭い部屋に暮らしている。父と兄に代わってお金を稼ぐため、学校にも行かず廃墟のような街をさまようエドモンドは、ある日、小学校の担任教師だったエニングと再会する。学校を追放され闇商売に手を染めるエニングが説くナチス思想に、無垢なエドモンドは次第に感化されていく。

1948年製作/74分/イタリア
原題または英題:Germania anno zero
配給:ザジフィルムズ
劇場公開日:2025年12月20日

その他の公開日:1952年6月7日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)Cinecittà Luce, CSC - Cineteca Nazionale, Cineteca di Bologna, Coproduction Office.

映画レビュー

4.0 しわ寄せの行き先Where the burden falls

2026年1月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

終戦直後の瓦礫の山のベルリン。
セットじゃなく本物の廃墟。

ドキュメンタリーではなく
脚本のあるドラマなんだけど
見ていて、
その境目が分からなくなる。

日本の焼け野原とは違い、
壊れているけれど建物は残っている。

大人たちの余裕のなさは
あまりにもリアルで、
日常に信仰の入る余地がない。

大人たちは自分のことで手一杯で、
主人公である少年エドモンドは
子供として振る舞う事を許されない。
その事に大人も気がつかないし、
ましてやエドモンド本人も自覚が持てない。
実はエドモンドが一番皆のことを考えている
思っている皮肉。

そのしわ寄せが
少年エドモンドに押し寄せ、
引き返せなくなった時、
唐突に物語が終わる。

この事は、
この時の戦禍のベルリンの話だけではなく
戦争の惨禍の下で、
大規模災害の下で、
パンデミックの元で、
家庭の不和の下で、
大人たちが自分を見失った時に
容易に起こり得る。

観賞後、
鉛を飲み込んだような感覚に襲われた。

この映画をドイツ人ではなく、
イタリア人のロッセリーニ監督が撮ったことは
描いたものは違うけど、
ドイツ人のヴィム・ヴェンダース監督が
誰よりも【日本】を撮り切った
「PERFECT DAYS」を思い出して、
この「ドイツ零年」は
【ドイツ】に迫ったものであると
改めて思った。

Berlin, immediately after the end of the war—
a city reduced to mountains of rubble.
Not a set, but real ruins.

It isn’t a documentary;
it’s a scripted drama.
And yet, as you watch,
the boundary between the two becomes unclear.

Unlike Japan’s burned-out wastelands,
the buildings here are damaged,
but still standing.

The lack of emotional room among the adults
feels painfully real;
there is no space left in daily life
for faith to enter.

The adults are consumed by their own survival,
and the boy Edmond, the protagonist,
is never allowed to behave like a child.
The adults don’t notice this,
and Edmond himself cannot fully grasp it either.
In fact, the irony is that Edmond is the one
who thinks about everyone else the most.

That burden presses down on him,
and when he reaches a point of no return,
the story ends abruptly.

This is not only a story
about war-torn Berlin at that moment in history.
Under the devastation of war,
under large-scale disasters,
under a pandemic,
under domestic discord—
when adults lose sight of themselves,
this is something that can all too easily happen.

After the screening,
I was left with a sensation
as if I had swallowed lead.

That this film was made not by a German,
but by the Italian director Rossellini,
made me think—though what they depict is different—
of how the German director Wim Wenders
captured Japan more completely than anyone else
in Perfect Days.
And it made me realize once again
that Germany Year Zero truly confronts
Germany itself.

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新米エヴァンゲリスト

5.0 歴史的悲劇

2025年12月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

非常に丁寧な描写でわかりやすい物語性、それに加えて戦後すぐに捉えた戦禍の場景、この貴重な記録はまさに歴史的な作品と言うに相応しい。
ただ、鑑賞するには相当な覚悟が必要。白黒で絵も粗いところもあるし、音も音楽もかなり古めかしい。特に音楽は妙に緊張感を煽るような不協和音の連続だし、内容も生活苦とかエゴとか騙し合いとか異常性ばかり⋯それでもそれら表現は的を射たものであり、身近に感じなくともかなりのリアリティを持っていて、常に分かりやすくダイレクトに伝わってくる。それ故の辛さもまたあるのですけど⋯。
ロベルト・ロッセリーニの真骨頂。この巨匠が提示した現実を直視できるかどうか─

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SH

4.0 救いなさ横綱

2025年12月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

貧乏ゆえに人生に絶望するって感覚、現代人はわかりにくいだろうな。
現代日本風なら虐待されて…となるけど、時代に絶望してという感じは当時じゃないと発想できない。生きる世界そのものが悲劇であるという感覚なんだから。

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共感した! 2件)
ドラゴンミズホ

3.0 シュチュエーションが悲惨すぎる

2025年12月6日
PCから投稿

かわいそうなことになりそうなので。見るのをやめた。

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KIDOLOHKEN