天幻城市

劇場公開日:

解説

高度成長を遂げる現代台湾で、社会からとり残され、麻薬と極道の道を突き進まざるをえなくなった少年たちの悲劇を描いた青春映画。「戯夢人生」の侯孝賢の助監督出身である徐小明の監督デビュー作で、エグゼクティヴ・プロデューサーを侯孝賢が務めている。製作は侯孝賢作品でおなじみの張華坤、撮影は「クー嶺街少年殺人事件」の張惠恭、音楽はバブー、林強、呉俊霜。主演は「風櫃の少年」の顔小國と「クー嶺街少年殺人事件」の譚至剛。共演は「悲情城市」の高捷、「風櫃の少年」の張世、「戯夢人生」の李天ら。

1992年製作/105分/台湾
原題または英題:Dust of Angels 少年[口也]、安[口拉]!
配給:ヒーロー
劇場公開日:1994年1月22日

ストーリー

さびれた港町、北港に住む幼なじみの少年ふたり、グオ(顔小國)とドア(譚至剛)は、この町でケンカと麻薬に明け暮れるすさんだ日々を送っている。ある日ドアの元に、かつてドアの叔父と同じ組織の一員だったジー(高捷)が姿を現わす。北港の密輸組織間で起こった抗争により、ドアの叔父は刑務所に入れられ、ジーは台北に逃れていたのだ。ボスを殺され、自身も重傷を負ったジーが帰ってきたのは、裏切り者を始末するためだった。ジーは、復讐の手助けをグオとドアに持ちかけ、2人は引き受ける。裏切ったのはウェンであることがわかり、台北でジーはウェンを撃つ。だが、銃撃戦のさなか、仲間のビャオが撃たれて死ぬ。ビャオの葬儀の日、ビャオの妻と息子の前で、2人の少年は悲痛な思いにかられるのみで言葉もない。極道世界のお尋ね者であるジーはビャオの葬儀にも姿を見せず、愛人のメイメイとシャオチーのみが現われただけだった。ドアとグオは、そんなジーに対して不服を感じる。葬式が終わり、グオが寺で線香を上げている時、ドアは外の屋台で酒を飲んでいた。その席でドアは不良たちにからまれ、殴り合いになる。そこへ焼香を済ませたグオが現われ、発作的に銃で相手を撃ってしまう。2人は北港にはいられなくなり、台北へ行ってジーと連絡をとろうとする。ネオンが妖しい光を放つ大都会・台北の安ホテルに宿をとるドアとグオ。ジーは昔のつてを頼って2人を助けようとするが、グオはホテルで、追ってきた組織の男に殺されてしまう。グオの死体を目の前にしたドアの頭の中は真っ白だった。彼には大人の世界も極道の世界も理解を超えたものだった。

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