「【“真鍮の鈴の音が導く不可思議なる世界。”現代と17世紀を意図せずに行き来する男が、スイスの革命家の謎に関わって行く幻想譚。現代と17世紀がシンクロする映像美は見事なる作品である。】」デ ジャ ヴュ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【“真鍮の鈴の音が導く不可思議なる世界。”現代と17世紀を意図せずに行き来する男が、スイスの革命家の謎に関わって行く幻想譚。現代と17世紀がシンクロする映像美は見事なる作品である。】
■現代。記者のクリストフは17世紀のスイスの革命家・イェナチュの墓を発掘したトプラー博士とインタビューを行い、イェナチュの興味を持つ。
彼は、イェナチュが宿敵・ポンペウスを殺した城に行くが、いつの間にか17世紀に移り、イェナチュが宿敵・ポンペウスを殺す現場に遭遇し、思わずポンペイウスが隠れた場所を”暖炉の中!”と知らせてしまう。
更に彼は、ポンペウスの美しい娘、ルクレツィアツに魅了されて行くのである。
◆感想
・粗筋は、ざっと上記のような感じであるが、今作は物語を追うよりも記者のクリストフが経験する現在と17世紀がシンクロする不可思議且つ美しい映像に身を任せるのが良いと思う。
・この幻想映画の中には、様々な印象的なシーンがあるが、特に印象的なのはルクレツィアツを演じたキャロル・ブーケの美しさであろう。
クリストフが17世紀から戻って来て恋人、ニナと列車に乗っているとすれ違った列車の窓から彼を観るルクレツィアの表情など、絶品である。
<今作は、不可思議なストーリーを彩る17世紀と現代がシンクロする映像の美しさと、劇伴の使い方と、物語のキーとなる真鍮の鈴の音が印象的な、アーティスティックな作品である。
これは、ダニエル・シュミット監督作品に暫く嵌りそうであるなあ。>
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