劇場公開日 2013年9月28日

「可愛らしいだけの映画かと思って観たが・・・違った。」ティファニーで朝食を てつさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0可愛らしいだけの映画かと思って観たが・・・違った。

2020年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

主人公ホリー・ゴライトリーは、貧しさの中で育ち、自らを愛せない女性。多くの男性達を自らの美しさで手玉に取り、自由奔放な暮らしをしているようだが、実は自分を大切にすることが出来ず、故に人から愛されることも出来ない女性。
この映画を見終わって、様々な人のレビューを読んだ。ホリーのような自由奔放な人生を送るのも素敵だ、などとしたレビューを読み、軽くショックを受けた。
この映画は、ホリーの生き様をかなり強く否定して描かれていると思う。こういう残念な人になってはいけませんよ、といっているのだと思う。
「自分で作った檻に生涯縛られ続けるのだ」という、彼女を愛する作家のセリフが胸に突き刺さる。
自分を愛し、そのことによってはじめて人から愛される資格も出来てくる。
自分勝手な(ホリーのような)人が増えている昨今の社会。日本も決して例外では無いが、ホリーの生き様を反面教師として、自らを愛することの大切さを噛みしめたい。

てつ