独裁者のレビュー・感想・評価
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A history lesson
Chaplin's first talky picture is naturally awkward. Watching it today with the perspective that it was made before the US entered the war against Germany, one could imagine that many viewers hadn't known who the Nazis' Hitler was until they saw him parodied in this comedy. Much of the film feels familiar due to later films. Even as it feels inferior, you can't forget that this was the first.
この先への漠然とした不安
熱い演説でスパっと終わるところが潔い。胸アツになるべきなんだけど、自分がマイナス思考だからか、結局捕まってひどい目にあうんじゃないかと、心配になってしまった。床屋のおかげでみんな目が覚めて、より良い社会に変わるんだと、前向きになるべきだよなー。しかし、2度あることは3度ある。独裁者はまた現れる。いつも目を光らせていなければならない。
BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。
チャップリンからの平和のメッセージ‼️
この作品でチャップリンがモデルとしているのは、明らかにナチスを率いるアドルフ・ヒトラー‼️映画内でそのヒトラーを批判、笑い飛ばすにあたり、サイレントでは限界だと感じたのか、この作品はチャップリン初のトーキー作品となっております‼️サイレントで自分の芸術を表現する‼️これはチャップリンの映画製作の上でのこだわりであったはず‼️そのこだわりを世界平和のために捨てたチャップリン‼️その姿勢は、映画人として尊敬に値します‼️仮想国トメニアの理髪師チャーリーと、彼に瓜二つの独裁者ヒンケル。ふとしたことがきっかけで、それぞれの立場が入れ替わってしまう・・・‼️独裁者が理髪師、そして理髪師が独裁者へ‼️その立場が逆転するという展開が生み出すおかしさ‼️チャップリンのトレードマークである山高帽とステッキ姿の最後の作品であるという寂しさ‼️ヒンケルが地球の姿形をした巨大風船で遊ぶシーンの恐ろしさ‼️こういう独裁者の狂気をも笑いに変えて魅せてくれるチャップリンってホントにスゴいですね‼️「モダン・タイムス」に続く相手役ポーレット・ゴダートもホントに魅力的‼️そしてこの作品の白眉は、やはりラストのヒンケル(チャーリー)の演説シーン‼️ヒンケルに成りすましたチャーリーの4分半に及ぶ平和へのメッセージ‼️初見から30年以上経ちますが、いつ観ても素晴らしすぎて涙が止まりません‼️現代の世界情勢を考えた場合、今こそ多くの人々に見てもらいたい名作ですね‼️
【ヒトラーが第二次世界大戦を引き起こした直後にチャップリンが激しい怒りを笑いに変えて独裁者を揶揄した名作喜劇。ラスト6分近いチャップリンの自由と友愛を説く人間性肯定の演説は何度聞いても素晴らしい。】
■何度観ても、クスクス笑えるシーン多数。
それがラストのチャップリンの真摯な演説を引き立てているのである。
1.ヒンケルの演説シーンのドイツ語っぽいが、何を言っているのか分からない所。良くあの言語を考えたものである。
2.独裁者・ヒンケルとうり二つのユダヤ人の床屋が、ハンガリー舞曲に合わせ、客のシェイビングから始まり散髪を行うシーン。
3.彼の有名な、ウットリした表情で風船地球儀をポーン、ポーンと身体の各所を使って宙に上げ、最後は地球儀が破裂して項垂れるシーン。
4.ナバロニ(モチロン、ムッソリーニを揶揄した名前である。今作ではヒンケルを始め、カービッチ(ゲッベルス)など、多数の面白い名前が登場する。)と、相手の目線を上げさせるために、争う椅子をドンドン上げるシーン。etc.
◆久方振りに鑑賞し、今作は矢張り名作喜劇であり、且つ自由と平和と友愛を説く、人間性肯定を基本としたチャップリンの根本思想が炸裂したラスト6分近い名演説を聞くために、私は毎回見ているのだなと思った作品である。
演説が全てを語ってる
チャップリンが1人二役を演じたこの作品。
第一次世界の中で作られた作品を踏まえると時代背景もさることながらチャップリンという人物の凄みを感じる作品でした。
世界が貧困や暴力に苦しむ中で少しで笑い変えて希望を見い出そうしている。
最後の演説にチャップリンの全ての気持ちが込めれていると感じました。
希望は、捨ててはいけない。
そこに必ず光があるから
福岡中洲大洋映画劇場 お別れ鑑賞3月39日(金)4分の1
『独裁者』1940年 125分 モノクロ
10:10〜12:20 (301席:満席)
プリンのお皿を振り分けるシーンが個人的にツボだった。
多分10歳頃にNHKで観た以来の数十年ぶりの鑑賞で覚えているシーンは少しだったが、地球儀バルーンは印象的。妥協しないチャップリンが《平和、共存、富の分配、助け合い、愛情、人種平等》を訴えたのが2024年に再鑑賞して改めて分かった気がした。時空(時代)を超えても原点は変わらず。アインシュタインに会ったチャップリンと赤狩りのオッペンハイマー達が交差する。
今更言うことなし
所謂CC先生は前作モダンタイムスで終わり、この後はすべて問題作になります。
演説はもちろん、地球儀のダンス、ウィリアムテルの髭剃りなどパントマイムも天下一品ですね。
参考 命がけの製作とは、単にナチに狙われていただけでなく、封切り時点でまだ始まっていない大戦前夜において、アメリカ国内にも大勢いたファシズム礼賛者にも狙われていたらしいですね。
ラスト。希望が見えてくる。
『モダンタイムス』でもそうであったが、悲惨な、苦しい状況の中でも、おかしみや、小さな幸せを見つけられる人。
強烈な批判も、なんてエレガントに表現するのだろう。
つい、声高に主張してしまう自分が恥ずかしくなる。
声高に主張するなんて、ヒンケルと同じじゃないか。
ラストの床屋の演説が心に染み渡ること。
尤も、皆がこの言葉を実践すれば、世界は平和になるはずなのに、やはり人間の心の中には、ヒンケルやナパローニ、ガービッチ、へリングみたいな部分もあるんだなとこの映画を観るたびに思う。
チャップリン氏初の全編トーキー映画。
よほど、この映画で、自分の言葉で、伝えたかったのだという人もいる。
だからと言って、台詞の押収ではない。
戦場でのパフォーマンス。
CGもない頃、どう撮ったのだろうと不思議な飛行のシークエンス。
一見でたらめなヒンケルの演説。顔芸、手の動きを始めとする動作、小ネタで見せる。そして音のマジック。まったくのでたらめではなくて英語をドイツ語読みしたとか、意味のない単語の羅列だとかという解説もある。それが本当なら、なんという天才なのだろうか。そんな台詞がわからなくとも、リズム・強弱それだけで、こんなに印象的なものになるのだ。『モダンタイムズ』で初めて披露したパフォーマンスも、スキャットのような音の羅列だったが、あちらはかわいらしくて、いつまでも聞いていたくなる。こちらのヒンケルの演説の、語気の強さ、メリハリ、破裂音の頻回使用等に、誇張された表情・動き、そして観客の動きで、猛々しく、でもリズムが良いので、つい身を乗り出して聞きそうになる。しかも、即時通訳が逐語訳ではなく、演説の要約というのも、見事なパロディ。「あなた、大したことを言っていないよ」と突き付けている。ここだけでも、ヒトラーから暗殺されても仕方がないと思うほど、ハラハラ。
総統の多忙さ・自己顕示欲を台詞でなんか説明しない。シーンで説明して見せてくれる。
風船の地球儀。『2001年宇宙の旅』にも匹敵する。うっとり優雅なれど、そのシーンの意味に驚愕させられる。そこに使われる音楽。『2001年宇宙の旅』の方が、この映画より後だから、影響を受けたのだろうか。地球の上下がグルグルしない工夫も素晴らしい。
そしてハンガリー舞曲に合わせた床屋のシーン。
ナパローニと競い合う床屋のシーンや、カーテンのぼり、上述の風船地球儀等、空間を存分に使う。
極上のパントマイムを基本とした極上のパフォーマンスを見せてくれる。
突っ込みどころはないわけではない。
末端兵士は、ヒンケルの顔を知らなかったのか?
シュルツは判っていたはずなのに…?
とはいうものの、その設定を活かしたラスト演説は白眉。
二役だが、演説スタイル・日常生活の立ち振る舞いは全く違う。目に宿すものも違う。
床屋の演説。勿論、話している言葉にも心を揺さぶられる。それだけではない。はじめは伏し目がちで弱弱しいまなざしが、だんだんと強く光ってくる。真正面に観客をとらえ語りかけてくる。
ナチスの組織的虐殺の事実はまだ、チャップリンは知らなかったという。
とはいえ、各地に潜ませているナチス協力者・信奉者に殺される可能性だってあるだろう。
だが、私財を賭けても撮りたかった映画。
と同時に、コメディこそ社会を映し出すことができる最高の手段と証明している作品の一つ。
いつまでも色あせない名作だと思う。
今ならプーチンを思い出させる
チャーリー・チャップリン初のトーキー作品で風刺コメディ。
日本チャップリン協会の大野裕之さんが上映後に登壇し解説をしてくれた。
第1次大戦にトメニア国の兵士として戦線に出ていたユダヤ人の床屋チャーリーは、戦時中の戦闘機の不時着で記憶を失ってしまった。戦後、トメニアは独裁者ヒンケルが支配する国となりユダヤ人迫害を始めたのだが、そんな状況を知らない床屋のチャーリーはやっと病院から退院する事が出来、自分の店に帰ってきた。あれやこれやで、チャーリーはヒンケルと容姿が似ていた為、民衆の前でヒンケルがユダヤ人を抹殺する演説をするはずが、入れ替わったチャーリーが民主主義と自由の大切さを訴えた、という話。
これ、ヒトラーの独裁政治を批判した物だが、いつ観ても新鮮な作品で、傑作だと思った。日本は韓国を植民地にし、中国を攻めていた1940年の公開で、まだヒトラーのユダヤ人虐殺が本格化する前にこんな作品を作ったチャップリンの凄さを体感できた。
ラストのスピーチ、普通ならありえないけど、このおかげでで、いつ観ても新鮮なメッセージを受けることが出来る。
今ならプーチンだろうな、とか。習近平や金正恩もだな、とか。
すごい作品です。
独裁者への批判を暴力ではなく笑いで
ヒトラーに似た独裁者、ユダヤ人の床屋を演じたチャップリン。
これまでのように笑いはいっぱいあるが、ナチスの罪を知っている身からするとかなりシリアスに感じる部分が多い。
最後の演説のチャップリンの覚悟、まっすぐ伝わって来た
言葉で人を動かすということ。
チャップリン映画祭で鑑賞。
チャップリンの作品を観るのははじめて。
わかりやすすぎる笑いであるが、背景にある独裁国家と実際に起こった悲劇が脳裏をよぎり、複雑な気持ちになる。
ライフイズビューティフルを思い出す。
おっちょこちょいでコミカルな笑いが続くが、ラストの演説シーン。頼りなかった主人公が一変し、一気にカタルシスへと昇華される。
人を言葉で動かすというのはこういうこと。
喜劇であるからこそ、メッセージ性が際立つ。
2023年劇場鑑賞30本目
独裁者を全編観るのは初めてだ。
チャーリー・チャップリンの初トーキー作品で、
最高傑作とも言われる風刺コメディ。
チャップリンが、
製作・監督・脚本・主演(2役)を務め、
痛烈にヒトラーの独裁政治を批判した。
そして、
民主主義を讃美礼讃した映画とも言える。
チャップリンはイギリス生まれで、
ヒットラーが1945年に死亡する前に何とこの映画をプレミアしたことになる。
俊逸で先見性のある慧眼のあるストーリーと、
ラストの希望についての偽ヒットラーとなったチャップリンの宣言は、
正に無声映画からトーキーシネマに大転換した事の鬨の声の様に力強く優しく勇気を響かせていた。
この最後のトーキーの場面を見聞しなくてはこの映画を見たことにはならない。
命がけのメッセージ
皮肉に満ちたストーリーが、飽きさせない展開で、最後まで一気に見終えてしまう。これが、実在の人物を痛烈に風刺したものだと知ったのは最近のことで、この映画が公開された時には、ヒトラーの独裁政権全盛期で、チャップリンは命の危険にもさらされたであろう。それを考えると、よくこんな映画作ったなと、感嘆せずにはいられない。
地球儀のバルーンで遊ぶ姿は、「世界を彼にゆだねてはいけない」という強烈なメッセージ。その後ヒトラーがどうなったかを考えれば、映画を通じてチャップリンが命がけの訴えを世界中に伝えたことは称賛に値するだろう。もちろん、映画そのものも、面白くてためになる。
2018.7.13
最高傑作他ならない。
これ以上、世界大戦が行われるメカニズムについての心理を描いた映画があったろうか…。
戦争は各国個人の心理によって起こされるという事を確実に描いている。
数年前に観た時とは完全違う感情と知識量で観ると更に濃厚なものになる。
言ってしまえば、わからない人間にとっては全く解らない映画であるとも言える。
後世に残したい映画である。
古い映画なので、当然今の笑いとは違うが、 いろんなお笑いの原点にな...
古い映画なので、当然今の笑いとは違うが、
いろんなお笑いの原点になっているんだなと、
お笑いの歴史を見るような感覚だったが、
2時間見続けるには多少疲れた。
見どころは一番最後の
チャップリンの名演説です。
現代の物質社会の中で、
人類が忘れてきた思いやりに触れる名演説です。
兵士に向けての演説部分では、
昨今のウクライナ情勢を思いながら聞くと、
泣きそうになります。
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