「チャップリンがチャップリンであることの難しさ」殺人狂時代 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
チャップリンがチャップリンであることの難しさ
チャップリンらしくギャグを全編に散りばめてありますが、物語はタイトル通りシリアスな殺人狂の物語です
ギャグそのものもさすがチャップリンというべきレベルの高いものです
それなのに邪魔でうるさく感じてしまいました
むしろギャグは減らすべき、無くしても良かったかも知れないとまで思いました
チャップリンのシリアスな表情の演技も見事なものがあります
そして終盤の大量殺人への反戦メッセージのシーンは素晴らしい印象深いものです
もしこのプロットを使ってヒッチコックが撮ったならどうでしょう
当然ギャグは一部のみ残してほとんど排除されます
サスペンスはもちろん強調されるでしょう
ところが終盤はそうかわらないシーンになっていると思います
チャップリンという名前がギャグをどうしても求めてしまうのです
私達観客も、監督かつ主演俳優であるチャップリン自身も
チャップリンがチャップリンであることから脱皮出来ず苦闘している、そんな映画に感じました
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