小さな巨人のレビュー・感想・評価
全9件を表示
よき日はまだまだ先のようです
多少面白おかしく作られているこの作品にはとても深いメッセージが込められていると思うのです
アメリカと言う国のことやあらゆる偏見や差別
自分が正しいと本気で思っている人はもう誰の言葉も届かない
どの時代、どの国でも変わり無いのでしょうね
たぶん最初に見たのは中学生の頃
あの時の印象は酋長の言葉や行動が面白かった
特に最後のシーンなどはね
その後見た時はインディアンへの仕打ちの惨たらしさばかりが心を覆った
そして今回はもっともっと全体的に彼の人生を振り返って注目している私がいることに気が付きました
私ももう人生の半分以上を生きてきたので死に対してのいくばくかの考えは、ありますし気になり始めています
死をイメージはそのまま生へのイメージでありどう生きていくかに繋がっているのでしょうね
こんなして今は真剣に思っていても3日と経たないうちにまた元の自堕落な生活に落ちていくのは渡りきったことなんだけどそれでも今は真剣に考えています
人の歴史や文化や技術は何なのだろうかとか今手にしてこの文章を書いているスマホは本当はいらない物だろって
とうとうシラフでこんな文を書くようになっちゃった
暑さに参っているのだろうか
しかし思考は止まらないのです。
名作
ダスティンホフマン主演で人妻に迫られる展開は『卒業』っぽいなと映画ネタで考えてしまったけれど、本編はひとりぼっちになった主人公が先住民に育てられ、アメリカの開拓~インディアンの迫害~リトルビッグホーンの戦い~そして現代とアメリカがたどった歴史と主人公がたどった過酷な人生を重ね合わせているのだろうか。
白人による先住民の弾圧、文明社会が正しいのか?というメッセージが込められていたけれど、憧れていた外の世界よりも実は育った場所のほうが居心地がいいのでないかというメッセージも感じた。
最後の主人公と育ての親の族長が雨の中立ち上がり歩いていく場面は”人間”はどんなにつらくてもそれでも生きていかなければいけない・・・そんな力強さが伝わってきた。
中二病の僕のトラウマ的な西部劇。
主人公の奇妙な人生をコミカルに描いた寓話だ。中学校2年位に月曜ロードショーで観た記憶がある。斬首の場面が印象に残って、暫くの間、トラウマだったが、本日2回目の鑑賞で妄想と理解した。つまり、ジェノサイドの場面が斬首の場面と見ていたようだ。
やはり、アメリカンニューシネマそのものだが、それまでのアメリカ製の西部劇とは違っていた。もっとも、僕にとっては西部劇はイタリア製になっていたので、残酷な場面はそれ程ではなかったが、ジェノサイドでしかも女性や子供への虐殺はさすがのイタリア製でも無かった。
しかも、家族の絆とか言った内容を無視して、この主人公の人生をコミカルに描くだけとしている。その点がきわだって残酷で、ネイティブアメリカンにとっては何一つ解決されぬまま終了する。
コミカルな寓話だが嫌に現実的に感じる。つまり、言い訳なくカスター将軍を悪として描いている。そこを大いに評価せざるを得ない。僕にとっては傑作である。
不思議感を味わえるかが鍵
アクションでもないしコメディでもヒューマン系とも言えない。何とも不思議な映画。次々と場面が変わり、一風変わった人生を歩むことになるので、強いて言えばファンタジーかと自分は思う。ごちゃ混ぜと言ってもいいかな。緊張感も感動も期待せず、終始リラックスして観る... 何ともレビューが難しい。
現代で言うと、ジョニー・デップの映画のような雰囲気かな。
ナレーションがしっかり入るので、ユーモアやノリが合う方は大いに気に入る可能性がありますね。
私は70分過ぎまで頑張って観てましたが、眠気が上回ってしまったため、お目当てのフェイ・ダナウェイは前半で美しくお役御免で鑑賞したし、これにて面白みがない映画と判断してストップボタン押しました。
ダスティン・ホフマン
2020年11月22日
映画 #小さな巨人 (1970年)鑑賞
#ダスティン・ホフマン 主演
家族を殺されネイティブ・アメリカンに育てられた少年が、その後、白人社会とネイティブ・アメリカン社会を行ったり来たり翻弄されながら生きる男の話
コミカルな演技が上手く、トム・ハンクスとかに通じるタイプですね
軽い感じが重い
軽い感じがとても重い。
そもそもアメリカインディアンの役をダスティン・ホフマンにやらせるということがこの映画の狙いの一つだと思うのだが、軽薄さをウリにしている。
偶然にしても偶然が過ぎる人生。
通り一遍の数奇な人生という言葉に集約されそうなこの映画は、それだけでは物足りないほどの凄まじさだ。
むしろ、軽薄な感じでよかった。
軽薄じゃないとちゃんと見れなかったかもしれない。
90年代半ばにVHSで鑑賞
不思議な人生
白人と先住民のあいだをいったりきたり…
いろんな職業につき、様々な人に出会い、
設定がすごく魅力的だった
主人公の演技も良かった
どうしても真夜中のカーボーイを思い出してしまう
たまに入るコミカルさも良かった
結局主人公はその場その場で生きのびるために
白人に戻ったり先住民になったりで、最後は白人社会に馴染んだんでしょうか?
アメリカのこの時代のことや、有名なガンマンとか、知識があったら
もっと楽しめただろうな、と思いました
性格良さそうだったのに、年取ったらすごいひねくれた感じになってたのはなんででしょう
おもしろい映画でした
『ダンス・ウイズ・ウルブス』の先駆け
総合:75点 ( ストーリー:85点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )
その老人はかつてアメリカ先住民シャイアン族との生活で、小さいのに大きな男を殴り倒したために「小さな巨人」と呼ばれた。老人の語る彼の過去が喜劇調に軽く進んでいくので、最初はそれを軽薄と感じてあまりはまれなかった。
しかし話は西部開拓時代の厳しい現実があり、また彼の人生は壮絶な波乱万丈な見応えのあるとても興味深かいものだった。そしてその中に、アメリカ先住民と白人の対立とシャイアン族の虐殺という、アメリカの歴史的事実に基づく暗黒部を堂々と晒していた。要所要所で登場する部族の長が象徴的な役割を演じている。
古い映画だし決して全ての演出の質が高いわけではないが、それでも心に刺さる内容だった。観終わってみると、この重厚な話を描くのに喜劇調の演出もそう悪くないと思えた。
この映画の完成するほんのちょっと昔まで、アメリカはアメリカ先住民を野蛮な敵と描いてひたすら撃ち殺す映画を作っていた。1964年にはジョン・フォードの『シャイアン』がその流れに一石を投じたが、1970年代にはこの作品のようにはっきりと違う流れが出来た。本作はアメリカ先住民の名前を持つ白人が先住民側の立場を観るという点で『ダンス・ウイズ・ウルブス』の先駆けになっている。
全9件を表示