「1961年の「皆既日食」が 意味するもの」太陽はひとりぼっち jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
1961年の「皆既日食」が 意味するもの
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戦後の日本人、業界人(服飾、インテリア等)が瞠目したのが 理解できるイタリア映画
美しいイタリア
スタイリッシュなイタリア
一応、満ち足りつつあるイタリアの 漫然たる不安を、ヴィットリア(ヴィッティ)のアンニュイな表情が表している
また 映画は時に、猫の目のように くるくる変わる彼女の表情(感情 ? )によっても、引っ張られていく
英題名は The Eclipse (日食)
元は ギリシャ語からきていて「力を失う」という意味も
「皆既日食」を縁起の悪いもの
(キリスト教では 悪魔が降臨する瞬間、だろうか…)
と 捉えられていたことが、わかる
太陽はひとりぼっち、という邦題は 月の影に隠れてしまう太陽 (=日食)ということか
名作「太陽がいっぱい」にも かけたのか?
女友達と話す 植民地の政情不安、
株価大暴落と ピエロの車を盗んだ男の溺死、挙動不審の女の登場や 人々の暗い表情の後に 核戦争勃発のニュースで、映画は終わる
観念が先走った映画の様にも 思う
当時の日本人は(私も) ピエロの様にイマイチ理解出来なかっただろう
暗喩も多すぎる気がする
思わせぶりなまま 終わるヴィッティ
ヨーロッパ人は「1961年の皆既日食」に
暗澹たる将来の不安を 見たのだろうか?
この映画が、玄人受けするのが何故か
わからない
批評家が 映画を作ると こーなるという、
悪口はわかる
「愛の不毛 三部作」の三部作目
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