太陽がいっぱいのレビュー・感想・評価
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アランドロンかっこいい
アランドロンが美しい。
ほんと美男子。
スーツでキメた時なんてクールすぎ。
サインを偽装するために、練習するとこなんてたまらなくかっこいい。
自分もあんなサインの書き方したいもんなー。
最後の終わり方も気持ちいい。
最高に幸せなところを演出しまくってる。
おもしろかった。
かっこいい
アランドロンかっこいいですね。
スタイリッシュに全てをこなすわけでもなく、色んな突然のことが起きつつ上手く対処していく、そんなリアルさ。
いや、そんな上手くいかないと思うけどw
そして最後には...
終わりかたもいいですね。
良くできた面白い作品でした。
すごく面白かった
アラン・ドロンが何もない空っぽの若者役で、ご本人はすごいイケメンでいちいちかっこいいのだが、役としては別にイケメンでもなんでもない役だった。楽勝で女にモテて困るというような場面もなく、友達と酔っ払いの女にちょっかいを出していただけだったし、その時も友達の方がモテていた。一人の女を振り向かせるのに四苦八苦していた。
実際のところ彼が、友達の服を着て鏡に自分を映し、友達の真似をして恋人の名前を呼んで、鏡の中の自分にキスをする場面で、ナルシストなのか?彼は自分しか愛せない男なのか?だから平気で人を殺したり嘘をついたりするのか?と思ったのだが、そうでもないような感じもした。
お金を全部彼女にあげた時は、彼女の気持ちを奪いたいという行動なのかと思ったが、彼女に友達の遺産が行って、その彼女と結婚をするという計略のためだったのだろうか。いろいろな解釈ができる。実のところどうなのだろう。
結末はびっくりした。とにかく面白かった。
完全犯罪などない!
斜め上から見るアラン・ドロンが、とにかく格好良いんですよ!「お金は人を殺す」って言いますが、まさにその通りの作品です。友人を殺して、その人に成りすまし豪遊する…犯罪なのにも関わらず、なぜか清々しい気持ちになります。
正体がバレないように試行錯誤するシーンの連続に終始ヒヤヒヤ。サイン偽造のために練習するシーンが特に印象に残っています。
ただ、ストーリー展開はかなり単純で、楽しめる人は少ないと思います。あくまでも、"アラン・ドロンを見るための映画"だと認識してください。
思い返せば思い返す程上手くできた映画
演出やセリフに全て意味があり、回収率が高い(見落としている部分もあるかもしれないが)。
しかも、セリフは最低限におさえようとされていて、みてて気持ちがいい。
また、リプレーの心境の変化も分かりやすくよい。
フィリップになりきる間は、マルジェを手に入れることができないがフィリップをリプレーの中で葬ったり、リプレーとしてマルジェを手に入れるも、警察にも犯行がバレる演出がよかった。
また、アランドロンがキザすぎてツボ。
別に悪い意味とかじゃなくて、今のドラマや映画のキザのお手本となったのではないかというくらい、ベタなカンジが素晴らしい。
ドロンの出世作は、破滅の美学。
古今東西、数いる美男子の中でもやはり筆頭に挙げられるのはアラン・ドロンでしょう。
若き日のアラン・ドロンは、ジェームズ・ディーンやリヴァー・フェニックスを連想させる、鋭く儚げな美形。
だが、ドロンは彼らと違って夭逝することなく伝説となった。
本作は、ドロンの美しさだけでなく、地中海の風景、ファッション、それら全てを巧みに切り取ったクレマンの映像美が見所。
ニーノ・ロータの音楽も寂しげでありながら、サスペンスフルに作品を盛り上げる。
ぎらつく危険な野心と美貌の主人公
総合:90点
ストーリー: 85
キャスト: 90
演出: 90
ビジュアル: 75
音楽: 80
この映画の見所は、まずアラン・ドロン演じるトムの美貌と、屈折した劣等感からくるぎらぎらした野心溢れる演技である。金持ちの家に生まれたというだけで全てを持っている男フィリップがいる。若くて美男子でいい女を連れて、働きもせずにただ欧州で金を使いまくりの豪遊生活。高級な服に身を包み、自分のヨットで航海し、目の前で女といちゃつかれる姿を見続けなければならない日常。傲慢なボンボン息子を連れ戻し5000ドルの報酬を得る任務はうまくいかず、彼には蔑まれるだけの屈辱の日々。上流社会に憧れながらも、生まれが違うだけでどうにもならない差が、彼の心の劣等感を悪魔に変えていく。トムのほうも若くて美男子であるから、金さえあれば自分だって欲しい物を全てを手に入れられるさ、という野望の向かう先の危うい魅力を感じさせる。
原作を同じくするマット・デイモン主演の「リプリー」はより原作に近い形での映画化らしく、渡欧前のアメリカでの生活までしっかり描かれていて、これはこれでより主人公の劣等感に焦点が当たりそれがよくわかる話になっていて面白い。だがこのドロン版の最初の作品は、主人公の美しさとぎらつく危うさの魅力に溢れている。個人的に今まで見たドロン出演作での最高の作品。
またヒロインのマージェを演じたマリー・ラフォレが、屈折したトムと我儘なフィリップに挟まれながら、唯一の穢れのない純な存在として柔らかな雰囲気を作り出す。トムが唯一純粋に気に入る相手でもある。
もう一つは犯罪物映画としての面白さであり、彼の犯罪計画である。相手の情報を手に入れ相手を殺してすり替わる。口座を押さえ、署名を練習し、パスポートの偽造をし、口振りをまねるところまで手を抜かずに細かくきっちりと撮影する。そのためにこの犯罪が現実的となり視聴者にも迫ってくる。フィリップの彼女に不自然さを指摘されたり、危うくフィリップの知り合いに遭遇し身分がばれそうになったり、警察の追跡をすんでのところで躱したり、さらには警察を騙して利用したりと、常に緊張感を強要される。
気になったのはトムからフィリップの母親宛の手紙。フィリップのものではなく、トムの指紋と唾液がたっぷりとついたものを送っちゃ駄目だろう。ここは数少ない突っ込みどころ。
ここからけっこうねたばれです。注意してください。
そして最後、あれだけの緊張感を強いられた逃亡生活が終わり、きらきらと輝く太陽の下、穏やかな気分で浜辺でくつろぐドロンの姿。全てが終わり、過去の自分にさよならを告げて新しい生活を夢見て、勝利の美酒に酔おうとするその時。物悲しいニノ・ロータの音楽と共に、唯一穢れのない登場人物だったマージュからの絶叫が、トムの作り上げた嘘だらけの物語の中で真実を晒し、物語を結末を見事に締めくくってくれた。
長いこと海の中にあった死体が腐乱しているのではないかとか、何故死体の身元がすぐにフィリップと確認できたのかという部分はたいして気にならない。物語の結末を美しくするために、この程度の演出は許されるべきかな。あまりに現実を追及した結果として、死体が耐え難い腐臭を放っていたりしては、この詩的な結末が削がれてしまうだろう。この作品は美しく儚く終わるのがやはり似合う。
何はともあれ、アラン・ドロン
野心に満ちた若者が、自らの野望を手に入れるため犯罪に手を染め、最後には自滅するというストーリーは数多くあるが、本作を映画史に残る名作たらしめているのは、ひとえにアラン・ドロンの魅力による。単なる2枚目俳優を、ナイーヴで内向的でありながら、時に粗野で自信過剰の要素を見せる主人公の危なげで妖しげなムードを引き出したクレマン監督の手腕に拍手を送りたい(ドロンの魅力を引き出した、もう1人の立役者ヴィスコンティ監督の存在も忘れてはならない)。単純なストーリーを、主人公リプリーの心象をセリフではなく、表情や舞台効果(第一の殺人直後の嵐・第二殺人直後の子供たちの描写・市場でインサートされるエイの映像・そして何よりニーノ・ロータ作曲による哀愁の主題歌など)によって繊細かつドラマティックなサスペンスに仕上げている。リプリーという青年、自分の頭脳(おそらくは容姿の良さも)を自覚してはいるが、上流階級に対するコンプレックスのため、あからさまな自信を得られない。金持ちで、美しい恋人やヨットなどすべてを持ち、自信満々のグリンリーフに憧れと、同性愛的な愛情と、それとは相反する憎悪を抱き、ついには彼を殺し、彼に成り代わることによって金も恋人も、さらには自分への自信をも手に入れようとした。この利己的なナルシシズムが、主人公の最大の魅力であり、破綻を招く原因なのである。グリンリーフの洋服を着て、鏡に映る自分自身にウットリとするシーンは象徴的であるだけでなく、リプリー本人の陶酔が、見ているわれわれにも恍惚感をもたらし、彼が若く美しくあればあるほど、ラストの悲劇がより痛々しくなるのだ(これがドロンのような美形ではない俳優が演じたのであれば滑稽になってしまい、悲劇性が半減してしまっただろう)。ドロンの蒼い瞳を思い浮かべて溜息をつきつつ、余韻に浸るのである。
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