太陽がいっぱいのレビュー・感想・評価
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ニーノ・ロータの音楽があればそれで良い。
『凄い完全犯罪だ。』って『あれさえなければ』なんて思っていたが。初見がまだガキの頃だったんだね。また、親父が横で、実況ネタバレしてくれたおかげで、当時でも、大感動とは言えなかった。
都合良くアリバイができたり、DNA捜査はまだまだの時代だろうが、指紋の事(実際に指紋の事は映画に登場する)が曖昧な事と、お金が動くからには、民事捜査はこの程度で済むはずはない。
騙されるな女性もあまりに無神経。
また、死体を運び出す時にあんなに都合良く済むはずは無い。
『クライム・サスペンスの傑作だ』とか言う方はいるだろうが、火曜○スペン○劇場なみ。
帆船にもエンジンは付いているが、犯行当時はエンジンは使っていなかったはずだ。
とにかくドロンが究極のイケメンだということ&吹き替えがブルースウィリスに聞こえすぎた件
スターチャンネルの吹き替え(テレ東の2008版)で観ました。
この映画で知名度upしたドロンの代表作にして全世界に名を押し上げた映画。とにかく究極のイケメンでこういう美男はいないだろうと思いました。
1人の貧乏と1人のリッチの青年がフェリーで揉み合いの末リッチが殺されそこからなりすまして……
一方の吹き替えではドロンの声が先述(2008年版)の事でブルースウィリスに聞こえてたのでもっと若い人を起用すればと思いました
アラン・ドロンを、ただただ見つめる!
1960年。ルネ・クレマン監督作品。原作はパトリシア・ハイスミス。
アラン・ドロンの絶世の美青年伝説。
今日、数十年ぶりに観返したのですが、トム・リプリー(ドロン)は、
天性の詐欺師でした。
偽証工作の数々。嘘を嘘で塗り固めるけれど、土台それは付け焼き刃。
なぜ、フィリップの知り合いの多い場所から移り住まないのだろう?
それにしても当時の金持ちの暮らし。
まず働かない!遊んで飲んで騒いで!
綺麗な若い女を侍らせてる。
そして大型ヨット!!
ヨットは庶民や貧乏人には高嶺の花。(そう簡単にはオーナーになれない)
遊ぶ金!美人の恋人。ヨットで移動する自由。
リプリーにはフィリップが羨望の対象だった。
彼の入れ替わること・・・成りすますこと・・・彼になってしまうこと!!
ワクワクするほど魅力的だ。
フィリップ殺人は40分過ぎに行われる。
その後の70分は偽装工作。
まずパスポートを偽装する。
フィリップを名乗る。
マージュ(マリー・ラフォレ)にフィリップのいない理由を信じ込ませる。
フィリップの名前で手紙をタイプで打つ。
フィリップのサインを真似る・・・ここに時代を感じます。
(今なら、パスワード?)
リプリーが本当に手に入れたいものは、マージユだったのではないだろうか?
そして最後の最後に、1発逆転の手を打つ。
アラン・ドロン。
フォルムは完璧に近く美しいです。
ジャケット写真にもなっている上半身裸に白いパンツ。
胸は適度に筋肉が付き、
広い肩幅、コインのペンダント、長い手足、顔は完璧に近い。
あんなに好きだったアラン・ドロンが嫌なゲス男に映る・・・事実最低のゲス男だけど・・・
生まれ落ちた時に決まる運命。
持つ者と持たない者。
それは運命の悪戯。
美しい映像です。
白い帆を張るヨット。
ギリシャの港。
イタリアのホテル街の店並み。
美し過ぎる。
アラン・ドロンの着るシャツ(フィリップのものだけど・・)
スーツとシャツのカットの良さは、オートクチュール製作のような仕立てです。
完璧に着こなすドロン。
そして有名なニーノ・ロータのテーマ曲。
覚えやすくて、もの悲しい。
そしてラストの衝撃。
こんなショッキングなラストはそうそうない!!
【”太陽がいっぱいだ、最高の気分だ・・”貧しき青年が、金持ちの鼻もちならない青年に成りすます企てが破綻していく様を、ニーノ・ロータの哀愁漂うテーマソングに乗せてシニカルに描いた作品。】
ー 私事で恐縮であるが、今作を両親とTVで観たのは小学生高学年だったと記憶する。床に入るのはPM9:00という決まりが有ったが(その後の読書は10:00まで、許されていた。)時に、両親から誘われて、映画を観る機会が有った。
今作もその一作である。
正直に記すと、記憶としてはニーノ・ロータの哀愁を帯びたテーマソングと、ヨット上でのシーンと彼の有名なラストシーンのみが残っているのみであった。
両親は、何故にこの映画を小学生だった私に”観よう”・・”と言ってくれたのか、30年振りに鑑賞し、何となく分かった気がする・・。-
<Caution ! 以下、今更ながらであるが、内容に少し触れています。>
・今作の原作「The Talented Mr.RipLey」を執筆したパトリシア・ハイスミスは、20代後半に嵌った作家である。
90年代後半に、彼女の作品が一気に翻訳出版された際は、嬉しかった。
今では死語かもしれないが”イヤミス”の先駆者である。
特に短編集の切れ味には唸らされたモノである。
・実に久方ぶりに今作を鑑賞すると、主人公のトム・リプリー(アラン・ドロン)が富豪の息子フィリップに徐々に殺意を抱いていく様が微妙なテイストで描かれている事が分かる。
併せて、フィリップの恋人、マルジュに対する想いも・・。
・面白かったのは、彼が立てた金持ちの鼻もちならない青年フィリップの成りすまし計画を実行する様である。
フィリップの筆跡をドラフターを使いながら、何度も透かし紙に書き、確認するシーン。
パスポート写真を偽造するシーン。
<リプリーが、フレディを殺害するシーンやその後の展開などは、現在のサスペンス映画と比較すると、粗さが目立つ。
だが、その粗さをニーノ・ロータの哀愁を帯びたテーマソングと、リプリーがラスト、ほんの束の間抱いた満足感、達成感をリクライニングチェアーに全身を委ね、陽光を全身に浴びながら口にした
”太陽がいっぱいだ、最高の気分だ・・”
と言う言葉が帳消しにする作品でもあるのである。
勿論、アラン・ドロンの美しさも含めて・・。>
いまいち
この映画を印象深くしているのはラストシーンだ。主人公のトム・リプリーが最高の気分で日光浴をしていて、何も知らずに電話の呼び出しに立ち上がって、ニコニコしながら歩き始める、同時にあの哀愁を帯びた音楽が流れるシーンだ。これから捕まってしまうのを想像して、二人を殺した犯罪者なのにかわいそうだと思ってしまう。ニーノ・ロータの音楽の効果は抜群である。もしこの音楽がなかったら、これほどの名作になっていただろうか?あと、主演が超イケメンのアラン・ドロンということもあると思うが。
ただ、一般の評価より私の評価は低い。いちばんの理由は主人公に共感できないからだ。虐げられていたとはいえフィリップ・グリンリーフを殺すほどの理由があっただろうか?百歩譲ってその殺人を理解できたとしても、二人目の殺人は回避できただろう。あと、フィリップになりすまして大金を手に入れ、最後にはフィリップの婚約者まで手に入れるに至っては呆れてしまう(まあ、この部分がなければ作品は成り立たなくなるが)。本当に彼女を好きだったのか、遺産を相続する彼女が金づるになるので一緒になろうとしていただけなのかはわからないが。
あと、船上で殺した後(この殺人もやや唐突な感じ)、死体を布に包み海へ投げ捨てたが、なぜか長い紐が気になっていた。スクリューに絡みつかないかと。そのため、いつもは感の悪い私であったが、結局最後のオチもそれはど衝撃的ではなかった。
いずれにしても、私は登場人物に魅力を感じないとダメなので、その点についてはこの映画のアラン・ドロンは「冒険者たち」のアラン・ドロンの魅力には遠く及ばない。
アラン・ドロンの妖気。
危険な美青年の典型且つ究極と言えるアラン・ドロンの妖気。
サスペンスとして一級。
オチが強烈(ネタバレ回避)。
再見したくなったのは「リプリー」より「キャッチミーイフユーキャン」。
ディカプリオはこういう役を演りたいのだろうなあ。
人間のクズ
なんでこんなにファンが多いの?
なんでこんなに高評価?
ただのジャニーズ系アイドル映画ではありませんか。
演技も下手だし。
むかし観たときはその美貌にうっとりとなったアランドロン、
ところが
今回 数十年ぶりに鑑賞してがっかりだった。こんな最低野郎の人間のクズだったとはね。ダニですよ、やれやれ。
世の荒波に揉まれ、さんざん嫌な思いと辛酸に耐えてこの年齢になると
25才のアランドロンの あのどうにもならない腐った性癖が僕には我慢できません。
それでもせめてどこかに屈折した男の弱さとか内面の陰りを醸してくれれば、役者としては大したものだと思えるところを、演技力ゼロ。ただの街のチンピラで終演。
マジ切れしました。
一生ブタ箱から出ないでほしいです。
(苦笑)
永遠の名作
小さいころ、テレビで見て強烈に印象に残ってる映画、アランドロンが同じ人間とは思えないほどかっこいいし、人類史上一番のと言ってもいいくらいの美青年!今とは違うアナログの時代だからこそ成しえた犯罪が主軸ですが、ファッションや俳優陣スタイル、所作、表情、セリフ、みんなかっこいい、そして内容もさることながらヨーロッパの美しい街並みや風景も見どころ、そしてなんといっても途中とラストに流れる物悲しいニーノ・ロータのトランペット、珠玉です!必見の名作であることには違いない!
今観ても面白い
60年前の作品とは思えない。今観ても
十分引き込まれる。アラン・ドロン演じる
トムが金持ちのフィリップの真似をして鏡に
キスするシーンが艶かしい。またトムがフィリップの婚約者を誘惑するシーンも然り。
さすがに天下の2枚目アラン・ドロン。
ラストシーンではフィリップの「俺は
これで終わらないぞ」という彼の執念を
感じた。
危うく妖しい美しさのアラン・ドロンが魅せる、破滅型野望に青春を賭けた青年の犯罪サスペンス映画
ルネ・クレマンと言えば戦後フランス映画界の第一人者であり、代表作「禁じられた遊び」は不滅の名画として映画史に遺るものである。その次に挙げられる作品がエミール・ゾラ原作の映画化「居酒屋」であり、一般的に知れ渡るこのアラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい」であろう。そこで興味深いことは、地味な題材をリアリズムタッチの正攻法で演出した「禁じられた遊び」や「居酒屋」とは違って、サスペンス作家パトリシア・ハイスミスの原作の面白さを損なわずに、主人公トム・リプリーの人物像を始め主要登場人物の描き方、舞台のナポリ近郊の漁村の舞台描写が、映像として非常に鮮烈であること。公開当時のフランス映画界は、若い監督たちの躍進でヌーベルバーグが席巻していた時である。まだ40代後半とはいえ、クレマン監督は熟練の巨匠監督の地位にあったと思われる。若い監督の新しい演出に負けない新鮮なクレマンの映画作りに驚きを持って鑑賞することになった。それは偏に主人公を演じた撮影当時24歳のアラン・ドロンの妖美さと、名カメラマンのアンリ・ドカエの撮影の素晴らしさが寄与したからに他ならない。海の青さとそれを覆う紺碧の空。そして白い雲と白いヨット。燦燦と光を放つ太陽とリプリーの入念で破滅的野望。水平線を境界に対照される世界観を巧みに構築している。
モーリス・ロネとマリー・ラフォレも素晴らしい。演出と撮影で特に優れているのは海上でのカメラワーク。不安定な船に設置したとは思えないモンタージュが編集を含めて高度に処理されていると思う。そして忘れてはいけないのが、ニーノ・ロータ作曲のテーマ音楽の哀愁を帯びた美しいメロディ。ともすると完全犯罪を遂行しようとする主人公リプリーに肩入れして観てしまう危険性を孕んでいる演出と音楽である。それがラストのどんでん返しを映画的な結末として、衝撃と安堵を強烈に印象付ける。名ラストシーンのひとつ。完成度の高いサスペンス青春映画の名画として記録したい。
1977年 1月22日 高田馬場パール
河合書房新社の文藝別冊に掲載された、この映画を絶賛していた淀川長治氏とアラン・ドロンが好きな作家の吉行淳之介氏の雑誌対談が面白い。淀川氏が映画文法から貧しい青年リプリーと大金持ちのフィリップが同性愛の関係と論説するのに対して、吉行氏が最後まで納得できないのが、映画の観方という点で興味深かった。確かに私個人の些細な映画遍歴でも、戦前のフランス映画からの印象に男性同士の距離感が他の国の映画より密接しているものを感じていた。淀川氏の言う、この二人がお互いに無いものねだりの微妙な関係であり、ナイフで刺すのはラブシーンで、鈍器で殺すのは単なる殺しというのは説得力がある。そしてラストシーンで重なる手の演出は後追い心中と分析する。それと主従関係の二人が、船から降りる時一緒にするのがおかしいと指摘する。色んな観方を教えてくれた淀川氏の面目躍如の解説の一つに挙げていいと思う。
途中出てくる郵便配達の男が山本晋也監督に似ている
昔、何度も観たのに、犯罪の詳細な手口を覚えていなかった。幼心にも、「怪人二十面相でさえ完全犯罪は出来ないんだからアラン・ドロンでも無理だよ」と冷めた気持ちで観ていたはずだ。不思議なもので、無理だとわかっているから映画では応援してしまう不思議な感覚に陥ってしまう。せめて捕まる前にマルジュと恋仲になりますように!と。
コロンボのドラマのように完璧な刑事が登場するわけではなく、マルジュと書かれたクルーザーのスクリューに死体を結びつけたロープがからまって、「太陽がいっぱいだ」とくつろいでいるアラン・ドロンのもとへその刑事たちが・・・というラストが最高。
センスいい。人間臭い。
昔一度見てるけど、こんなにセンスの良い映画だったの?!アランドロンの表情、海や船や街、ファッション、チョイ役ででてくるお年寄りとか、最後の見せ方とか、写し出されるものひとつひとつ見入ってしまう!古い映画だから眠くなるかもと思っていたけれど、釘付け。
ストーリーも面白し。
ただ、トムがフィリップに成り済まして行動したことは捜査すればすぐ見破られそうな気もするが、そこは現代の感覚とは違うのかな。
主人公はメチャメチャのワルではなく、ふつうにその辺にいそうな男。(といっても殺人を犯して平静なのだからかなり軽薄な人間なのは間違いない!) しかも、誰のせいでもなく自分の詰めの甘さが原因で幸福の絶頂の瞬間に破綻してしまう。このあたり人間臭く、愛嬌がある。
切れ味鋭し。
冒頭の「サインを真似するのがうまいんだ」等、あの時の!という話が話のアクセントになってます。
「トムをボートに押し込めて、船で引かせる”島流しごっこ」なんて、彼女のマルジュ曰く「冗談には度が過ぎる!」。
そんなやんちゃなフィリップ。お金も彼女も持っている。フィリップをアメリカに連れて帰ればトムは貰える5,000ドル。なのにいつまでも遊んでばかり。ムッカー。
マルジュが喧嘩して船を降りたのをいいことに、犯行に及ぶトム。ここで尺は1/3。さあどう話を進めていくのだろう?と頭の中が疑問符でした。
フィリップになりすますトム。え、変装でもするのかと思いきや。
銀行やホテルが本人と確認するのは、「パスポート」。
なるほどねえ。それがまた巧みに偽造するのが頭いいんだわ。
そこから銀行口座の預金を引き出したり、うまくいくと思いきや。
フィリップの友人で、トムも知人の男がホテルにやって来たり。
警察もやってくる。事件が事件をよんで、それを交わしていくトムの行動が、もう見ててハラハラ。一難去って、また一難。
警察は笑顔でトムにこういいます。
「なんだかおかしい。僕は鼻が利くんです」と。
なんだこのまま終わるんかいな、と思ったとたん。
「ぎえーーー」。両腕鳥肌立ちまくりのFin。
これが私が生まれる前の名作「太陽がいっぱい」だったのかー(リメイクも観てない)。
当時25歳頃のアラン・ドロン。時折見せる鋭い目が印象的でした。
クズ2人の愚行から始まる。1人は金持ち、1人は貧乏。とうとう蛮行に...
クズ2人の愚行から始まる。1人は金持ち、1人は貧乏。とうとう蛮行に走る貧乏クズ。
さあこの蛮行は露見するのか?ドキドキしながら見る事となります。面白い。
見ている途中で衝撃の結末を思い出してしまった。それでもやっぱり面白い。さすがは名作。
アランドロン、たしかにイケメンではあったけど、色男の代名詞扱いされ...
アランドロン、たしかにイケメンではあったけど、色男の代名詞扱いされるほどかしら、とおもった 画質のせい??
終盤、彼女を誘惑するシーンも今ひとつ美しさにかけてたような気がするなあ。
彼女が嫉妬しているのは、フィリップとトムの仲を疑っていたからなのか?
ストーリーはおもしろかった
最後のシーンもいままでとは裏腹なB級感が衝撃的でよかった
パスポートの偽装、当時はこんなやり方でだませるのだなあという感じ
人を二人も殺して彼女に嘘をつきまくっているにもかかわらず、トムを嫌いになれないどころか、若者の反逆物語のように見えたのは、アランドロン効果なのか、監督のブルジョワに対する反感からくるものなのだろうか。
ラストの曲も切なかった
美しさと暗喩
アランドロンの美しさ、景色の美しさに溢れた画面に、暗喩表現の様な伏線(ロープのシーンなど)。
中だるみが一切ない展開にラストの「fin」までまばたきをするのがもったいなかった。
男2人に女1人がメインキャラクターのストーリーだと女を取り合う話かと思われるが、男1人を男女で取り合う話だった。
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