大地(1937)のレビュー・感想・評価
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ラストシーンは素晴らしい余韻を残してくれます
1900年頃からの30年程に渡る中国大陸での中国人農夫の夫婦の物語です ご存知パール・パックの名作が原作です 大作の原作を上手く整理してまとめてあり、退屈することなく観れます クライマックスのイナゴの大群の襲来シーンは語り草になっている名シーンです 太陽をも覆い隠すほどのイナゴの群れをこの時代の撮影技術でここまで映像表現できるのかと驚く程の出来映えです 中盤の南の都市での邸宅への群衆の略奪シーンも壮絶です 後年のどんな群衆パニックものにも負けない迫力です ラストシーンの老いた夫婦の会話と、続く妻が嫁入りの時に道端の田んぼから拾って庭に埋めた桃の種が大木になっているシーンは素晴らしい後味の良い余韻を残してくれます さすが名作です 原作は1935年に完結、映画化公開はその2年後 日本でも米国と同年11月に公開されています つまり1937年ですから昭和12年のこと その時の7月に盧溝橋事件が起こり日本は支那事変に突入した年なわけです このことも頭の片隅に置いて本作を観るとまた深い思いも胸に去来してきます
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