「壮大なスケールの物語」大地(1937) ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
壮大なスケールの物語
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貧しい農夫が土地を大切にして、大金持ちになっていく20世紀初頭の中国を舞台にした壮大なスケールの物語である。
140分の長尺にもかかわらず、最初から最後まで飽きずに見ることができた。また、ほとんどの登場人物が西洋人であり、英語を話すのに最初はちょっと違和感があったが、ストーリーにのめり込むに連れてそれほど気にはならなくなった。
タイトルにもなっている大地、農民にとってはいちばん大事なのが土地である。飢饉の時に、飢えで死にそうになっても絶対に土地を売る事をしなかった主人公夫婦の姿勢がすばらしい。主人公がいかに土地を大事にしていたと思うが、病気で死にそうな妻のオーランへ、お前を治せるなら土地を全部売っていいと言ったり、彼女が植えた桃の木をつかんでお前が大地だったと言うラストシーンは感動的であった。ただ、もうちょっと早く気づいて、第二夫人をもらうようなことはしてほしくなかったな。彼女の唯一の贅沢品であった真珠2個、しかもイヤリングにする事はなく、大事に身に付けていたのであるが、その真珠を主人公が奪い取って、第二夫人にあげるのは残酷であり、オーランが可哀想でたまらなかった。
イナゴの大群が田畑を襲うシーンは圧巻であったが、CGのない時代にどうやって撮ったのだろうか。
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