劇場公開日 2020年8月21日

「モノクロでしか表現出来ない巧みな演出」第三の男 keitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5モノクロでしか表現出来ない巧みな演出

2012年5月13日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

入念なリサーチにより丁寧に筋立てられた脚本は文句無しに素晴らしい。
映画的な作りであるのに戦争の傷痕を残した街や人々からはリアルさが漂い、そこに展開される宿命的な悲劇は当時のウィーンそのもので在るように感じさせる。

カラーが当たり前の現代に於いて、モノクロの素晴らしさ、力強さを感じさせてくれる作品。
特にウィーンの街並みを巧みに使った人影の演出は映画史に於いても屈指の演出だ。

keita