「トラウマ級戦争映画」戦争のはらわた kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
トラウマ級戦争映画
あの男の敗北を喜ぶな 諸君
社会が立ち直り
平和になっても
彼を悩ませたメス犬が
また発情してるぞ
---ブルトルト・ブレヒト---
最初は英語とアメリカ人にしか見えない俳優陣に違和感を覚えていたのだが、途中から全く違和感がなくなる不思議な映画。戦争なんて敵・味方がどうあろうと関係ない。戦争なんて所詮は人殺しなんだ。前半の凄まじい戦闘内容や病院で傷ついた兵士たちのグロテスクなシーンが反戦映画として確立している。
ロシア少年兵を助けたり、ゲイのようなキスシーン。そして、女性だらけのロシア兵など奇妙な部分もあったり、土まみれと塹壕の中の暗い映像のおかげで人物関係やストーリー自体も把握しにくい。また、敵の姿も中々見えてこないと感じたあたりからこの映画の本質が見えてくるのです。戦争中毒、狂気、裏切り、復讐と、戦争のマイナスなテーマがいっぱい詰まっている、とにかく強烈な映画だ。
【2004年12月金沢映画祭(だったと思う)にて鑑賞】
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